会津若松市議会 > 2019-12-11 >
12月11日-一般質問-04号

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  1. 会津若松市議会 2019-12-11
    12月11日-一般質問-04号


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    最終取得日: 2022-11-27
    令和 元年 12月 定例会            会津若松市議会12月定例会会議録    第4日  12月11日(水)                                            〇出席議員(28名) (固有議席) 議 長  28  清  川  雅  史        13  古  川  雄  一 副議長  27  樋  川     誠        14  中  島  好  路       1  髙  梨     浩        15  大  竹  俊  哉       2  吉  田  恵  三        16  大  山  享  子       3  村  澤     智        17  小  倉  孝 太 郎       4  内  海     基        18  成  田  眞  一       5  小  畑     匠        19  斎  藤  基  雄       6  後  藤  守  江        20  松  崎     新       7  奥  脇  康  夫        21  横  山     淳       8  髙  橋  義  人        22  目  黒  章 三 郎       9  原  田  俊  広        23  渡  部     認      10  譲  矢     隆        24  成  田  芳  雄      11  丸  山  さ よ 子        25  戸  川  稔  朗      12  長  郷  潤 一 郎        26  石  田  典  男                                            〇欠席議員(なし)                                            〇本日の会議に付した事件 施政一般に対する質問(個人質問)                                            〇説明のための出席者       市     長    室   井   照   平       副  市  長    齋   藤       勝       水道事業管理者    高   橋   智   之       企 画 政策部長    福   島   一   郎       財 務 部 長    目   黒   只   法       総 務 部 長    目   黒   要   一       市 民 部 長    森   川   慎   一       健 康 福祉部長    長 谷 川   健 二 郎       観 光 商工部長    佐   藤   光   一       農 政 部 長    齋   藤       浩       建 設 部 長    髙   橋   正   光       会 計 管 理 者    根   本   一   幸       教  育  長    寺   木   誠   伸       教 育 部 長    菅   井   隆   雄       監 査 委 員    渡   部   啓   二       選挙管理委員会    小   原   サ ヨ 子       委員長職務代理者       選挙管理委員会    渡   部   義   明       事 務 局 長       農業委員会会長    梶   内   正   信       農 業 委 員 会    土   沼   英   幸       事 務 局 長〇事務局職員出席者       次     長    長 谷 川   一   晃       副  主  幹    谷 ヶ 城       保       副  主  幹    酒   井   康   之       副  主  幹    中   村   治   郎       主     査    本   名       渡       主     査    渡   部   美   樹               開 会 (午前10時00分) △開会宣言 ○議長(清川雅史) ただいまから本市議会12月定例会の継続会議を開会いたします。 本日の出席議員は28名でありまして、定足数に達しておりますので、これより直ちに本日の会議を開きます。 △出席要請 ○議長(清川雅史) なお、関係者の出席につきましては、あらかじめ出席を要請しておきましたので、ご了承願います。 △会議日程 ○議長(清川雅史) 次に、本日の会議日程について申し上げます。 日程については、あらかじめ印刷の上、申し上げてあるとおりであります。ご了承願います。 △会議録署名議員の指名 ○議長(清川雅史) 次に、本日の会議録署名議員の指名を行います。 署名議員については、会津若松市議会会議規則第88条の規定により    髙 橋 義 人 議員    小 畑   匠 議員 以上2名の方をご指名申し上げます。 △発言の訂正 ○議長(清川雅史) この際、観光商工部長並びに健康福祉部長から昨日の一般質問における発言の一部について訂正したいとの申し出がありましたので、これを許可することにいたします。ご了承願います。 観光商工部長。 ◎観光商工部長(佐藤光一) 昨日の小畑 匠議員の一般質問における人材バンクに関する再質問のうち、業者の活動状況の報告についてのご質問に対する私の答弁で、「                                」と申し上げましたが、「委託契約につきましては、数値目標達成のための活動に関する報告義務がない状況」に訂正させていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。 ○議長(清川雅史) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長長谷川健二郎) 昨日の原田俊広議員の一般質問における手話言語条例の必要性に関する私の答弁中、「          」という発言を「聴覚障がいのある方々」に訂正していただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。 ○議長(清川雅史) 以上の訂正内容でご了承願います。 △施政一般に対する質問(個人質問) ○議長(清川雅史) これより日程に従い、議事を進めます。 昨日に引き続き一般質問に入ります。 まず、村澤 智議員に質問を許します。 村澤 智議員。               〔村澤 智議員登壇〕 ◆村澤智議員 皆さん、おはようございます。私は、創風あいづの一員として、さきに通告しました項目について質問いたします。 1点目は、地域による子供の育成について、子供と子育て家族を支える地域づくりです。子育てに関することわざに子は宝という言葉があります。その言葉にはとても深い意味があります。子供は、親にとっての宝であるだけでなく、社会にとっての宝でもあります。将来子供たちは、世代を超えて力を合わせて社会を築いていく存在になります。子供は、社会の宝物として考え、大切に育てるべきです。自分のところへ生まれてきてくれた子供、宝物として大切に育て、立派な1人の大人として社会に送り出すという意識であります。社会全体にそのような意識が広まれば、子供を育てるという使命に対する社会からの理解の度合いも上がり、子育てに対する社会的な支援も自然と強化されると思います。親が親であるべきことにもっと誇りと喜びを感じられる社会を構築していくべきです。子供は社会の宝という意識が希薄だと、子育てに対する社会的な支援が脆弱化し、結果して子育てのしにくい社会になり、少子化現象を巻き起こすこととなります。社会全体が仕事や経済優先の不自然さに気づき、子育てに全力を傾ける父親や母親にもっと尊敬の念を持つべきだと考えます。子供や父親、母親に対する社会の目がもっと温かければ、子育てはもっと楽しく、楽であるはずです。子育てを大変にしているのは、今の社会の雰囲気が原因なのではないでしょうか。次世代にとって暮らしやすい社会を築くということは、これからの超少子高齢化時代に立ち向かうために重要と考えます。 私を含めてここにいる皆さんは、将来子供たちに支えられて生きていくことになります。具体的な数字でいうと、内閣府がことし6月19日に発表した高齢社会白書によると、65歳以上を15歳から64歳で支えた場合の人数比率、わかりやすく言うと、何人の働き手が1人の高齢者を支える社会となるのかについての過去の推移を挙げますと、1980年には7.4人で1人の高齢者を支えていました。2000年には3.9人にまで減ってきています。さらに、昨年2018年については2.1人まで減少しています。このままでは1人の現役世代が複数の高齢者を支える時代が近い将来間違いなくやってきます。だからこそ子供たちを大切に守り育てていかなければならないのです。 そこで、以下3点質問いたします。各地区における子供たちの活動支援としては、各学校単位の子どもクラブ、各地区の公民館における放課後子ども教室の開催などの活動がされています。子供たちは、学校が終わってから下校後の時間帯において、地域でどのように過ごしているのか、現状について認識を示してください。 登下校時の子供たちの声がうるさいと学校へ苦情が入ったりするなど、先生方は日々さまざまな地域対応に追われている現状にあります。子供に優しい社会がより明確になるよう、ハッピーノイズという考え方を広く周知する時期が来ていると考えますが、認識を示してください。 以前と比べると、地域の公園で遊ぶ子供を見ることが皆無に等しい状況となっています。その原因の一つとして、公園で遊ぶ際にボール遊びの禁止などの制限があり、思いっきり遊べない状況にあります。改めて公園の利用方法について、地域、学校、子供たちと話し合い、子供たちの未来のために見直しが必要と考えますが、認識を示してください。 2つ目は、身近な道路環境の整備保全について、全ての人が安全、安心に通行できる道路の整備です。今年度会津若松市内では、点滅信号がある交差点内での車両同士の衝突による交通事故で、将来のある若者が命を落としました。また、最近では信号のない横断歩道を渡っていた高齢者が車両にひかれて重傷となる事故が発生しています。交通事故は、なぜ発生するのでしょうか。なぜなくならないのでしょうか。世間では、自動運転やブレーキを補助する機能など、さまざまな対策や機能が出てきていますが、まだまだ悲惨な交通事故がなくならない状況にあります。いつ自分が被害者や加害者になってもおかしくない状況にあるということを理解して我々は運転をしなければいけません。 皆さんは、労働災害が起きる現場においてハインリッヒの法則というものがあることをご存じでしょうか。三角形のピラミッドを思い浮かべてください。1つの死亡事故や転落事故などの重大事故が発生する場合、実はその下に軽微なけがが29件あり、けがをしない300件のヒヤリハットがあると言われています。重大事故を未然に防ぐためにも、ハード、ソフトの両面から道路上にあるさまざまな不安全な状態を1つずつ解消、改善していくことが重要です。 そこで、質問いたします。本年3月1日付で会津若松市交通対策協議会の会長名で、横断歩道における歩行者優先等の徹底について、議員にも協力依頼の通知がありました。また、国からの通知には、交通需要の多い横断歩道付近における運転手、歩行者双方に対する広報啓発などの諸活動について、警察と連携して積極的に取り組むとあります。そこで、横断歩道における歩行者優先の現状について、どのように認識しているのか見解をお示しください。 また、通知以降、警察と連携して取り組んできたことによってどのように変わったのか、成果と課題について認識を示してください。 朝の通学時間帯において、小学校周辺の信号のない横断歩道を見ていると、横断歩道上を児童・生徒が渡ろうとしているにもかかわらず素通りをしていく運転者がいます。また、交通教育専門員が立っている場所において、交通整理をしているにもかかわらず、全く気にせずとまらずに素通りしていく車両の多さに驚いています。市内の各学校、警察と連携して啓発活動を実施したり、運転者に対して歩行者優先の原則を改めて意識してもらうために、警察へ取り締まりの強化を要望するなどの取り組みが必要と考えますが、認識を示してください。 市内の道路上に引いてある横断歩道の白線が薄くなり、見えない場所が多数あります。現状についてどのように把握しているのか、認識を示してください。 各地区から要望が上がってくる横断歩道の白線引きについては、各地区の区長からの要望を市が集約して警察へ依頼しているようですが、観光都市である本市において、鶴ケ城周辺など観光地の横断歩道の白線が完全に消えている箇所があります。地域から要望が上がっていない箇所についても、市が現状を把握して警察に依頼すべきと考えますが、認識を示してください。 特に高齢者の方から、夜間、雨の日に車両を運転していると、郊外は街路灯がなく、センターラインが消えている道はどこを走っているのかわからず怖いとの声があります。高齢者を初め、全ての運転手が事故なく安全、安心に走行するためにも、またこれからの超高齢化時代を考慮しても、白線は必要と考えますが、認識を示してください。 3つ目は、観光資源を活用した観光振興について、歴史的、文化的な資源、資産の活用です。インターネットで、弘前公園、桜、船と検索すると、弘前公園中濠観光舟と一番に出てきます。「「和船」から普段と違った目線の桜をお楽しみください」と書いてあります。さらに、船の船頭を募集しており、実習を含む船頭養成研修を受講し、知識、技術を習得した人は、中濠観光舟の船頭に運航期間限定のアルバイトとして従事してもらうこともあります。この取り組みは、観光客のさらなる誘客はもとより、船頭という貴重な体験をぜひ地元の人たちに体験してもらうことで、地元を語り、ふるさとを愛してもらう、とてもいいきっかけになると考えます。 そこで、質問いたします。平成28年6月定例会において、桜の花が咲く時期に鶴ケ城のお堀内でのボートの遊覧に関する私の質問に対して、ボートの安全な乗りおりに必要な桟橋の設置について、文化庁との協議が必要となる、十分な協議、検討を重ねていきたいとの答弁がありました。それから約4年が経過しましたが、実現に向けて現時点での進捗状況と課題について示してください。 青森県弘前市のお堀では、桜の咲く時期限定で遊覧船の運航に取り組んでいます。大好評だったため、さらに秋の紅葉の時期も季節限定で取り組んでいるそうです。鶴ケ城のお堀でも、弘前市の取り組みを参考にして、さらなる観光誘客策の一つとして取り組んでみる価値はあると考えますが、認識をお示しください。 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) ○議長(清川雅史) 市長。 ◎市長(室井照平) 村澤 智議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、身近な道路環境の整備、保全についてのうち、横断歩道における歩行者優先の現状認識と警察等との連携による取り組みの成果及び課題についてであります。横断歩道では、歩行者や自転車を保護するため、ドライバーに対し一時停止などのさまざまな義務が課せられておりますが、現状においては依然としてとまらない車も多く見受けられるところです。このことから、本市では警察が横断歩行者保護の取り組みとして、市内6カ所に指定したモデル横断歩道において、警察とともに啓発活動を実施いたしました。また、警察との連名で作成したチラシを市内のガソリンスタンドや公共施設等へ掲示し、周知活動を展開しているところであります。立哨活動を行っている交通教育専門委員からは、横断歩道手前でとまる車が少しずつふえてきていると伺っているところであり、徐々にではありますが、活動の成果が出てきているものと認識しております。今後も引き続きドライバーに対し、横断歩道に関する交通ルールの遵守や歩行者優先に向けた取り組みを推進してまいります。 次に、関係機関と連携した歩行者優先意識の向上を図る取り組みについてであります。警察では、学校周辺はもとより、市内全域において横断歩行者等妨害等違反の取り締まりを強化しているところであります。市といたしましては、取り締まり強化の要望にあわせ、引き続き警察や学校との連携による啓発活動に取り組んでまいります。 次に、横断歩道の現状把握についてであります。市では、関係機関とともに実施しております通学路合同点検並びに各町内会からの要望等により、現状を把握しているところであります。なお、警察においては、市からの情報提供や定期的な巡回、駐在所からの報告などにより現状を把握し、相当数の改善箇所を一元的に把握しているものと認識しております。 次に、要望がない箇所の対応についてであります。横断歩道は、歩行者の安全が確保されるべき場所であることから、鶴ケ城などの観光施設周辺はもとより、市内全域において危険と判断される箇所を把握した際には速やかに警察へ報告してまいります。今後も警察を初めとする関係機関との連携のもと、運転者と歩行者双方に対する啓発活動等を展開し、横断歩道にかかわる交通ルールの遵守と交通マナーの向上を図ってまいります。 次に、道路の白線整備についてであります。センターラインや外側線などの道路区画線は、安全で円滑な通行を確保するため、主要な道路施設であると認識しております。現在道路区画線の表示工事は、地区及び関係機関からの要望箇所や道路パトロール通学路合同点検等により把握した箇所について、現地の状況を確認しながら主要幹線市道と通学路を優先して工事を実施しているところであり、今後も引き続き安全、安心な道路環境の確保に努めてまいります。 なお、その他のご質問については、副市長及び主管者よりお答えを申し上げます。
    ○議長(清川雅史) 副市長。 ◎副市長(齋藤勝) お答えいたします。 お堀内でのボート遊覧の協議、検討状況についてであります。ボート遊覧につきましては、庁内関係部局で協議を行い、事業主体による安全面への配慮や石垣などの史跡保護に対する十分な措置が計画されれば遊覧の許可が可能となるケースもあることを確認しております。 また、ボートの乗降に必要な桟橋の設置につきましても、一時的な仮設による設置であれば可能である事例を確認しておりますが、遊覧希望者の滞留場所の確保や利用者の安全対策などに加えて、周囲の道路の円滑な交通確保などの課題もあり、引き続き検討が必要であるものと考えております。 次に、お堀の活用についてであります。お堀での遊覧船の運航につきましては、観光誘客につながるものと考えておりますが、実施主体の調整、費用対効果、周辺の安全確保など、解決すべき課題もあることから、他城郭の事例を参考にしながら、研究してまいります。 ○議長(清川雅史) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長長谷川健二郎) お答えいたします。 子供たちの下校後の過ごし方についてであります。平成30年度の子ども・子育て支援事業計画策定に係るニーズ調査における小学2年生と5年生の保護者を対象とした放課後の過ごす場所についての調査の結果では、自宅で過ごすほか、習い事、放課後のクラブ活動スポーツ少年団への参加、さらに子どもクラブで放課後を過ごす児童が多く、その他、祖父母宅や友人、知人宅及び放課後子ども教室への参加となっております。 次に、子供にとって優しい社会の実現についてであります。地域における近隣関係が希薄化していると言われる中、子供は保護者や家族だけでなく、地域にとっても明るい希望となる存在であり、子供の健やかな育ちと子育てを家庭と地域、教育、保育施設や学校など関係機関が連携し、支えていくという取り組みが求められていると認識しております。市といたしましては、子ども・子育て支援事業計画において、子育てをみんなで支えるまちを目標の一つに位置づけ、本計画の推進、普及を図っていくことにより、地域で子育てを支える意識づくりを醸成し、地域ぐるみでの見守りや子供の育成を支えるまちになることを目指してまいります。 ○議長(清川雅史) 建設部長。 ◎建設部長(髙橋正光) お答えいたします。 公園の利用方法についてであります。地域の公園は、幼児からお年寄りまで、誰もがいつでも利用できることが重要であり、市といたしましては、誰もが気軽に利用いただけるよう、地域住民や町内会と整備のあり方について協議を行い、ベンチやトイレ、子供たちの遊具の整備を行うとともに、安全確保に努めているところであります。こうしたことから、公園の利用においては、野球やサッカーなどの独占的なボール遊びによってほかの利用者や近隣住民に影響が及ぶ場合には、地元町内会と話し合いをした上で、やむなく禁止措置をしている場合もありますが、幼児などがやわらかいボールで遊ぶ範囲までは規制する必要はないものと考えております。今後も誰もが安全に安心して公園を利用できるよう努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 村澤 智議員。 ◆村澤智議員 では、一定の答弁をいただいたので、再質問をさせていただきます。 まず、質問の順番で再質問しますと、身近な道路環境の保全、整備についてであります。今ほど市長から答弁がありました。6カ所のモデル地区で対応していくと、またしてきたと。さらには、チラシ等々で対応した中で、少しずつは歩行者優先の認識が定着しているのではないかということで答弁をいただいたところであります。ただ、私考えたところは、まだまだやはり市民の皆さん、歩行者優先というところの定着には至っていないと考えております。そこで、私の課題としたところなのですが、この質問をした中身ですけれども、交通法規の遵守については小さいころから教育の場で教えることが鍵であると考えます。それについては、先生が教えるのではなくて、学校の近くの横断歩道を渡るときに譲ってもらった体験だったり、親が運転する車に乗っていて、実際に目で見て体験して自然と身につくものだと考えております。何も知らずにあすから行動に移せというのは厳しいところでありますから、小さいころからしっかり意識をして取り組んでいかなければいけないと考えております。結局それが将来大人になったときに、横断歩道で歩行者がいてもとまらない運転手、大人になってしまうと私は考えます。 その中で、先ほど6カ所のモデルというところでありますが、会津若松市内には小学校、中学校、数多くあります。ぜひ学校と連携して、先ほどの交通教育専門員がいる場所、またさらには学校と相談した中で、学校の近くで警察と連携した中で立ち会って、交通誘導等々の取り組みが私は必要だと考えますが、それについて認識をお示しください。 ○議長(清川雅史) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) お答えいたします。 小さな子供のうちからそういった意識づけをしていくというのが大事であろうということでございます。現在学校、あるいは警察のほうと連携をしながら取り組んでいる活動といたしましては、例えば新入学児童に対する交通事故防止啓発活動であったりとか、あるいは今お話出ていましたが、交通教育専門員を講師として交通安全教室というものを、年齢に応じた交通安全教育ということで実施をさせていただいてございます。あるいは、PTAの学年行事等で親子で参加できる、親御さんの意識も含めてということになりますが、こういったものを企画しながら、横断歩道における歩行者優先の周知であったりとか、あるいは学校によりますけれども、朝の挨拶運動等におきまして、交通安全啓発活動というものを行っていたりということがございますので、こういった活動につきましては、やはり継続して行うことが大事だと思ってございますので、今後もそういったことにつきましては、引き続き行っていきたいというふうに考えてございます。 ○議長(清川雅史) 村澤 智議員。 ◆村澤智議員 春先の指導等々、さまざまな取り組みをしているというところでありますけれども、教育委員会のほうにちょっと確認したいと思うのですが、学校の先生方で、みずからの立場で交通指導をしている先生方に聞くと、やはり交通誘導しているのが非常に怖いと。とまってもらうはずの方がとまらないで、ぎりぎりのところを通り過ぎていくという話も聞こえてきますので、警察とも確認をしました。学校がそういうことで交通誘導をやりたいということであれば、警察も一緒に連携して立ち会ってやりたいというお話も伺っております。ぜひその辺の取り組みについて学校と警察で連携しながら、そういう学校の近くで取り組みをしていただきたいと思いますが、これについてどうでしょうか。 ○議長(清川雅史) 村澤 智議員、今回の質問通告は道路の整備ですよね。状況とそれについての警察との連携、その他の認識ということでございますので、質問の趣旨を変えていただけますでしょうか。 村澤 智議員。 ◆村澤智議員 では、2番の①番の中の警察と連携してという部分で、やるところに学校と一緒にというところで質問したいところなのですが、いかがでしょうか。 ○議長(清川雅史) 連携の中で学校の取り組み姿勢という内容ですね。取り組み状況まで聞くということですか。では、議事進行でどうぞ。 ◆村澤智議員 学校も連携して取り組んでみてはどうかというところですが。 ○議長(清川雅史) 提案ですか。指摘、要望ですか。 ◆村澤智議員 提案です。 ○議長(清川雅史) 提案ということで、それに対する認識をお聞きしたいということなのですか。 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) 私のほうからご説明申し上げさせていただきたい部分ありますけれども、先ほど学校と連携して取り組んでいる活動ということで、例えばさまざま交通教育専門員を講師とする交通安全教室等については、学校とももちろん連携をしながらやっているということでございますし、あとは警察との連携、学校との連携ということでございますと、例えば新入学児童に対する交通事故防止啓発活動等につきましては、警察、学校とともにやっているということでございますので、そういったさまざまな連携につきましては、学校も警察も連携をしながらやっていくということでございますので、ご了承いただきたいと思います。 ○議長(清川雅史) 村澤 智議員。 ◆村澤智議員 では、学校、警察との連携した取り組みを要望して、次の質問に移ります。 横断歩道の白線であります。これの私の一つの課題は、鶴ケ城周辺ということで、インバウンドの方に対する対応であります。ヨーロッパでは歩行者優先の意識が定着しております。横断歩道を右左見て渡れそうであれば、とまるであろうという認識で渡るということでありますので、日本でそういうことがあったらひかれてしまうというところでありますので、ぜひこの辺は歩行者優先というところをしっかり周知、観光の面でも周知が必要だと考えますので、その中でお城の周辺、特に白線を引くのを優先してまずは取り組んでみたらどうかということです。再度確認をお願いします。 ○議長(清川雅史) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) 本答弁のほうでも申し上げたところでございますけれども、お城の周辺を含めまして、本当に白線が薄くなっているところ、あるいは消えかかっているところにつきましては、やはり警察のほうに協議をさせていただきながら、特に来年はオリンピックというようなこともございますので、そういった部分も含めて警察のほうとは協議をしていきたいというふうに考えてございます。 ○議長(清川雅史) 村澤 智議員。 ◆村澤智議員 では、2つ目、地域資源を活用した観光振興という部分であります。 今ほど仮設等々安全対策をしながら、また文化庁との協議を進めた中で可能だと聞きました。その中で1つだけ確認なのですが、青森県の弘前市でやっている取り組みなのですが、実は栃木県の栃木市にある巴波川で蔵の街遊覧船として取り組んでいる団体がやっております。桜前線が北上していくことを考えると、弘前市に行く前に会津若松市でも対応が可能との話があります。ここまで来れば来年の春とは言いませんけれども、やれない理由はないと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(清川雅史) 観光商工部長。 ◎観光商工部長(佐藤光一) 鶴ケ城のお城での遊覧船の運航についてでございますけれども、これにつきましては過去においても、短期間ではありますけれども、イベントの中で実施した経過がございます。今ほど村澤議員のほうからご提案のありました弘前市との連携といいますか、その関係につきましては、事業主体のほうのお話も伺いながら、その対応が可能かどうかについては協議をさせていただきたいというふうに思います。 ○議長(清川雅史) 村澤 智議員。 ◆村澤智議員 これは、お願いという形になりますけれども、お堀の遊覧船実現に向けて、庁内の連携はもとより、会津若松観光ビューローとの連携も含めて、しっかり実現に向けて取り組んでいただきたいと思います。これは、要望ということでいきます。 最後、3つ目でありますけれども、地域による子供の育成についてというところであります。ハッピーノイズという言葉があります。そもそも私このノイズという言葉が嫌いで、ノイズは雑音でありますので、子供の声はやはり幸せな声ということで、私はハッピーボイスということで考えているところなのですが、その中で今回公園の部分でありますけれども、各公園にある看板、制限されるものですけれども、いつ設置されたのかと。平成の前であったり、昭和ならば一旦撤去して、改めて地域で考えてみるのも1つではないかと考えております。これについて認識をお示しください。 ○議長(清川雅史) 建設部長。 ◎建設部長(髙橋正光) お答えいたします。 公園というのは、先ほども申し上げましたように、幼児からお年寄りまで誰もがいつでも利用できることがまず第一だと。その中で、狭い公園の場合、ボール遊び等をしますと、幼児や高齢者のほうにぶつかったりして危険だということで、それで町内会のほうから申し出があって、市としてはやむを得ず禁止看板を立てたところであります。その看板の撤去といいますのは、公園はやっぱり公共の場でもありますので、利用の仕方については地域住民の方々の理解と協力ももう当然欠かせないというものでございますので、それにつきましては学校や子供会などがその地域の町内会と話し合いまして、子供の遊び場確保について連携することによりまして、大人の人たちが理解することが必要であるというふうに考えていますので、一応地元のほうからそういう声が上がってきてほしいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 村澤 智議員。 ◆村澤智議員 誰もが利用できる、独占的な使用禁止というところであります。ただ、今の子供たち、少子化が進んでおります。それで、先ほどの答弁にもありました子どもクラブであったり、さまざまなところで遊んでいる中ではありますけれども、やはり外で遊ぶ機会が非常に少なくなってきております。その中で、本当にその看板がなくても外で遊ぶ子供たちがいるのかなという、遊び方も知らない子供たちがこれから大人になっていくことを私は非常に危惧しております。全てが規制、規制ということで、子供たちが伸びやかに遊ぶ機会を大人の都合で奪っていると私は考えております。その中で、今ほど建設部長からも答弁がありました地域であったり、学校であったり、子供たちと、改めてその看板の意味というのを理解しないと、全て中止と言うだけでは、なぜだめなのかというのをやはり理解しないと子供たちは納得しないで、外で親の都合で遊べない、大人の都合で遊べないというふうに考えると認識しております。ぜひその辺を、看板撤去ということは厳しいと思いますけれども、まず学校の中で子供たちに、こういうことだからだめなのだよとか、あとは改めて地域に対して、地区、学校、子供たちと公園の活用について話し合う機会を持つべきだと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(清川雅史) 建設部長。 ◎建設部長(髙橋正光) お答えいたします。 学校との話し合いにつきましては、これからどういうふうに進めていくか教育委員会等とも協議しながら検討してまいりたいと思います。 ○議長(清川雅史) 村澤 智議員。 ◆村澤智議員 今子供たちは、両親が共働きで、遊ぶ機会も家の中が多くなっている。危険が多いという中で、家の中で遊ぶことが多くなっているという現状があります。そんな中で、会津で育っても、都会で育っても、みんな同じような子供たちが育つという状況を私は危惧しておりますので、会津であいづっこらしい子供たちが育つように、ぜひ公園の遊び方について見直しを含めて検討をしていただくことをお願いしまして、これは意見、要望として最後とします。 以上です。 ○議長(清川雅史) 次に、後藤守江議員に質問を許します。 後藤守江議員。               〔後藤守江議員登壇〕 ◆後藤守江議員 私は、会派みらいの会の一員として、さきに通告した内容に基づき、壇上より順次質問いたします。 まず、質問に入る前に、今回の台風19号及び20号、21号において、被災されました多くの方に対しまして、心からお見舞いと哀悼の意を表します。 それでは、最初は防災分野における質問に入らせていただきます。過日当市に襲来した台風19号における災害対応についてです。当市は、第7次総合計画、以下総合計画としますが、政策分野26、地域防災において、自助共助の観点から地域内の自主防災の重要性が増していると、その認識をされています。そこで、施策1の災害に強いまちづくりの推進について規定し、自主防災組織の充実及び高齢者や障がいのある人など避難行動要支援者に対する支援体制づくりが進められています。具体的には、ハザードマップを全戸に配布し、理解と周知を図ることに努められ、また、町内会を基本とした自主防災組織の設立を呼びかけているところでもあり、今後も立ち上げ事例などのモデルを示しながら設立支援を進めていく考えはわかります。他方、市役所内部の連携について見ると、災害時に自力での避難が困難な方々について、円滑かつ迅速な避難の確保を図るため特に支援を必要とする方々の把握と、避難の支援などをするために健康福祉部と連携を図っていることも、政策分野26の庁内連携の事例から理解ができます。昨今の自然災害は、過去に例を見ないほど甚大な被害を及ぼすことが多く、その自然災害の威力に現実として厳しい結果が突きつけられています。防災、減災の重要性は、市民の生命と財産を守る上でも特にその重要性は増してきています。ある識者は、自然災害を防ぐことはできない、むしろ事前の備えをもって減災に努めることが重要と言っておられました。別の言葉では、大難は小難に、小難は無難にという言葉もあり、その災害での被災を小さくしていくことが重要だと考えています。 そこで、各種災害の避難者支援について質問に入ります。中項目にあります要支援者への対応について、それぞれ質問いたします。 1つ目は、今般の台風19号における当市の人的被害がなかったことについて、防災、減災の対応の視点から今後の取り組みについて、市の見解をお示しください。 次に、10月12日の台風19号襲来の際、明るいうちに避難ができるようにとの配慮から、16時15分に緊急速報メールにて警戒レベル4、避難勧告が発令されました。対象世帯数は6,585世帯、対象人数1万5,045人です。この際に、防災情報メールを活用し、ハザードマップ上では危険性が少ない、いわゆる白色地域まで避難対象として避難勧告を発令し、一部市民に避難の判断上の混乱が生じる結果となりました。この際の避難情報の伝え方について、情報伝達のあり方においての市の見解をお示しください。 続く3つ目です。避難所における避難者の中には、乳幼児を持つご家庭やご高齢の介護が必要な方など、いわゆる要配慮者へ、避難生活においては長期間も想定する上で、個々のプライバシーを一定程度確保することが必要と考えています。なぜなら、日常でもそうですが、強度の心的ストレスにさらされると心身の健康バランスを崩し、時には基礎疾患の程度の悪化から生命の危険な状態まで、重篤な状態に陥ることもあるからです。こうしたことからも、要配慮者へは特にその観点から気持ちが安楽でいられるよう、災害避難時でも一定程度のプライバシーの確保が必要です。そこで、市の見解をお示しください。 続いて、避難行動要支援者情報の活用についてです。高齢のひとり暮らしの方や小さな子供がいる家庭、妊婦の方など、あるいは障がい者の方、そういった避難が必要といった際に、みずからだけでは避難が困難な方々へ、市はご本人の同意を得た上で避難行動要支援者名簿に登載し、その情報を慎重に扱いながらも、公的利用のために各町内会や民生委員など公的な方へ利用を委ねています。 そこで、避難行動要支援者の方々が迅速な避難を行う上で、その情報の活用から実際に今般の台風19号における避難行動でどう活きたのか、この避難行動要支援者情報の活用状況をもとに避難行動の結果について、市の見解をお示しください。 引き続き、大項目2つ目の市の収入向上策についての質問に移ります。中項目の収入の確保における各種施策について順次質問いたします。1つ目ですが、税の賦課徴収において、昨今の社会情勢などを鑑みると、またさまざまな事情があるご家庭、それぞれにおいて税の支払いは簡単ではないことがあります。誰もが納めなければならない公平な税において、しかしながら丁寧な納税を促すことが結果的に高い納税結果へとつながっていくと考えています。本市は、県内における税の徴収率は97%超と、県内トップクラスであります。その本市には、法律や金融などの専門的な知見から納税を促すとともに、納税も含めて自立して生活が営めるような家計改善等の役割を担っている非常勤特別職が設置されています。私は、この市民に寄り添う姿勢をもとに、税の賦課と納税に丁寧に対応することで、担税力に見合った税をみずから持続的に納められるようになると考えています。これら納税に向けての家計改善等への伴走支援が可能な納税等相談専門員制度は、大変有意なものと考えております。そこで、この納税等相談専門員について、その活動実績と効果についての認識をお示しください。 次に、市のふるさと納税制度を利用して、市内の農業従事者への農作物の普及拡大といった支援についてです。私は、ふるさと納税の地元農産物を返礼品として農家支援を考える際、一定量の農作物の納品、時期的なことから返礼品目の変更が必要になるなど、その制限は残りつつも、現行のふるさと納税制度の品目の拡大が一つの成果に結びつくと考えています。そこで、市内農産物の水稲及び野菜、花卉、果物などの返礼品目を追加する考えはないか、市の見解をお示しください。 3つ目は、ふるさと納税の寄附額の向上を目指しての質問です。当市の景観や文化や歴史など、その地域の魅力を引き出して、会津若松市へ寄附をしたい、そのまちづくりへ参加したいという思い、共感を生み出すことが寄附のさらなる向上につながると考えています。そこで、寄附の仕組みをつくる仕事をなりわいにしている方々がいらっしゃいます。寄附者への寄附先との共感を生み出すことが仕組み化できる、いわゆる寄附制度を設計、推進していくファンドレイザーという専門資格を持つ方々です。先ほどの質問において、納税等相談専門員の活用によって徴収率が向上していることを踏まえて考えると、この専門資格を有する方々を同様に活用して、ふるさと納税をさらに推進していくことができるのではないかと考えています。そこで、市の見解をお示しください。 3つ目の大項目であります子育て支援策についてです。当市の総合計画における政策分野1の子ども・子育ての目指す姿である、みんなで育み、笑顔が満ちあふれた子どもが育つまちは、私の政治信条ともなっておりますが、そこに政策分野17、健康・医療での政策2、感染症対策の推進において、予防接種の推進が主な取り組みとなっています。それらをもとに、中項目の1つ目として、乳幼児予防医療について質問いたします。 今般、令和2年10月より、国によるロタウイルスの予防接種の定期化が行われることになりました。これは、予防ワクチンの仕入れ単価がメーカーと国との合意がなされた結果と伺っております。そこでようやく乳幼児予防接種施策の拡大開始となるわけですが、令和2年4月から予防接種定期化開始の10月までの半年の期間、誕生日の関係で被接種者における全額公費負担と私費による全額負担との制度上の経済的差が生じる予定です。では、令和2年度の同一年度内に生じるこの公私の差について、さきの9月定例会の市長答弁において、国による予防接種の定期化が行われることになった際は助成を検討するとありました。これについて、令和2年度開始当初から予防接種定期化までの半年の期間の間、市による予防接種の際の接種助成を行う考えはないか、市の見解をお示しください。 次の小項目2つ目は、インフルエンザについてです。インフルエンザの流行期になる、いわゆる季節性インフルエンザについてですが、急な発熱や体調の急変から医療機関への来院の増加が見込まれます。現在市内でも既に小学校2校の中で一部の学年が学級閉鎖と聞いております。子供が感染し、家族へ感染が拡大し、特にひとり親家庭では、子供の扶養者が感染してしまい、仕事が一定期間の間休業などになれば、家計の経済的ダメージは大きいと考えられます。当然子供自体の入院が発生すれば、扶養者も付き添いで看護しなければならず、ふだんの生活から一変して生活がままならなくなってしまいます。また、インフルエンザの感染拡大は、各企業での経済活動においても、就労者の病休などでその影響は少なからず出てくることが予想されます。そうした点からも、インフルエンザへの対策は感染予防が最も重要なものと思います。特に重篤になりがちな慢性呼吸器疾患や糖尿病などの基礎疾患のある乳幼児に対して、インフルエンザ予防接種は感染の完全防御はできないものの、その感染における一定程度の感染予防や、国の見解でもあります重症化を予防する効果が期待できます。したがって、このインフルエンザ予防接種における基礎疾患を持つ乳幼児への接種助成ができないか、市の見解をお示しください。 次に、中項目2つ目の幼児教育・保育の無償化についてです。政策分野1の子ども・子育ての中で考えられている保育施設などの利用者負担の軽減、乳幼児期の育児支援、乳幼児期の保育、教育サービスの充実、そしてひとり親や父母のいない児童の家庭についての子供の育成に必要な環境整備、ひとり親への支援の充実、障がいのある子供たち一人一人に寄り添ったきめ細やかな支援と、どれも大切なことばかりです。この子ども・子育て政策における着眼点でも記載がありますが、人口減少に歯止めをかけ、将来にわたり活力ある地域を維持していくために、安心して出産、育児ができる環境を整えていく必要という考えは、子ども・子育て施策の大きな土台だと思っております。一方、多くの人が3人の子供を持つことを希望しつつも、子供の養育費や教育費などを理由に希望する人数の子供を持ていない状況も見受けられます。さらに、女性活躍社会と言われる現在、女性の社会における活躍は目覚ましく、それに寄与するところもあり、共働き家庭の数は年々上昇してきています。同時に、就労と育児を両立させるため、保育所入所希望数は年々増加してきています。この進展に比例して、子育て支援にかかわるサービスは拡充されていますが、子育てに関しての不安や負担感を持つ方も少なくない状況です。今や子供が健やかに育つためにも、妊娠から出産、育児への切れ目ない支援体制が必要不可欠だと思います。また、年々子供や家庭をめぐる問題が複雑化、多様化しつつある中で、とりわけ子育てと就業の両立が難しいひとり親家庭を支える体制づくりも、子育てを支援していく上で必要なものとして当市がこれらにしっかりと目を向けているわけでございます。いかにして子供が健やかに育つことができるのか、その環境整備を考える上でも、現在の子育て家庭の中において発生している事象は当然に捉えられていると思います。そこで、これらを踏まえて、以下質問に入らせていただきます。 私は、本市で子育てがしたい、保育の仕事に携わりたいと思っていただくには、子育て支援のよりよい環境整備が必要であると考えています。そこで、幼児教育・保育の無償化について、幼稚園教諭及び保育士を保育者として順次質問させていただきます。 小項目1つ目ですが、令和元年10月より施行、実施された幼児教育・保育の無償化において、認定こども園においては、教育部分と新制度移行の幼稚園については、1号認定と預かり保育を認定された、いわゆる新2号認定があります。この幼児教育・保育の無償化によって、保育料に関しての保護者の負担は軽減されました。しかし、他方においては2号認定の幼児の給食について、おかずやおやつなどの副食費について、新たに保護者の実費負担となりました。このことから、当市の幼児教育、保育の施設を利用する保護者負担がふえた世帯がなかったのか、その結果と認識をお示しください。 次に、預かり保育の保育料についての質問です。現在保育料無償化給付額の上限が設定されています。本当に無償化であるならば、とりわけ住民税非課税世帯の経済的負担に関しては保護者負担をなくし、世帯の経済的自立に向けてしっかりと支援していくべきと考えます。本市の見解をお示しください。 小項目3つ目ですが、幼児教育・保育の無償化に伴って、令和2年度からの施設型給付費などの支給を受ける子供の数はふえると予想されます。しかしながら、受け皿である保育施設における保育者の数は、需要に対して十分ではないとある園の園長先生からお聞きしています。ことし10月からの無償化開始以降、年度当初からの本格稼働と考えれば、令和2年度春からが本格的なスタートではないでしょうか。その際に、認定こども園や新制度移行の幼稚園での1号認定児では、理由に関係なく午後2時までは保護者の実費負担のみで保育は可能となりました。これにより、それぞれの各家庭におけるよりよい条件で入園を希望する方がふえるのではないかと私は予想しております。では、実際にそうしたときに何が発生するかです。保育における個々の対応に追われるのは、保育施設側の先生たちです。現状の保育環境の状況を鑑みて職員数の設定はされていると考えられますが、やはり現場の先生たちの負担は大きいと考えます。他方、4人の子供を育てている私から見ても、保育者の多忙は見てとれ、現状はその使命感に頼っているところが大きいと思っております。そこで、私は保育者確保及び現場で働く保育者の多忙解消が必要と考えられると思いますが、この解消策として、現在県外で働いている保育者へ当市への就労を進めるアプローチとして、保育人材の確保の観点から、UIJターン促進策を打ち出すことが一つの課題解消策になるのではないかと思います。そこで、UIJターン希望者への支援強化について、市の見解をお示しください。 小項目最後の質問です。現在保育者の全産業平均給与との差が保育職への就労継続においての障害となっていないかどうかです。国の平成30年賃金構造基本統計調査から、保育者の月額現金給与額と全産業における同給与額との差が保育資格者の他の産業への就職や保育者の離職といった人材不足に結びついていると考えています。そこで、人材不足の現状認識とこれに対する市の見解をお示しください。 終わりに、総合計画にある政策目標1の未来につなぐひとづくりの現状認識ですが、自分の夢と希望をかなえることができる子供を育てていくことが求められていると市は認識され、時代の変化に対応した人づくりと一人一人の多様な能力を十分に発揮できる仕組みが必要と結論づけています。これからも安心して子供を産み育てることができるよう、多様な保育ニーズに対応した子育て環境の整備や情報の提供、経済的支援などの充実を図りながら、地域ぐるみで子供たちの育成に取り組んでいかなければならないと思います。同時に、福祉や子育ての市民生活の安心、安全を担う人材について、地域の教育機関や企業と連携を図りながら、その育成や確保を進めることも重要なことです。多くの方々から選ばれる会津若松市となり、会津若松市に行ってみたいと思っていただくこと、そして当市のすばらしい安心、安全な環境に触れて、住んでみたい、結婚から出産、育児といった将来が確かに歩めると実感していただくことで、ずっと住み続けていきたいと思える機会をつくり出していくことが、文字だけに終わらない実効性のあるものにつながると思います。市民一人一人、そしてさまざまな家庭がある中で、安心、安全で確かな歩みであしたの家族の笑顔が期待できる答弁を念願して、壇上からの質問を終わります。(拍手) ○議長(清川雅史) 市長。 ◎市長(室井照平) 後藤守江議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、各種災害時での避難者支援のうち、台風19号における人的被害への見解についてであります。今般の台風19号は、記録的な大雨のおそれがある台風であり、早い時期からテレビや新聞などの各メディアにより警戒が促されていたことなどから、多くの市民の皆様が自主的に強風や大雨などに対する備えを行われたものと認識しております。また、市といたしましても、防災情報メールやホームページなどで事前対策の呼びかけを行ったほか、早期の自主避難所の開設、避難勧告の発令など、気象予測をもとに早目の対応を図ったところであります。本市におきましては、大きな土砂災害や河川の氾濫には至らず、人的被害を含め大きな被害が発生しなかったところでありますが、改めて防災対策の重要性や、市民一人一人の防災意識の向上と主体的な取り組みが必要であることを再認識したところであります。 次に、避難情報の伝達のあり方についてであります。台風19号の際に発令した避難勧告につきましては、山沿いの土砂災害警戒区域や湯川沿いの浸水想定区域に係る地区に対し、緊急速報メールや防災情報メールによりお知らせしたところではありますが、避難対象となる地区がわかりにくかったという課題があったことから、今後はより詳細に町名などでの情報伝達ができるよう対応を進めるとともに、平時から市民の皆様に危険区域を認識していただけるよう、ホームページや出前講座等での説明を行うなど、的確な情報伝達に努めてまいります。 次に、避難者のプライバシーの確保についてであります。地域防災計画においては、避難の長期化等が見込まれる場合の対策として、プライバシーの確保に向けて、間仕切り用パーティションや更衣室、授乳室などを整備することとしており、災害時応援協定により、段ボールベッドや間仕切り等、避難生活に必要な資機材を調達しながら、避難所の生活環境の向上を図ってまいりたいと考えております。 次に、避難行動要支援者の情報の活用についてであります。台風19号の対応に当たりましては、複数の区長や民生・児童委員の方々において、避難行動要支援者名簿に登録してある要支援者の方に対し、電話での安否確認や避難の動向確認が実施され、中には民生・児童委員みずから要支援者の方を避難させたケースもあったと伺っており、当該名簿を活用して要支援者の方への対応を図った事例が多数あったものと認識しております。今後も名簿情報の充実はもとより、地域の皆様とともに、在宅の避難行動要支援者の方々に対する実効性のある体制づくりを構築してまいりたいと考えております。 なお、その他のご質問については、主管者よりお答えを申し上げます。 ○議長(清川雅史) 財務部長。 ◎財務部長(目黒只法) お答えいたします。 納税等相談専門員についてであります。納税等相談専門員は、現在弁護士、司法書士、ファイナンシャルプランナーの各1名、合計3名を任命しております。このうち弁護士、司法書士については、債務整理等の法的な手続に係る相談が必要な場合に応じて予約制で対応しており、またファイナンシャルプランナーにおいては、毎週水曜日の午後に常駐し、生活困窮や多重債務などにより市税や各種手数料等の納付にお困りの方に対して、その状況に陥った原因を探るとともに、債務整理や生活状況の改善に向けた助言、指導などを行っております。その相談業務においては、自主的に市税等の納付ができるようになるまで、同一相談者に繰り返し助言、指導等を行ってきたことから、平成30年度においては13名、延べ39件の相談に対応し、さらに相談者の状況によっては、福祉部局との連携を初め、弁護士や司法書士への相談を案内するなど、きめ細かな対応を行っているところであります。このような相談対応により、納税相談業務の円滑化とともに、滞納の解消や自主納付の推進が図られているものと認識しております。 ○議長(清川雅史) 総務部長。 ◎総務部長(目黒要一) お答えいたします。 ふるさと納税の返礼品についてであります。ふるさと納税の返礼品は、公募型プロポーザル方式により、民間事業者からの提案を活用し、選定しております。公募に当たりましては、これまでも地元農産物も含めた本市で生産、製造、加工されたものを条件としており、本年度は会津清酒や会津漆器のほか、本市産コシヒカリや農産物の加工品を含む地元産品のセットなどを提案いただき、選定しております。今後につきましても、返礼品の拡大に向け、民間事業者がより多様な返礼品を提案しやすい条件等について検討してまいります。 次に、ふるさと納税のファンドレイザーの活用についてであります。本市では、これまでふるさと納税の促進のため、返礼品の見直しや寄附目的の多様化などに努めてきたところであります。ファンドレイザーについては、NPO法人等において幅の広い効果的な資金調達に精通した人材であると聞き及んでおり、先行する自治体におけるファンドレイザーの活用方策などについて情報収集に努めてまいります。 ○議長(清川雅史) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長長谷川健二郎) お答えいたします。 ロタウイルスワクチンの助成についてであります。ロタウイルスワクチンにつきましては、令和2年10月からの定期接種化に向け、現在国において予防接種法政省令の改正作業が行われているところであります。市といたしましては、これまでと同様に予防接種法で定期接種化された後の速やかな助成の実施に向け、国の動向を注視してまいります。 次に、乳幼児のインフルエンザ予防接種への助成についてであります。予防接種については、予防接種法に基づき国が定めた内容に沿って自治体が実施するものであり、インフルエンザの予防接種についても、定期接種とされる高齢者に対して接種への助成を実施してまいります。今後も国の方針に沿って予防接種の適切な実施に努めてまいります。 次に、幼児教育・保育の無償化に伴う副食費についてであります。本市におきましては、保護者が負担する副食費の金額が幼児教育・保育の無償化を実施する前の利用者負担額を上回る事例はなかったところであります。 次に、預かり保育の利用料に対する支援についてであります。預かり保育の利用料が無償化給付額の上限を超えるケースが一部認められたところではありますが、今般の制度改正は子育て家庭の大幅な負担の軽減につながっているものと認識していることから、市独自での支援は考えていないところであります。 次に、保育士等の資格を持ったUIJターン希望者への支援強化についてであります。本市におきましては、3歳児から就学前までの子供の多くが何らかの教育、保育施設等を利用しており、現時点においては幼児教育・保育の無償化に伴い、教育、保育施設等の入所申し込みの急激な増加は見られなかったところであります。しかしながら、保育士の確保は全国と同様に本市においても課題であると認識しており、人材の確保において、保育士が働きやすい環境を整備することは重要であることから、保育士宿舎借り上げ支援事業など、国が実施している支援制度の活用を検討してまいりたいと考えております。 次に、保育施設における人材不足の現状認識についてであります。国では、平成25年度から子どものための教育・保育給付費の公定価格などにおいて保育士等の給与の引き上げに取り組んでおり、処遇改善が図られてきたところであります。保育施設等における人材不足については、賃金水準のほかにもさまざまな要因が考えられますが、市といたしましては、保育士の人材確保に向けて今後も継続した取り組みを国に求めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 後藤守江議員。 ◆後藤守江議員 一定の答弁いただきましたので、再質問させていただきます。 まず、収入向上策においての納税等相談専門員の実際の活動の部分で再度質問させていただきますが、なぜ納税額が向上してきたのかという、その根本的なかかわり、かかわっているその内容まで確認というのはされているでしょうか。 ○議長(清川雅史) 財務部長。 ◎財務部長(目黒只法) 申しわけございませんが、納税額が向上した部分との納税等相談専門員のかかわりというご質問でよろしかったのでしょうか。確認させていただきたいと思います。 ○議長(清川雅史) 後藤守江議員。 ◆後藤守江議員 はい、そうです。納税等相談専門員がかかわって、実際に家計の改善がされた結果として納税等の金額がふえていったというふうなことで納税等相談専門員がいるというふうに認識しておりますので、その点についてお伺いします。 ○議長(清川雅史) 財務部長。 ◎財務部長(目黒只法) お答えさせていただきます。 先ほどの答弁でも、活動実績13名、延べ39件の相談ということでございますので、まず対象となる人数がそれほど多くはないということはご理解いただきたいと思います。その中で、実際にその相談を受けられた方が直接納税にお困りということではなくて、家族とか親戚とか、そういうケースなんかもあるものですから、さらにその中では、先ほど言いましたように、税のほうに直接かかわるという部分では少なくなるのかなということでございます。実際13名の相談の中で、完納とか、あるいは直接的には未納がない、そういった方々が7名おりました。それから、分納開始、あるいは分納を継続されているという方が1名と2名ということですから、13名のうち10名の方がそういう形で相談の結果、向上していったということでございます。金額的な部分については、今この立場ではお答えできないのですけれども、そんなに多くないということでご理解をいただきたいというふうに思います。 ○議長(清川雅史) 後藤守江議員。 ◆後藤守江議員 確かにそうだと思います。どうしても滞納されてしまっている場合なんかであれば、いろんなご事情があると思うのです。そこは、市の職員の方も丁寧に対応していただいているとは思います。ただ、そうはいってもなかなか家計の中の状況まで踏み込むことができないときに、専門的な知見を持った方がその情報を確認しながら具体的な提案をしていくことで実際のところ納税等につながっていくというふうには思います。 別な質問をさせていただきます。ふるさと納税の部分でございますが、寄附額の目標額等は年度、年度設定されているのでしょうか。 ○議長(清川雅史) 総務部長。 ◎総務部長(目黒要一) ふるさと納税の目標額ということでございますが、基本的にまず前年度の寄附の状況などを踏まえながら、次年度の一定の目標額を定めまして、それをもとにしました返礼品の歳出の部分の予算を計上しているような取り組みを進めておるところでございます。 ○議長(清川雅史) 後藤守江議員。 ◆後藤守江議員 今ふるさと納税は、全国でも過熱傾向にありまして、ただ一方で、国のほうの指導で30%、いわゆる3割の返礼品という枠は設定されているわけなのですけれども、そうはいっても各地方自治体も含めて独自財源の確保という点で考えれば、寄附額を集めるという点は大事だと思っています。これだけではなくて、これをすることによって会津若松市を効果的に、返礼品も含めてPRできる重要な手段だと思うので、これはもう明確に目標額をぜひ設定していただいた上で、その向上について取り組んでいただきたいというふうに要望させていただきます。 別な質問をまたさせていただきます。ワクチンについてでございます。現状でございますが、インフルエンザの部分でございまして、先ほど私のほうで質問させていただいた部分については、基礎疾患を持つ子供たちについてということで、乳幼児についてということでございました。どうしても基礎疾患がある場合は、インフルエンザにかかったときにその回復に時間がかかる、あるいは生命に危険を及ぼすというケースがございます。そういった特別に配慮しなければいけない子供たちに対して、市の総合計画の中でも語られているように、子ども・子育ての部分の方針としてやはりそういった方を手厚く支えていくことが必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 ○議長(清川雅史) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長長谷川健二郎) 再度のおただしでございます。 予防接種に関しましては、これまでも答弁してきたとおり、予防接種法に基づいて、国がそのリスクも含めて専門家の方々のご意見を取り入れた上で制度設計してございます。予防接種法において、それを実施するのが自治体という形でございますので、その辺の専門的な判断があっての制度だと思いますので、そこは国の制度設計に沿うべきだという考え方でございます。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 後藤守江議員。 ◆後藤守江議員 確かに危険性ももろもろありますから、国の制度設計のほうに沿っていくというのは十分に理解できます。しかしながら、そうはいっても実際のところ毎年度、毎冬、インフルエンザの予防ワクチンを受ける子供たち、その親の経済的負担というのは大きいというふうに私も認識していますし、聞いてもおります。現在大人の場合であれば、これは各医療機関によって任意で設定している金額になりますから、一概には言えませんが、大人であれば1回接種で4,000円、子供であれば2回接種で6,000円と、大人よりもかかっている現状でありますが、多子社会、いわゆる3人以上の子供を、これからもなってほしいとの市からのメッセージを考えれば、こういったところに経済的支援をすることは必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 ○議長(清川雅史) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長長谷川健二郎) 子育ての支援という意味に関しては、後藤議員のおっしゃる思いはよくわかるのですけれども、事予防接種という話になりますと、これはリスクがあるという部分がございますので、そこは慎重に進めるべきだと。安易に子育て支援ということで拡大すべきではないというのが市の考え方でございます。以上でございます。 ○議長(清川雅史) 後藤守江議員。 ◆後藤守江議員 確かにリスクというのは言われます。予防ワクチンに関しては、そのリスクをもって、子宮頸がんワクチンに類しますが、そういったところがあるというのは認識はしております。しかしながら、インフルエンザワクチンは不活化ワクチンということで、その弱毒性によって危険性がなるべく低減されたものというふうにも伺っております。実際に副反応が出る率としては0.0004%、いわゆるロタウイルスと同程度というふうに認識しておりますから、ということであればロタウイルスが国の定期化接種という形で進められているわけなので、インフルエンザワクチンも同程度のリスクであれば十分に助成していく対象になると考えられますが、この点もう一度お伺いしてもよろしいでしょうか。 ○議長(清川雅史) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長長谷川健二郎) 決してインフルエンザワクチンが危険だという表現ではございません。今も後藤議員おっしゃったように、リスクは少なからずあるわけでございまして、もしその社会的な損失の部分と定期接種化する部分の効果のほうが大きければ、国で定期接種化されているはずでございますので、国で定期接種化していないということは、そのリスクのほうが大きいというふうに考えているということでございますので、やはりここは専門家の考え方、国の考え方に沿っていきたいというふうに考えてございます。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 後藤守江議員。 ◆後藤守江議員 確かに国のほうで定期接種化されているはずだということでありますが、一方で他の自治体のほうでは既に助成制度を設けて、子供に対しては1,000円程度、低廉な価格で接種できるというふうになっておりますから、こういったところを十分に研究、検討していただきながら取り入れていっていただきたいというふうに要望させていただきます。 最後でございますが、これからの保育人材の確保という点でございますが、先般同僚議員からもありましたが、既存予算の重点配分として加重配分方式などを一部取り入れて、子ども・子育て施策をさらに強力に推進していくというような考えを取り入れることは可能なのでしょうか。 ○議長(清川雅史) 後藤守江議員、議事進行でもう一度ゆっくり質問してください。               〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清川雅史) 後藤守江議員。 ◆後藤守江議員 済みません。早口でございました。 既存予算の配分の中で、総枠配分というところでは当然、今言われておりますが、その中でもこういった子ども・子育ての部分に関しては、やはりこれからのまちの担い手を育てていくためにも、一定程度加重配分という形で重点的に予算をつけてやっていく必要があるのではないかというところで、人材確保の点で手厚い対応をしていただくことは可能なのかという点でございました。 ○議長(清川雅史) 財務部長。 ◎財務部長(目黒只法) 予算編成に当たっての、従来の総枠配分方式ではなくて加重配分、そういった手法を用いて子育て支援をすべきではないかというご質問でありましたので、私のほうからお答えさせていただきますが、総枠配分方式というのは翌年度の一般財源の歳入をまず見定めた上で、その枠の中でまず枠外経費、これは必ずかかる経費、義務的な経費と呼ばれているものですが、例えば人件費であったり、市債の借金に当たる公債費であったり、そういったものを除きます。その除いた額の中から、今度次年度必ず必要となると思われるものを特殊要素という形で除く作業を行います。例えばその中には扶助費といったようなものも出てまいります。ですから、例えばですけれども、毎年行っている総合計画の進行管理のための行政評価、この行政評価の中で検証して、扶助費のうち今後藤議員がおっしゃられたような子育て支援に係る部分もしっかり手厚くやっていくべきだというような結論が出るのであれば、その特殊要素の部分で多く見るといったようなことは可能になるかと思います。そういう意味で、加重にする、しないという以前の問題として、総枠配分というのは全体の枠が決まっているという意味でございますので、その辺はご理解をいただきたいというふうに思います。 ○議長(清川雅史) ここで、暫時休憩いたします。               休 憩 (午前11時15分)                                                           再 開 (午前11時25分) ○議長(清川雅史) 再開いたします。 ○議長(清川雅史) 次に、斎藤基雄議員に質問を許します。 斎藤基雄議員。               〔斎藤基雄議員登壇〕 ◆斎藤基雄議員 私は、日本共産党議員団の一員として、さきに通告した事項について質問いたします。 まず、令和2年度予算編成方針と今後の財政運営についてのうち、令和2年度における配分一般枠の額と各部局事業への影響についての認識を伺います。市長は、令和2年度の予算編成方針において、一般財源の配分額を今年度当初予算額とほぼ同額と見込んでいます。このことは、各部局が新規事業を計画するに際し、既存事業の廃止を含む整理統合を促すものと思料いたしますが、そのような意図があるのか、認識をお示しください。 新たな社会ニーズの中で、新規の事業を立ち上げることにより大きな効果を上げている既存事業が、窮屈な枠配分の中で単純に事業を縮小や廃止にするようなことがないように、各部局が適切なマネジメント力を発揮しなければならないと考えます。この点について、予算編成に臨む各部局の認識をお示しください。 次に、新たな財政規律の具体的方針について伺います。令和元年度公債費負担適正化計画の進行管理では、同比率の将来推計において、単年度実質公債比率が令和3年度と令和4年度を比較して0.33ポイント上昇すると見込んでいます。これは、令和4年度からの市債管理がどのようなものになるとなると見込んだ上での推計なのか、認識をお示しください。 また、会津若松地方広域市町村圏整備組合における廃棄物処理施設の整備に係る本市の負担金が各年度においてどの程度の金額になると推計しているのかお示しください。さらに、その財源はどのようにして確保するのか、認識をお示しください。 類似、重複事業の整理、統合の進め方について伺います。厳しい財政運営の中でも市民サービスの質を落とさないために、類似、重複事業の整理、統合には部局間における連携が欠かせないと考えます。また、部局間連携には、住民福祉の向上を図るための戦略的構想を持って当たることが重要であると考えます。このことについての当局の認識と部局間連携の具体的手法についてお示しください。 次に、赤井谷地の保存対策についてのうち、これまでの保存対策と効果への認識を伺います。市教育委員会は、平成11年3月に赤井谷地沼野植物群落保存管理計画、以下計画書と言います、を公表しました。計画書の第1章、目的では、学術的に価値の高い天然記念物赤井谷地が原野の開墾など人為的な影響により湿原本来の環境条件を喪失させられ、乾燥化傾向を示してきたことに対し、市教育委員会が平成4年から4年間、また県教育委員会が平成6年から3年間にわたり行った総合的な学術調査の報告書による提言を基礎にして計画書が作成されたことが記されています。同時に、天然記念物指定地内の多くの面積は、農林水産省所有ですが、民有地もあり、また赤井谷地の保存、復元のためには、指定地外の民有地も天然記念物としての追加指定を必要としていることなど、赤井谷地の保護対策を講じる上で所管が異なることに伴う問題があることを示し、当面必要な保護措置を講じるべきことを含め、国、県、市のそれぞれの役割に配慮して、長期展望に立った保存管理計画の策定を行い、この計画書を作成したと記されています。示された問題のうち、指定地外の民有地については、平成12年度から平成24年度にかけて実施された県営経営体育成基盤整備事業、赤井地区において、市が一部を取得して、赤井谷地からの地下水流出の抑制を図る努力がなされました。しかし、赤井谷地の地下水流出をとめる課題は、現在もなお解消していません。赤井谷地の持つ学術的価値についての認識は、質問者である私にも、また答弁される市当局及び教育委員会においても共有されているとの前提のもと、赤井谷地の価値を云々することはなしに、以下質問いたします。 市のホームページにおいて、本年11月26日付で赤井谷地散策会を開催しましたとの記事が掲載され、日本大学の笹田勝寛准教授の案内で、市民25名のほか、関係者5名で散策されたことが紹介されていました。散策会を実施した目的をお示しください。あわせて、このような散策会が赤井谷地の保存にどのような効果があると考えているのか、認識をお示しください。 本年9月定例会における同僚議員の質問に対し、副市長から、平成11年に策定した赤井谷地沼野植物群落保存管理計画に基づく保存管理を進めているとの答弁がありましたが、計画に基づく保存管理として行ってきた取り組みを具体的にお示しください。 また、同じ副市長の答弁では、地下水位が不安定な状態となっており、湿原の回復までには時間がかかるとの認識を示していますが、時間がかかるとの認識に至った理由をお聞かせください。 計画書の第5章、保存管理計画では、基本方針、保護のための当面の問題点、基本整備計画、将来的な活用計画の各項目に分けて整理した上で、それらを赤井谷地エコミュージアム構想の項目に集約する形でまとめられており、第5章、保存管理計画はいわば本計画書の本体ともいうべき部分です。大ざっぱな言い方にはなりますが、赤井谷地エコミュージアム構想は、赤井谷地の緩衝帯の一部を整備して、駐車場や展望台、また木道などによって立ち入り、見学できるようにする計画として示されています。計画書の公表から20年以上が経過していますが、この計画は今後どのように進めるのか、予定をお聞かせください。 次に、赤井谷地保存のための今後の対策と財源確保についての認識を伺います。本年9月定例会における赤井谷地に関する答弁で、市は赤井谷地を保存するための課題認識を示してはいましたが、湿原を回復させるための手法についての言及はありませんでした。人の立ち入り禁止や定期的なパトロール、地下水位の調査は必要だとしても、これだけでは赤井谷地の乾燥化を見ているだけにすぎないと考えますが、認識をお示しください。 ここで、次の質問の前に数字の訂正をさせていただきます。県営経営体育成基盤整備事業、赤井地区において実施した矢板敷設の費用を「約2,700万円」としてあるのを「約2,500万円」と訂正させていただきます。総延長約900メートルにわたり敷設した矢板1メートル当たりの単価が約3万円であったことから、私が単純な掛け算で2,700万円としてしまいました。県農林事務所の説明は、矢板の上下の長さはさまざまな種類があり、距離による1メートル当たりの単価にすれば約3万円だが、事業費としては総額で約2,500万円であったということでした。質問通告において私自身の錯誤があったことをおわびし、訂正させていただきます。 さて、質問であります。さきに述べた経営経営体育成基盤整備事業、赤井地区において実施された鋼矢板の敷設に要した費用は、総額で約2,500万円で、その延長は約900メートルで、1メートル当たり単価は約3万円であったと県会津農林事務所から聞いていますが、赤井谷地の湿原回復には専門家の知見を得ながら、これに匹敵するさらなる土木的手法により地下水の流出を防ぐことが必要と考えるものです。認識をお示しください。 また、赤井谷地の湿原回復のために、本年4月1日に施行された改正文化財保護法に基づく文化財保存活用地域計画を策定し、国の支援を受けることが有効と考えます。福島県が文化財の総合的な保存活用に関する大綱を策定し、市が大綱を勘案して計画をつくることが前提にはなりますが、認識をお示しください。あわせて、市は貴重な価値を持つ天然記念物、赤井谷地沼野植物群落を広く知ってもらう取り組みにさらに力を入れ、クラウドファンディングにより財源を確保することも有効であると考えますが、そのことについての認識を伺い、壇上よりの質問を終わります。(拍手) ○議長(清川雅史) 市長。 ◎市長(室井照平) 斎藤基雄議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、予算編成方針についてであります。令和2年度の予算編成に当たりましては、限りある財源の中で、市民ニーズや時代の変化などに柔軟に対応しながら、創意工夫を行い、本市の発展につながる真に必要な取り組みを推進していくため、各部局内はもとより、部局横断的な視点で類似事業の整理、統合等を行っていくことも方針に掲げているところであります。また、予算編成に臨む各部局におきましては、こうした方針を踏まえながら優先順位を適切に判断し、各部局のマネジメントの中で最少の経費で最大の効果を発揮すべく、予算編成に臨んでいるものと認識しております。 次に、公債費負担適正化計画の進行管理についてであります。実質公債費比率が上昇する主な要因は、元金償還額が増加することにありますが、借り入れから元金償還開始までは一般的に据え置き期間があるため、令和4年度の比率に影響を与えるのは令和2年度までの借り入れとなります。令和4年度の単年度の実質公債費比率の上昇につきましては、小・中学校空調設備整備事業における令和元年度借り入れ分について、2年の据置期間の後、令和4年度から元金償還を開始することなどによるものであります。なお、令和4年度からの市債管理ルールにつきましては現在検討中でありますが、中期財政見通しにおいて、庁舎整備を初め、見込まれる一定の市債発行を想定しているものであります。 次に、廃棄物処理施設の整備に係る本市の負担金についてであります。会津若松地方広域市町村圏整備組合の推計によりますと、8月時点における概算で、建設費総額が約340億円であり、国の交付金や整備組合の基金を活用した上で、整備組合において約213億円を起債し、20年で償還する計画となっており、その償還額を構成市町村が負担するものであります。償還に係る本市の負担につきましては、今年度の負担割合である約66%で試算すると全体で約140億円と見込まれ、年度ごとの負担金につきましては令和5年度から償還が本格化し、令和10年度以降は8億円を超えるものと見込まれているところであります。負担金の財源につきましては、一般財源となりますが、地方交付税で一定程度措置されることから、実質的な本市の負担は約63億円と推計しているところであります。なお、事業費や財源等については、整備組合においてさらに精査が行われる予定となっております。 次に、類似、重複事業の整理、統合と部局間連携についてであります。市といたしましては、効率的、効果的な行政サービスを展開していくため、毎年度の行政評価における施策評価に合わせて全ての事務事業を可視化し、類似、重複事業がないよう確認しながら、既存事業の見直しや新規事業の立ち上げを行っております。また、複数の部局を横断する行政課題につきましては、企画副参事会議における横串検討において取り組み状況を確認し、連携や役割分担の方向性を協議した上で、行政評価に反映しているところであります。現在の取り組みの一例といたしまして、高齢者の移動支援対策については、企画政策部、市民部、健康福祉部、観光商工部の連携により協議しているほか、温泉地域の活性化については、財務部、観光商工部、建設部の連携により協議を行っているところであります。今後も部局横断的な視点による事業の精査を行いながら、各事業の必要性や有効性を見きわめ、行政サービスの維持向上を図ってまいります。 なお、その他のご質問については、主管者よりお答えを申し上げます。 ○議長(清川雅史) 教育部長。 ◎教育部長(菅井隆雄) お答えいたします。 赤井谷地散策会の目的と効果についてであります。赤井谷地は、国指定天然記念物として学術的な価値が高く、皇室にもゆかりのある貴重な湿原であることから、専門家による解説で現地にて体感していただくことを目的に、10月20日に散策会を開催いたしました。参加した方々には、湿原の重要性とともに保護、保全について十分に理解を深めていただけたものと認識しております。 次に、赤井谷地沼野植物群落保存管理計画書に基づく取り組み状況についてであります。これまで赤井川のつけかえ、南部水田との間の遮水措置、新四郎堀のつけかえ、遮水盤の設置などを実施しており、計画書における湿原の保護に関する基本的な整備は、実施が不要と判断した対策を除き完了しております。 次に、湿原回復の認識についてであります。平成11年の計画書策定当時と比較すれば湿原は回復傾向にありますが、赤井谷地西側など一部の区域については、植生が回復しつつあるものの、本来の湿原の復元までには至っておらず、さらなる時間を要するものと認識しております。 次に、見学のための整備についてであります。赤井谷地の整備につきましては、計画書の中で将来的な活用計画として木道の整備などが盛り込まれておりますが、現状では湿原の保護を第一に取り組んでいることから、当面は湿原に影響を与えない範囲での散策会の開催にとどめ、活用に向けた整備については回復状況を見きわめながら検討してまいります。 次に、湿原を回復させるための手法についてであります。現在専門家で構成する天然記念物赤井谷地沼野植物群落保存管理指導会議において、これまでの取り組みの効果を水環境及び植生調査により継続的に検証している段階であり、それらを踏まえ、必要な対策等について検討してまいります。 次に、さらなる土木的手法による地下水流出防止の必要性についてであります。平成13年から実施された県営経営体育成基盤整備事業、赤井地区における鋼矢板の敷設などの対策工事は、地下水流出防止に効果があることが確認されており、天然記念物赤井谷地沼野植物群落保存管理指導会議の中では緊急に追加の対策が必要との意見は出されておりませんが、今後も調査を継続しながら湿原の状態を慎重に観察し、対策の必要性について検討してまいります。 次に、文化財保存活用地域計画の策定による財源確保についてであります。文化財保存活用地域計画につきましては、現在策定に向けて県と協議をしているところであり、赤井谷地につきましてもこの計画に盛り込むことが保存活用に効果的であると考えているところであります。また、クラウドファンディングにつきましては、財源確保の手法の一つとして有効なものと認識しており、今後他市の事例などを参考にしながら研究してまいります。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 斎藤基雄議員。 ◆斎藤基雄議員 それでは、再質問をさせていただきますが、改正文化財保護法に基づいた取り組みについては、県と協議しながら活用地域計画をつくる方向で動いている、これは評価したいと思います。さらに、クラウドファンディングについても検討すると、研究課題としての扱いなのでしょうけれども、念頭に置いていただきながら進めるということで、この点についてもぜひそれは進めていただきたいというふうに思います。 その上で、まず予算編成方針と財政運営について伺いますが、確かにおっしゃられたように部局横断的に現在もこれまでも取り組んでこられたという点は理解いたします。最少の費用で最大限の効果を上げると、それも確かに従来から行われて、当然とらなければいけないやり方であります。その上でなのですけれども、会津若松市が独自に行うさまざまな事業、類似、重複事業といっても、これが国の法律、あるいは制度の中で基準や、あるいは上限が市民の生活にとって、住民生活の福祉向上にとって十分ではないという判断のもとで、上乗せや横出しといった手法も用いながら、会津若松市としての独自の住民サービスのあり方、支援の仕方を考える、そういう本市の自治体としての特徴づけにもなっていく大事なものであると思うわけです。ですから、単純に廃止したり、縮減したりということではなく、言ってみれば発展的に新たな事業に統合されるという方向こそが求められると思うわけでありますが、改めてそういうことを念頭に置きながら、類似、重複事業の整理、統合は検討されているのか確認させていただきたいと思います。 さらに、昨日、一昨日の一般質問の中で、財政問題、あるいは財政規律についての議論があった中で、これからの財政規律、市債管理のあり方については、現在検討中だという市長のご答弁でありました。そういう中で、同僚議員に、一昨日行われた答弁の中で、これまでの新規市債発行額と元金償還額を重視した管理から実質的な負担を重視した管理へと転換することを含め検討しているという答弁がございました。なかなかわかりそうでわかりにくい。つまり実質的な負担を重視した管理、何を意味するのか、この点についてお示しいただきたいと思います。 それから、赤井谷地についてでありますけれども、一定程度地下水の流出、回復傾向に至っていないところがあるという捉え方で、長いスパンで、何十年あるいは100年単位になるかどうかわからないけれども、そういうスパンの中で回復するという認識でおられた答弁なのか、さらなる時間がかかるという、先ほど教育部長からの答弁の中にありましたけれども、その点についてお伺いいたします。 ○議長(清川雅史) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) まず、類似、重複事業の整理統合に関するおただしでございます。斎藤議員おただしのように、我々事務事業を構築し、推進するという最大の目的は、市民福祉の向上というところがまずございます。そうした観点はぶれません。その上で、限られた財源の中で事務事業を推進していかなければならないということでございますので、スクラップ・アンド・ビルドということは、新たな事務事業を時代の要請によって行わなければならないという中では、やはりその考え方は持っていなければならないというふうに考えております。その上で、あくまでもサービス、市民福祉の向上という前提のもとでの事務事業の、要するに手段としての事務事業のスクラップ・アンド・ビルドというのは、これはあり得るというふうに考えているところでございます。 ○議長(清川雅史) 財務部長。 ◎財務部長(目黒只法) 再度のご質問にお答えしたいと思います。 財政規律の中の市債管理にかかわる部分につきまして、実質的な負担を重視する管理とはどういうことを言っているのかというご質問でございました。これまでの市債管理というのは、財政再建プログラム以降、とにかく市債残高の低減を図っていかなければならないということで、新規発行額を償還額以下に抑える、これをまず第一にやってきたということでございます。一番最初は一般財源の中で単年度で管理をしていたのですが、それを普通会計に広げ、さらに平成30年度には4年間の複数年の管理の中で、なおかつ臨時財政対策債を除いてこのルールを守ろうということで今現在取り組んでいるところでございます。これからのルールの考え方という部分でございますけれども、庁舎整備を初め、会津若松地方広域市町村圏整備組合がこれから進めていく廃棄物関係の処理施設、こういった大型事業がこれから進んでいくことになるわけでありますが、いずれも将来のまちづくりにとっては非常に重要な事業だということを考えますと、健全な財政運営を堅持しながらも、一定程度の公共投資、これもやっていかなければならないだろうというふうに私ども思っているところでございます。そういう意味で、令和4年度以降のルールという部分につきましては、これまでの新規市債発行額を償還額以下に抑えるという、その額の部分だけではなくて、実質的に市がどれだけの負担をすべきなのか、そういうところを重視した管理に切りかえていかざるを得ないだろうというふうに今のところ考えているところでございます。なお、どういったルールが適切なのかという部分については、さまざま考えはあるのですけれども、明確な基準めいたものがないということですので、今現在いろんな情報を収集しながら検討をしている段階ということでございます。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 教育部長。 ◎教育部長(菅井隆雄) 赤井谷地に対する再度のご質問にお答えしたいと思います。 地下水の流出回復、湿原回復の対策に時間がかかるという意味のおただしだと思いまして、お答えいたしたいと思いますけれども、自然の流れとしまして、湿原から乾燥化していくというのは、長いスパンの中で、これは流れの中ではあるものだと認識しております。基本計画などでもうたっているわけでございますが、湿原回復の目的としまして、1つに人為的な形で湿原を狭めてきた分、いわゆる開田などで狭めた部分は少しでももとに戻す取り組みが必要だと。もう一つは、少しでも水の流出を防いで湿原の乾燥化をおくらすことが大事だというようなことがうたわれております。そうした中で、流出を防いで湿原を乾燥化から守るというところでは、今計画に基づいた対策は一応完了したわけでございますが、西側において一部まだ回復が途上のところがございますので、これらについて今後何らかの対策を重点的に行っていかなければならないと、このように認識しているところでございます。 ○議長(清川雅史) 斎藤基雄議員。 ◆斎藤基雄議員 赤井谷地のほうから伺います。 今ほどのご答弁で、西側に対しては何らかの対策が、計画に基づく対策は終わったけれども、西側についてはまだ不十分だというご答弁でした。そこについて土木的な手法がさらに必要ではないかという意味で私は伺ったわけです。ことしの8月に天然記念物赤井谷地沼野植物群落保存管理指導会議のメンバーでもおられる日本大学の笹田先生が湊町で講演をされました。その中において、赤井地区の基盤整備事業においては、負担としては市の負担は少なく、基盤整備の中ですから、その範囲での負担でありますけれども、多くは県の負担、あるいは国の負担という中で行われたと。改めて、あれでは実は十分ではないのだというお話をされました。そういう中で私も今回の質問をしようというような思いに至ったわけであります。つまり一定程度のお金、前回の基盤整備で900メートルの総延長を行った鋼矢板の敷設というほどになるかどうかわからないけれども、やるとすればどれだけ必要だということの調査なども含めながらやらないといけないだろうと、計画を立てるに当たっては。まず、その調査を行うことについての考えをお聞きしたいと思います。 それから、財政のほうであります。市債管理について、実質的な負担を重視した管理というところの意味は一定程度理解をいたしました。現在のルールというのは、平成30年度から令和3年度までの4年間という中であるわけです。たまたま室井市長がことし再選されたから、任期の中でこの計画期間があるわけだけれども、しかし行政は一貫性があるとはいっても、市長がかわればその考え方はどうなるかわからないという面も出てくる可能性があると。そういうことで言えば、首長の、市長の任期の中で市債管理ルールはきちっと確立すると、こういう考え方も一方で必要ではないかと思うのですが、どうでしょうか。 ○議長(清川雅史) 財務部長。 ◎財務部長(目黒只法) 市債管理の期間の考え方ということでご質問をいただきました。今現在行っているルールというのも4年間のルールということでありますが、一番最初に4年間とした根拠というのは、中期財政見通しというのが向こう3年間、つまり4年先まで歳入歳出を見通して管理をするという形になっておりますので、そこに現年度を含めると最長で4年間は見通すことが可能だということで、その範囲内でルールを定めたということでございます。市債ということですから、当然借り入れをした後に長期間にわたってそれを返済していくという性格上は、従前のような単年度というよりは、私どもも複数年で管理していったほうがいいだろうというふうに今のところ考えているところでございます。ただ、その期間をどういうスパンで設定するかについては、基準の設け方とか、そういうさまざまな要素を加味しながら考えていくべきではないかなというふうに考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 教育部長。
    ◎教育部長(菅井隆雄) 赤井谷地に対する再度のおただしでございます。鋼矢板の敷設など土木的対策工事の調査をする考えはないのかというようなご質問にお答えしたいと思いますが、先ほど答弁でも申し上げましたけれども、天然記念物赤井谷地沼野植物群落保存管理指導会議の中では、水源回復はよい方向に向かっている。ただ、西側が少し回復がおくれているというところでございまして、これに対しましては西側の旧新四郎堀という堀があるわけでございますが、こちらのほうをせきとめて今水位を上げているわけでございます。水位を上げてまいりますと、そこの下流にある、民有地である、農地になっておりますけれども、そちらのほうが浸水するということで、そちらのほうの公有化を現在検討しているところでございます。先ほど基盤整備事業で市の支援が足りないというようなご質問ありましたけれども、基盤整備においても受益者負担分を市が支援しましたり、非農用地を設定しまして、そちらを市で購入するというようなことを対策としてやってきておりますので、今までも市の支援というのはやってきたわけでございますので、今後につきましても天然記念物赤井谷地沼野植物群落保存管理指導会議のご指導をいただきながら、市の支援については検討してまいりたいと考えております。 ○議長(清川雅史) 斎藤基雄議員。 ◆斎藤基雄議員 市債管理については説明よくわかりました。結構説得力ありました。 赤井谷地でありますけれども、天然記念物赤井谷地沼野植物群落保存管理指導会議の意見を聞きながら行うと、それは当然であると思いますけれども、やはり先ほど申したように、その天然記念物赤井谷地沼野植物群落保存管理指導会議のメンバーである笹田先生などは、さらなる土木的手法が行われなければ乾燥化していくのを見ているだけというようなふうにもなりかねないという指摘もありました。天然記念物赤井谷地沼野植物群落保存管理指導会議の中ではその発言はなかったかもしれませんが、講演の中ではそのような趣旨の発言もされておりますので、ぜひ改めて専門家とも意見を交わしながらそこはやっていただきたいと思います。 その上でなのですが、保存管理計画書の中では、赤井谷地エコミュージアムについての記載があります。ここにおいては、提言という形ではありますけれども、非常に特殊な環境、赤井谷地という自然が農地と共有する、共存するというような中でのあり方というような点の提起がなされています。この問題について、地域の地元の方々とのさまざまな議論、こういったことが、エコミュージアムのその理念が発現、あらわれ方というような形になっていくような、そういう議論が必要だと、それを進めるべきではないかと思いますが、この点について最後に伺います。 ○議長(清川雅史) 教育部長。 ◎教育部長(菅井隆雄) 今後の保全、保護に対する地元の地域の方々との意見の聴取ということでございますけれども、天然記念物赤井谷地沼野植物群落保存管理指導会議の笹田先生からのご指導はもとより、利活用については、先ほど答弁いたしましたけれども、最低限の散策会というようなことで考えておりまして、不特定多数の方が出入りしたりしますと植生に影響を及ぼすことが想定されますので、その辺は十分気をつけていかなければならないと思っております。そうした中で、地元の方々と一緒に保存、保護、保全を考えていきませんと、これ行政だけでは守り切れないという部分ありますので、それらについては、行政は支援する立場でございますけれども、地元の意見をよく聞きながら、今後保護に取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(清川雅史) ここで、暫時休憩いたします。               休 憩 (午後 零時03分)                                                           再 開 (午後 1時05分)               〔副議長(樋川 誠)議長席に着席〕 ○副議長(樋川誠) 再開をいたします。 △発言の訂正 ○副議長(樋川誠) ここで発言の訂正について、後藤守江議員から本日の一般質問における発言の一部について訂正したいとの申し出がありましたので、これを許可することといたします。ご了承をお願いします。 後藤守江議員。 ◆後藤守江議員 先ほどの私の一般質問中、再質問におけるインフルエンザに関してでございます。「      」という発言を「副反応率0.0004」に訂正していきたいと存じます。よろしくお願いいたします。 ○副議長(樋川誠) 以上の訂正内容でご了承をお願いいたします。 ○副議長(樋川誠) 次に、小倉孝太郎議員に質問を許します。 小倉孝太郎議員。               〔小倉孝太郎議員登壇〕 ◆小倉孝太郎議員 私は、市民クラブの一員としまして、さきに通告いたしました項目について質問をいたします。 まずは、大項目の1つ目として、河東地区の活性化についてお聞きいたします。河東町は、今から14年前の平成17年に会津若松市と合併いたしました。その当時の会津若松市・河東町合併協議会による新市建設計画、会津ブランドをいかしたまちづくりによれば、合併の必要性として、人口構造の変化への対応、生活行動圏の飛躍的拡大への対応、広域的な行政課題への対応、自治能力の向上、効率的な行政運営の5点が挙げられており、合併の効果としては、住民の安全、安心な生活の確保と利便性の向上、産業振興、教育、文化の向上など、全部で6点を挙げており、その中で道路や公共交通網、上下水道といった生活基盤や情報基盤は、1つの自治体として整備を行うことにより、効率的かつ住民の実生活に合った効果的な整備が図られるとして、生活基盤の向上を合併効果の柱の一つとしております。その上で、基本目標の実現のために、生活環境や保健、医療、福祉、産業振興など6つの施策の柱を定めておりますが、特に都市基盤の分野では、全ての住民が日々の生活に安らぎや潤い、住みやすさが感じられるよう、道路、公園などの都市基盤の整備、充実に努めることや、住民生活や産業経済活動、都市間、地域間交流の基盤となる都市交通体系の整備を推進することなどが示されております。しかし、合併した平成17年11月1日時点で9,429名いた河東地区の人口が令和元年11月1日現在では8,095名となり、1,334名が減少。1年当たりで考えると約95名ずつの減少となっております。 河東地区と中心市街地を結ぶ一般的な移動手段としては、公共交通機関を初めとして自家用車などがありますが、自家用車などをみずから運転しない高齢者や学生などにとって、買い物や通院、通学などにはバスや電車などの公共交通機関に頼ることになりますが、公共交通機関による中心市街地へのアクセスの利便性は向上していると考えているのかどうか、認識をお聞かせください。 一方で、渋滞が起こるということは、排気ガスなどによる環境への悪影響やエネルギーの浪費などといったことはもちろんのこと、何よりも時間や費用の損失が考えられます。河東地区における渋滞の一例として、県道北山会津若松線と国道49号の交差点において、特に朝夕の通勤、通学時に渋滞が発生していますが、このことについてどのように認識されているのか、お示しください。 また、河東地区の活性化のためには、中心市街地とスムーズに結ばれることが必要であると思われますが、そのためには中心市街地と河東地区をつなぐバイパス的役割のアクセスが必要不可欠だと考えます。そこで、市道幹Ⅰ―4号線と県道北山会津若松線を結ぶ手段として、市道一箕3―20号線と市道一箕3―23号線を拡幅する方法と、磐越自動車道の高架橋下となる市道一箕3―245号線を整備する方法が適当だと思われますが、それぞれの方法についての見解をお伺いいたします。 次に、交通安全の確保についてお尋ねいたします。平成30年4月に河東学園小学校に隣接する形で河東学園中学校が移転、開校したことにより、多くの児童・生徒たちが市道河3―110号線から市道河3―314号線に向けて県道会津坂下河東線を横断することになりましたが、冬季の融雪水のはね上げなど、通学時における安全確保が十分だと言えないと考えますが、認識をお示しください。 一方、市道幹Ⅰ―36号線と県道北山会津若松線の六丁交差点において、直近の過去3年間で、人身事故が2件、物損事故が14件の合計16件の交通事故が発生しており、平成28年度には市内の事故多発交差点のワースト第3位になってしまっています。信号機の設置に関しては、平成13年4月、合併後の平成18年3月、平成22年12月の3回、会津若松警察署へ要望を行ってきましたが、いまだ設置はされておりません。市としては、市道の改良工事や道路照明灯及びカーブミラーの設置、路面標示等や安全対策を実施していただいてはおりますが、抜本的な解決には至っておりません。そこで、改めて六丁交差点における危険性の認識及び信号機の設置に向けた市の取り組み状況をお伺いいたします。 また、市道幹Ⅰ―37号線を北上し、市道河3―211号線の隧道に向けて左折をする際、歩行者の確認がおくれやすいことと、左折すると道なりに下り坂になっているために、その先の信号が赤だとしても、冬期間は路面が凍結していると停止線で停止できずにそのまま隧道に進入してしまう場合もあることから、危険回避のための整備をするべきだと考えますが、見解をお示しください。 大項目1つ目の最後としまして、広田西公園の活用についてお尋ねいたします。広田西公園は、地元の要望を受けて、多様な交流活動の場及び緑化整備などを目的として、まちの中心地域に近隣公園として平成22年に完成しました。現在は、河東地域に伝わる皆鶴姫伝説にちなんで開催されるかわひがし皆鶴姫まつりといったお祭りや各種イベントなどが行われ、市民の憩いの場としても活用されていますが、排水能力が十分ではないために、雨や雪が多い時期はぬかるんでしまい、活用が制限されてしまいます。公園としての利便性を高めるためにも、暗渠排水の整備を行う必要があると考えられますが、見解をお聞かせください。 また、子供から高齢者までのさらなる活用のためには、音楽などの練習や多彩な発表などができるような野外ステージの設置や、スポーツの練習はもとより、各種スポーツ大会などでも利用できるような総合運動公園としての整備も視野に入れるべきだと考えますが、見解をお示しください。 次に、大項目の2点目としまして、教育行政についてお聞きいたします。まず初めに、学力向上対策についてお尋ねいたします。学力向上につきましては、さきの代表質問の中でもさまざまな議論が交わされたところでありますが、そもそも学力を向上させるということは、子供たちに生きる力を育むことであり、将来の選択肢を広げていくことであると考えます。だからこそ学力向上は全ての子供たちにとって喫緊の課題であると言えるでしょう。学力を向上させるためには、理解しやすい授業への工夫を初めとして、チャレンジテストなどの各種学力テストの実施、電子黒板機能つきプロジェクターやデジタル教科書などといったICTの活用、家庭学習の充実、土曜日や放課後や長期休業を利用した補習授業などといったさまざまな要素が複雑に関連し合いますが、その要素の一つに、クラスが落ちついていて授業に集中できることが挙げられます。その上で、理想的な学習をする環境としては、学び合い、教え合う場として、ともに高まり合える学習集団であること、学習に対する心構えなどといった学習規律が確立されていること、学習をしていく中で自己存在感を味わうことができる、自己決定ができ、共感的な人間関係が育まれることなどが挙げられ、結論としては、集団としての質の高まりが教育活動全般において重要であるということになります。 そこでお尋ねいたします。本市では、学級集団育成事業としてQU、いわゆる楽しい学校生活を送るためのアンケートを活用していますが、その分析から見られる市内の小・中学生の集団状況の傾向をお示しください。 また、QUは教師や友人との関係や進路に対する意識といった視点からはかられる学校生活意欲と、友人や教師から認められているのか、いじめや冷やかしなどを受けていないのかといった視点からはかられる学級満足度という2つの尺度で構成され、学級診断アセスメントとして活用できるよう、さらには学級経営に有効なデータが得られるようになっていますが、現在どのように活用し、今後はどのように活用していくのかをお聞かせください。 一方で、QUは客観的な情報をもとに、子供へのかかわりや学級経営を見直そうとする新しい試みの一つであることから、時としてそのデータに頼ってしまいがちになりかねません。しかし、当然ながらQUのデータが絶対ということではなく、一昔前のように子供への対応や学級経営には教師の経験によるところも大きいと考えられます。したがいまして、QUのデータと各教師の長年の経験のバランスをどのように考えるのか、認識をお示しください。 次に、読解力向上対策についてであります。学力を向上させるためには、読解力を身につけることが大切だと言われていますが、OECD、経済協力開発機構が実施している15歳児の学習到達度調査において、読解力とは、みずからの目標達成し、みずからの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力と定義しています。くしくも、先日、2018年に行われたPISAと呼ばれるOECDによる国際学習到達度調査の結果がマスコミで発表され、日本の読解力がここ数年低下し続けている実態が浮き彫りとなりました。特に学習指導要領の見直しなどにつながった2003年のPISAショックのレベルまで下がったことから、待ったなしで読解力向上に力を入れなければならないと言えるでしょう。子供たちが読解力を身につけるためには、文章を音読したり、重要な箇所に線を引きながら読んだり、内容の要約をしたりするなど、著者が何を言いたいのかを意識しながら文章を読む訓練を繰り返し行うことが大切だと考えますが、このことについての認識と取り組みをお示しください。 あわせて、本市の小・中学生の読書傾向の実態として、会津図書館館外貸し出し登録者の割合及び1人当たりの読書冊数をどのように把握しているのかお伺いいたします。 また、読書習慣に関する本市の取り組みの一つとして、現在5名の図書館支援員を29校に配置しています。しかしながら、一方でまだまだ図書館支援員が不足していると考えますが、認識をお示しください。 また、学校図書館は、学校の中のコミュニティーの場であるべきで、図書館支援員は子供たちの視野を広げるための刺激を与えてくれる役割を持っていると考えますが、学校図書館の本来あるべき姿及び図書館支援員の本来の役割とは何か、認識をお示しください。 近年、大阪府八尾市立龍華図書館や埼玉県鴻巣市立鴻巣中央図書館など、公立図書館に読書通帳を導入する自治体が見受けられます。読書通帳とは、図書館システムと連携した専用の機械を通して、本を借りた日付や書名、作者名などが印字される仕組みになっているものであります。読書履歴を目に見える形にすることで読書意欲を高める取り組みの一つとなっており、乳幼児期の保護者にとっては読み聞かせの記録としても活用されていることから、本市でも導入すべきだと考えますが、見解をお聞かせください。 続きまして、スクール議会についてお尋ねいたします。スクール議会は、本市の中学生が市政について学習し、地域についてみずからが考える機会を持つとともに、まちづくりについて提言をすることで、まちづくりへの興味、関心を高めることを目的としていますが、次世代を担う子供たちの柔軟な視点や発想を今後の市政運営にどのように反映していこうと考えているのか、認識を伺います。 今年度は、会津若松市が市制120周年であり、姉妹都市であるむつ市が市制60周年であることを記念し、湊中学校において、姉妹都市を生かしたこれからのまちづくりへの提案をテーマに、2市の合同でスクール議会が開催されました。むつ市からは、むつ市立中学校の生徒13名と宮下宗一郎むつ市長が参加され、本市からは、湊中学校の生徒24名と市内9中学校から代表の生徒、室井市長、そして寺木教育長が参加されました。中学生からの提案に両市長と教育長が丁寧に答弁されたこと、提案を通して姉妹都市であるお互いの立場を理解できたこと、提案をするときにはお金と時間と人の3つの制約があるけれども、諦めずにその壁を乗り越えていくためには知恵を使う必要があることなど、参加した中学生は今回のスクール議会を通してたくさんの大切なことを学んだように見受けられましたが、どのような教育的効果が得られたと考えるのか、認識をお聞かせください。 スクール議会では、市政について学ぶだけではなく、社会の出来事をみずから考えて判断し、主体的に行動する主権者を育てるという主権者教育や、全ての人が同じ人として普通に生活を送る機会を与えるべきであるという新しい福祉の考え方を提唱するノーマライゼーションを学ぶ機会でもあるため、より多くの子供たちに参加してもらうという視点及び本物に触れるという視点から、一つの例として、各学校の代表が議場に集まり、ネット配信システムを利用して電子黒板機能付きプロジェクターで各中学校に中継をする方法などもあると考えますが、見解をお示しください。 最後に、教職員の多忙化解消についてお尋ねいたします。先日県教育委員会による県内公立校の勤務時間実態調査がマスコミで報道されましたが、長時間労働が特に深刻である中学校教諭を初めとして、小学校、中学校、特別支援学校のほとんどの職種で勤務時間が前年比で増加していることがわかりました。具体的には、中学校教諭の1日当たりの勤務時間は、平日で11時間36分で、前年度比25分増、おおむね月80時間超の時間外労働が目安である過労死ラインを上回る可能性がある教諭の割合は、中学校では61.8%で前年比9.4ポイントの減でした。これらのことからも、教職員の多忙化はまだまだ解消されていないと考えますが、認識をお聞かせください。 最後のお尋ねになりますが、県教育委員会では多忙化解消のために、今後は部活動指導員とともに、学習プリントの印刷や集金などを担当するスクールサポートスタッフの配置などを進める方向でありますが、教員の多忙化解消とともに、読解力の向上のためにも学校司書の役割を兼ね備えたスクールサポートスタッフを市として採用していくべきだと考えますが、認識をお聞かせください。 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) ○副議長(樋川誠) 市長。 ◎市長(室井照平) 小倉孝太郎議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、河東地区から中心市街地への公共交通の利便性についてであります。河東地区につきましては、合併以前よりJR磐越西線の鉄道駅が3駅あるとともに、喜多方市方面や湊地区方面からの路線バスが3路線運行しておりますが、さらに新市の一体感の醸成を図ることを目的に、平成20年度からは定時定路線型の路線バス、みなづる号を運行してきたところであります。その後、河東地区においても高齢化が進展する中、バス停から遠く離れた場所にお住まいの方々が路線バスそのものを利用できないという課題があったことから、平成30年4月に路線バスへの乗り継ぎや地域内での通院、買い物に利用できるよう、デマンド型の地域内交通を導入するとともに、運行区間に重複のあった2つのバス路線を統合し効率化することにより、公共交通空白地域を含めた地域全体の交通環境の改善を図ったところであり、利便性は向上しているものと認識しております。 次に、中心市街地と河東地区とのアクセス道路についてであります。県道北山会津若松線と国道49号線の交差点につきましては、国道49号の交通量が多いことから、信号待ちによる渋滞が発生しており、道路の形状から抜本的な対策が難しいため、代替となる道路が必要であるものと認識しております。 次に、中心市街地と河東地区をつなぐバイパス整備についてであります。市街地から河東地区へ向かうアクセス道路として、市道幹Ⅰ―4号線の会津大学西側交差点からクランク状の道路を通り、柳原踏切を経て県道北山会津若松線を結ぶルートや、会津大学北側から磐越自動車道の道路下を通り、河東倉道の広域農道を結ぶルートなどが考えられるところであります。いずれのルートにつきましても、今後具体化するためにはJRとの調整や地区の同意を得ていく必要があるものと認識しておりますが、現在県に整備を要望している状況にあり、今後も引き続き要望を続けてまいります。 次に、県道会津坂下河東線における通学路の安全確保についてであります。当該県道は、郡山方面から新潟方面へ通じる幹線道路であり、大型車両の交通量が多いことに加え、下り坂でスピードが出やすい形状であることから、冬期間の車両安全通行を確保するため、散水消雪施設が設置されております。この融雪水が当該交差点へ流入し、車両の通過状況によっては通学する児童・生徒へのはね上げが発生する可能性があるものと認識しております。散水消雪施設の操作については、管理者である県より市が受託して実施しているところであり、これまで通行する車両の安全確保だけでなく、通行者への水はねを少なくするよう水量を調整してまいりましたが、今後も適正な操作を徹底するとともに、水はねが発生するようなわだち掘れなどが確認された場合には、県に舗装の修繕を要望してまいります。 次に、県道北山会津若松線の六丁交差点における信号機設置の取り組み状況についてであります。六丁交差点は、県道北山会津若松線と市道幹Ⅰ―36号線が交わる主要な交差点であり、交通量が多く、道路は狭隘で見通しも悪い危険な箇所と認識し、これまで市道の改良工事やカーブミラーの設置、路面標示等の安全対策を実施してきたところであります。さらには、より一層の安全性の確保に向けて、県及び警察と協議し、県道の拡幅による信号機の設置を地区に提案したところでありますが、同意が得られず、拡幅計画を断念し、信号機の設置には至らなかった経過にあります。 次に、市道河3―211号線の隧道の整備についてであります。市道幹Ⅰ―37号線との交差点につきましては、交差点の形状が悪いことから、警察と協議をし、平成21年度に交差点部を直角に交差させ、歩行者と車両を分離させるなど、安全対策を行った経過にあり、隧道につきましては冬期間の道路凍結の恐れがある場合には、随時凍結抑止剤の散布を行うなどの安全対策を実施しているところでありますが、今後さらなる安全対策の必要性について警察と協議してまいります。 次に、広田西公園における暗渠排水整備についてであります。本公園は、外周に暗渠排水施設を整備しておりますが、降雨時に排水がスムーズに流れず、公園の利用に支障を来している現状にあるため、今後は公園内の暗渠排水施設の追加整備について検討してまいります。 次に、多様な利活用に向けた整備についてであります。本公園は、近隣住民の休養、散策での利用や子供たちが遊べる公園として、さらには地域イベントの開催等を通した交流の場として整備された近隣公園であり、運動公園としての面積要件を満たしていないところであります。また、野外ステージの設置については、冬期間の積雪や施設の維持管理など課題が多いものと考えており、今後も地域の皆様方の交流の場として活用いただきたいと考えております。 なお、その他のご質問については、教育長よりお答えを申し上げます。 ○副議長(樋川誠) 教育長。 ◎教育長(寺木誠伸) お答えいたします。 QUの分析による小・中学生の集団状況の傾向についてであります。今年度1学期に実施したQUの結果によりますと、学級内に自分の居場所があり、学校生活を意欲的に送っているとされる学級生活満足群の児童・生徒の割合は、小学校は全国平均43%に対して本市65%、中学校は全国平均41%に対して本市55%でありました。また、児童・生徒の学校生活における意欲や充実感を測定した友人との関係、学習意欲等につきましても、小・中学校ともに全国平均を上回っており、市全体としては全国の傾向より望ましい状態にあると認識しております。 次に、現在と今後の活用についてであります。今年度は、講師を招聘し、学校教育指導員などを対象に研修会を3回実施し、QUの結果を生かした授業や学級づくりについて研さんを深め、各学校において伝達講習をすることで学級経営の改善等に活用しているところであります。今後は、教員によるQUデータの分析力を高め、校内研修により具体的な実践を検証し、成果のあった取り組みについて各学校で共有できるよう活用してまいります。 次に、QUデータと経験のバランスについてであります。教師の児童・生徒理解の方法として、日ごろの観察や個別面接等を行い、今までの経験を生かしながら、子供への対応や学級経営を行っているところであります。これらの教師の経験に加え、QUデータを活用することで客観性が加わり、総合的な児童・生徒理解が進むものと認識しております。 次に、読解力向上の認識と取り組みについてであります。読解力の向上は、全ての教科の基礎となるものであると同時に、学力全体を高める上で重要であると認識しております。本市では、読解力の向上を目指して、新聞を教材としたNIEや家族と読書をする家読の推進、読書環境の整備や資料の準備などの授業支援のために、学校図書館支援員の配置などを行っているところであります。さらに、本年度から県教育委員会が実施するリーディングスキルテストに6校が参加し、問題文の分析や誤答から推測される読解力のつまずきなど、授業改善に向けた活用が進められているところであり、さまざまな機会を捉えて読解力の向上に取り組んでまいります。 次に、本市の小・中学生の会津図書館館外貸し出し登録者の割合及び1人当たりの読書冊数についてであります。平成30年度末における本市の年齢別人口に対する会津図書館の館外貸し出し登録者の割合は、小学生では64.6%、中学生では66%であります。なお、平成28年度と平成30年度との比較では、小学生が6.1%の増、中学生が2.4%の増と、ともに増加傾向にあるところです。また、あいづっこ学力向上推進事業アクションプランにおいて、今年度の1月期に調査した各校が設定した1カ月の読書冊数の結果は、小学校1年の平均冊数が11.0冊、小学校6年の平均冊数が5.3冊、中学校3年の平均冊数が2.0冊となっているところであり、平成30年度と比較すると全ての学年において増加が見られたところであります。 次に、図書館支援員の配置数の認識及び学校図書館のあるべき姿についてであります。図書館支援員につきましては、現在5名の支援員を配置しておりますが、各学校からの配置要望が多く、十分な時間の確保までには至っていないものと認識しております。また、学校図書館のあるべき姿につきましては、授業における調べ学習等での活用や、児童・生徒の知的好奇心を満たし、主体的な学習活動や読書活動を充実させる拠点であると認識しております。今後は、児童・生徒のみが積極的に活用するだけでなく、保護者も来館し、親子で読書を楽しめる場にするなど、地域に開かれた学校図書館も考えられるところであります。このため、図書館支援員は本の整理や補修、授業に必要な図書の調査など、学校図書館を活用するさまざまな学習活動等を支援する重要な役割を担っているものと認識しております。 次に、読書通帳の導入についてであります。読書通帳とは、図書館等で借りた資料の貸し出し記録の管理と活用を図るための手法であり、記録することで、読書意欲を高め、読書の幅を広げたり、読んだ本の振り返りなどに役立つものと認識しております。読書記録の方法として、専用印刷機で貸し出し記録を読書通帳に印字する方法以外にも、利用者自身が貸し出し記録を書き込むもの、また貸し出し記録が印字されたシールを張りつけるものなどがあります。専用印刷機の場合は、印刷機の設置やその連携を図るための図書館システムの再構築が必要になることから、読書通帳の導入につきましては、読書活動推進の観点を踏まえ、先進自治体の活用状況や費用対効果等について研究してまいります。 次に、スクール議会での意見の反映についてであります。本事業では、地域やまちづくりについて子供たちみずからが考え、どのように相手に伝え、どうすれば賛同を得られる提言になるのかを工夫するといった過程を重視しており、それらを経て発表された提言につきましては、これまでも市政に反映してまいりました。今年度においては、多くの人が姉妹都市を身近に感じることができるように、広報紙でお互いの市を紹介してはどうかとの提言を受け、新たに来年1月号の市政だよりから、歴史コラムとして会津藩とゆかりのある盟約締結都市との歴史を振り返るコーナーを設けることとしております。 次に、教育的効果についてであります。本市とむつ市の2市合同によるスクール議会の実施に向け、両市において事前学習会を開催するなど、お互いの市の文化や歴史を知る機会づくりを行ってまいりました。こうした学習を通して、会津の先人たちの偉業に触れ、郷土への愛着や誇りが醸成されたものと考えております。また、新学習指導要領が求める他者と共同して課題を解決していくための力を育成する機会になったものと捉えております。 次に、議場での開催についてであります。スクール議会は、市政並びに議会運営に触れる貴重な機会であることから、平成29年度より隔年開催から毎年開催への見直しを行うとともに、開催校以外の学校からも代表生徒が参加し議論に加わるなど、より多くの生徒が主体的に参加できる機会づくりに努めております。また、議場においてスクール議会を開催することは、本物に触れる貴重な機会となるとともに、主権者教育の機会にもつながるものと認識しておりますが、参加できる生徒数が限られるという課題もあることから、ネット配信等の活用方法も含め、引き続きよりよいスクール議会のあり方について検討してまいります。 次に、教職員の多忙化についてであります。本市におきましては、毎月時間外勤務調査を実施しており、4月から10月までの間に、月80時間を上回った教員の割合は、小学校が約6%、中学校が約19%となっております。各学校では、課外活動時間の制限やノー残業デーの取り組みを進めているところではありますが、今後は業務内容の本質的な見直しを含め、多忙化解消に継続的に取り組んでいく必要があるものと認識しております。 次に、スクールサポートスタッフの採用についてであります。本市においては、現在県のスクールサポートスタッフが小学校4校に配置され、教員が児童と触れ合う時間の確保や事務の負担軽減等、一定の効果を上げているところであります。学校司書の役割を兼ね備えたスクールサポートスタッフの本市独自の採用につきましては、2つの異なる業務を兼務することができる人材の確保や財源などの課題もあることから、今後とも学校図書館支援員の巡回訪問による学校図書館のさらなる充実や県配置のスクールサポートスタッフの効果的な活用などにより、多忙化解消の一助となるよう取り組んでまいります。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 小倉孝太郎議員。 ◆小倉孝太郎議員 ご答弁いただきました。 二、三点質問をさせていただきたいと思うのですが、まず今回河東地区の活性化について取り上げさせていただきました。これは、市の建設計画にも広域交流エントランスゾーンというような形で、河東地区を含め駅前のほうまで、この部分がいろいろな拠点になっていると。例えば県立医科大学会津医療センターとか会津中央病院といった医療の拠点が1つ。アピオスペースという物流の拠点でもある。そして、会津大学という教育の拠点もあるというようなところ。そして、高速道路のインターチェンジもあり、縦貫北道路のインターチェンジもある。JRの駅も3つある。そういったところが本当に集中しているところですので、この地区、本当に発展ポテンシャルが高い地域なのかなというふうに思っております。そういった意味でも、まずこのポテンシャルを生かすためにも、いわゆる河東地区が活性化していくことが会津若松市全体に波及効果があるのかなというふうに思いながら、まず先ほどアクセスの利便性の件でご答弁いただきましたけれども、アクセスの利便性を上げていく、これがやっぱり優先順位は高いと思われるのですが、その件に関してどのようにお考えでしょうか。 ○副議長(樋川誠) 建設部長。 ◎建設部長(髙橋正光) お答えいたします。 河東新市建設計画の中の交易交流エントランスゾーンの中で、道路網において南北2本の国道の中心に位置しております県道北山会津若松線は、河東町と中心市街地を結ぶ重要な道路であると認識しております。国道49号線の交差点の構造につきましては、鉄道と立体交差する跨線橋部でありまして、先ほどご答弁申し上げましたように、交差点の渋滞解消に向けては抜本的な改良が困難であるところでございますので、バイパスなどの代替となる道路が必要だと考えております。そこで、会津大学北側から河東町の倉道の広域農道とを結ぶルートが有効であると考えられます。県におきましても、これまで道路用地の取得に向けて協議を進めてまいりましたが、一部交渉ができず用地が買えないような状況になって、今中止となっているところであります。しかしながら、県道のバイパス的な役割でもあるということから、今後も引き続き県に対して県道のつけかえ整備として要望を続けていく考えでございます。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 小倉孝太郎議員。 ◆小倉孝太郎議員 では、学校図書館支援員のほうについてお聞きしたいと思います。 先ほど学校図書館支援員、各学校のほうからも要望があるのだけれども、まだ応え切れていないというご答弁いただきました。先日会津図書館を使った調べる学習コンクールと、そういうのがありました。その前段として、図書館を使った調べる学習体験講座と、こういったものが開催されて、これ本当にいい試みだなというふうに考えているところでございますが、やはりこういったことがもっと身近な自分の学校であったり、そういったところで対応できるようにしていくためには、今5名で29校を回っているという数字は、もう少しこれは増加していく、配置をふやしていくべきではないかなというふうに思っております。1つは、図書館がコミュニティーの場であるということ、そしてもう一つは、学校図書館支援員というのはやっぱり本当に子供たち一人一人に寄り添うような形、その子が情報収集をしたければ背中を押してあげる、本が読みたければお薦めをしてあげる、そういった形になると思います。そういった意味では、もっと顔を合わせる機会をふやすという意味も含めて、学校図書館支援員の数をもう少しふやすという形にしていただきたいと思うのですが、お考えお聞かせいただければ。 ○副議長(樋川誠) 教育長。 ◎教育長(寺木誠伸) 学校図書館支援員の増員については、必要があるというふうに認識しております。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 小倉孝太郎議員。 ◆小倉孝太郎議員 最後、スクール議会について1つお尋ねいたします。 なるべく多くの生徒にと思っているのですが、いろんな学校から来ている生徒の方たち、それが自分の学校に戻ってどのようにフィードバックしているかだけ教えていただければと思います。 ○副議長(樋川誠) 教育長。 ◎教育長(寺木誠伸) 実際各校から集まっている生徒たちは、生徒会の代表ですので、ほとんど全員が生徒会の役員でございます。伝達方法について、我々のほうできちっとその後どうしているか把握はしておりませんが、生徒会だよりとか生徒会総会等で伝えてくれているのではないかというふうには思っております。今後各校には伝達の機会について推奨してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 次に、内海 基議員に質問を許します。 内海 基議員。               〔内海 基議員登壇〕 ◆内海基議員 私は、フォーラム会津の一員として、さきに通告した事項について順次質問してまいります。 まずは、幼児教育・保育の無償化に伴う課題についてです。保育料の無償化については、これまでも多子軽減の支援拡大の一環として議会でも質問してまいりました。この10月からは、国の施策により、幼児教育・保育の無償化が実施され、幼稚園、保育所、認定こども園などを利用する3歳から5歳児クラスの子供たち、住民税非課税世帯の零歳から2歳児クラスまでの子供たちの利用料が無料になり、保護者の負担軽減や家庭の状況にかかわらず幼児教育を受けることができる環境が整い、子供たちの成長を支える取り組みの推進につながっています。しかしながら、全国的に今回の無償化に伴いさまざまな課題が発生していることから、本市の現状について質問してまいります。 まずは、幼児教育・保育の無償化への移行経過について質問します。本市では、これまでも多子軽減策として独自に2号、3号認定の年齢制限の範囲を小学校3年生までに引き上げ、1号、2号、3号認定ともに小学校3年生までの兄弟がいる場合は対象となり、保育料の負担軽減の支援を行ってきた中、本年10月より幼児教育・保育の無償化へ移行しました。そこで、今般の無償化の実施に伴い発生した課題があればお示しください。 次に、幼児教育・保育の無償化に伴う潜在的待機児童の推移について質問します。全国的に幼児教育・保育の無償化が実施されたことで、待機児童の増加などの課題が出てきています。本市においては、待機児童はいない状況にありますが、潜在的待機児童は存在する現状であります。そこで、潜在的待機児童の推移を示し、無償化の影響についての認識をお示しください。 次に、保育士確保のための支援について3点質問します。保育士不足が待機児童の増加の要因としてありますが、本市の児童数に対し保育士の人数は足りているのか、見解をお示しください。 次に、今後本市でも保育士不足に陥る可能性もあると考えますが、問題意識としてどのように認識しているのかお示しください。さらに、保育士確保のための支援策とその成果についてお示しください。 次は、2020東京オリンピックの聖火リレーについてです。2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は、ことしの6月1日、来年3月26日に本県から出発する聖火リレーのルート概要を発表しました。通過する市区町村は、日本全国のほぼ半分の857で、計121日間で約1万人がリレーするとしており、福島県は出発地であり、3月26日から28日の3日間にかけて、25市町村を通過することが発表されております。本市も2日目の3月27日のゴール地点とされており、鶴ケ城公園市営駐車場においてセレブレーションが開催されることも決定しております。この聖火リレーの開催を復興五輪の理念とともに地域の魅力の発信につなげていかなければいけないと考えております。 そこで、まず聖火リレー開催地としての対応について質問します。令和2年3月27日に本市において聖火リレーが開催されることが決定しています。現在決定している事項を示すとともに、準備状況をお示しください。 次に、市民の機運醸成について質問します。市民の注目を集め、聖火リレーを応援していく意識を高めていくことが大会を盛り上げることにつながると考えますが、どのような取り組みを検討しているのか、お示しください。 次に、本市のPRへの活用について質問します。聖火リレーが開催されるということは、注目を集めるチャンスであり、これを生かして全国に本市の情報を発信していくべきと考えます。聖火リレー開催を本市のPRにもつなげていくべきと考えますが、見解をお示しください。 次は、会津花火についてです。ここでは、今後の市のかかわり方について質問します。ことしで第4回となる会津花火が11月2日、地元の経済団体などでつくる会津花火実行委員会の主催で、会津若松市町北町藤室において開催され、約1万発の花火が会津の夜空を色鮮やかに飾りました。会津花火は、復興をアピールし、元気を発信しようと2016年から開かれており、ことしは主催者発表によると約7万2,000人の来場者があったということであります。第2回、第3回大会では、市でも会津まつり特別負担金として予算を計上し、支援を行ってきたところでありますが、県の補助金が昨年の大会で終了し、実務担当者が不足する状況から、ことしの春先まで開催が危ぶまれていたこともあり、今回の大会の予算は計上されませんでした。毎年の花火を楽しみにしている市民の方々もふえてきており、大規模な花火大会のなかった本市にとって、秋の風物の一つとして定着しつつあるこの大会を継続していくことは、さまざまな観点から、本市にとっても重要な取り組みであると考えます。そこで、今後の市のかかわり方についてどのように考えているのか、見解をお示しください。 次は、今後の大型事業についてです。まず、庁舎整備基本計画の精査について2点質問します。平成18年度に策定した第6次長期総合計画で、本庁舎機能を有する庁舎の整備検討を位置づけ、これを受けて鶴ケ城周辺公共施設利活用構想を策定する際に検討を行った市民懇談会、さらに庁舎整備を第7次総合計画に位置づけ具現化するに当たり、平成27年度に市民の方々や各種団体の代表、学識経験者による庁舎検討懇談会を開催し、改めてその位置や整備のあり方などに関して検討し、庁舎整備の方向性に関する意見書として取りまとめ、この意見書を踏まえ、平成29年2月に策定された第7次総合計画に位置づけ、平成29年度には整備に向けた第1段階として、意見書や第7次総合計画を踏まえて、本庁舎旧館保存活用計画及び庁舎整備行動計画を策定し、本庁舎旧館保存に関する技術的所見や庁舎整備に想定される複数の整備パターンが示されました。この2つの計画における各パターンを評価、精査し、その方向性を絞り込むとともに、庁舎整備に関する基本的な事項を取りまとめ、ことしの4月に庁舎整備基本計画が示されました。庁舎整備基本計画は、さまざまな議論を経て策定され、財政的にも問題がないと6月定例会まではしておりましたが、9月定例会では、市長との意見交換会や選挙中にいただいた意見等を踏まえて庁舎整備基本計画の精査を行う考えが示され、11月27日、議員全員協議会において、会津若松市庁舎整備基本計画の精査と整備に向けた方向性の整理が示されました。さまざまな過程を経て現在に至りましたが、今回再検討された庁舎整備基本計画は、これまでの議論と整合性がとれていると考えているのか見解をお示しください。さらに、今回再検討された庁舎整備基本計画は、市民意見を反映できていると考えているのか、見解をお示しください。 次に、県立病院跡地の利活用や会津若松駅前の整備への市民の期待度について質問します。庁舎整備と同じく第7次総合計画のまちの拠点に位置づけられている県立病院跡地の利活用や会津若松駅前の整備への市民の関心が高まってきていると考えますが、その期待度についてどのように捉えているのか、認識をお示しください。 以上で壇上からの質問を終了します。(拍手) ○副議長(樋川誠) 市長。 ◎市長(室井照平) 内海 基議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、今後の大型事業についてのうち、庁舎整備基本計画精査のこれまでの議論との整合性及び市民意見の反映についてであります。今般の庁舎整備基本計画の精査につきましては、議員全員協議会で申し上げたとおり、今後の設計、施工、管理といった次の段階に向けて、改めていただいた市民の方々からの意見や議会の議決等を踏まえて、特に事業費及び駐車場のあり方を中心に再検討し、庁舎整備基本計画の内容の整理を行ったものであります。このことにつきましては、庁舎検討懇談会からの意見を踏まえた第7次総合計画での庁舎整備の位置づけ、さらにはその推進に向けた庁舎整備行動計画や庁舎整備基本計画の策定、またその間の議会での議論や決議、その後の庁舎整備基本計画に関しての市民の皆様からの意見など、これまでの経過と議論に基づいて行ったものであり、整合性は図られているものと認識しております。また、今般の精査につきましては、ことし5月から6月にかけて開催した市民の皆様との意見交換会でいただいた意見から事業費や駐車場のあり方を中心に再検討を行ったものであり、市民の皆様からいただいた意見を踏まえて検討し、その内容、考え方を計画に反映したものと認識しております。 次に、県立病院跡地の利活用に対する市民の関心についてであります。県立病院跡地の利活用については、県立病院跡地利活用基本構想において、子供の遊び場・子育て支援機能をメーン機能として導入する方針をお示ししており、これまでの市長への手紙や意見交換会でいただいたご意見、さらには7月下旬に福島民報社が実施した市長選に係る世論調査の結果などから、若い世代の方を含め、市民の皆様には県立病院跡地利活用基本構想でお示しした内容について一定程度ご支持をいただけたものと認識しております。 また、会津若松駅前の整備に対する市民の関心についてでありますが、会津若松駅前につきましては、第7次総合計画の策定の際に実施したアンケートなどにおいて、その整備に対する意見が多く寄せられたところであります。加えて、7月下旬の福島民報社による世論調査では、商業施設、緑地公園、宿泊施設の整備を望む意見が出されたほか、駅前整備事業に市民の皆さんの意見などをお聞きするために設置した会津若松駅前周辺まちづくり検討委員会や、駅前周辺の町内会を対象に開催した住民説明会などからは、周辺道路及び駅前広場などの利便性と安全性の確保や本市の玄関口としてのにぎわい創出などを求める意見をいただいたところであります。さらに、本年度の調査において、広く駅前を訪れたことのある方々を対象としたウエブアンケートや駅利用者などに対話式で直接お聞きするアンケートも実施しており、それらを踏まえて基本構想をお示ししてまいりたいと考えております。 なお、その他のご質問については、主管者よりお答えを申し上げます。 ○副議長(樋川誠) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長長谷川健二郎) お答えいたします。 幼児教育・保育の無償化に伴う課題についてであります。今回の制度改正において、その内容の詳細が国から6月に示され、9月までの短期間での規則等の制定や対象施設との事務手続、さらには施設及び保護者等への制度周知が必要となったところであり、その対応に苦慮したところではありますが、大きな混乱もなく、無償化へ移行できたものと認識しております。 次に、幼児教育・保育の無償化の影響による潜在的待機児童数の推移についてであります。潜在的待機児童数の平成29年以降の各年11月時点の状況につきましては、平成29年が30名、平成30年が54名、令和元年が43名と推移しており、現時点においては無償化による影響は出ていないものと認識しております。 次に、保育士確保の状況についてであります。現在各教育、保育施設等において、定員を超えた受け入れを行っている状況にありますが、受け入れ児童に必要となる保育士は確保できているところであります。 次に、保育人材の確保への問題意識についてであります。保育人材の確保は大きな課題であると認識しており、国においてはその処遇改善に努めるとともに、県においても連絡会を設置して保育人材対策に取り組んでおります。市といたしましては、その構成機関の一員として、県と連携して引き続き保育士就職フェアや就職セミナーの実施に取り組んでまいります。 次に、保育士確保に向けた支援策についてであります。市といたしましては、潜在的保育士の復帰支援を目的とした保育士復帰支援研修会を開催し、平成26年度から昨年度までの参加者総数20名のうち16名が保育所等へ復帰しております。潜在的保育士の復帰は、人材の確保につながっていることから、今後とも支援を継続するとともに、新たな人材確保策として、保育士宿舎借り上げ支援事業など国の補助事業の活用も検討してまいります。 ○副議長(樋川誠) 教育部長。 ◎教育部長(菅井隆雄) お答えいたします。 2020東京オリンピックの聖火リレーについてであります。国内の聖火リレーは、令和2年3月26日、Jヴィレッジをスタートし、本市には2日目となる3月27日に到着いたします。リレー走行は、聖火ランナーと先導車、プレゼンティングパートナー車、救護車など10数台規模の車両から成る聖火リレー隊列により行われます。現在のところ、セキュリティー確保の面から、コース、ランナー数など具体的内容は明らかになっておりませんが、ランナー1人当たりの走行距離は約200メートルであると聞き及んでおります。また、本市は2日目の最終開催地であることから、聖火到着を祝うセレブレーションが開催されます。既に会場は鶴ケ城公園西出丸駐車場に決定しており、さまざまなステージプログラムの披露や聖火リレーを聖火皿にともすセレモニーなどが行われる予定です。本市といたしましても、世界に向けて情報発信ができる大変貴重な機会であると認識しており、2020東京オリンピック・パラリンピック関連事業等会津若松市推進協議会を中心に、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会や県と連携を図りながら、聖火リレーが着実に実施できるよう準備を進めてまいります。 次に、聖火リレーを盛り上げるための取り組みについてであります。本市におきましては、リレーが通過する沿道で市民団体によるパフォーマンス等の実施や周辺町村と連携した取り組みを計画しているところであり、広域的な機運醸成を図りながら聖火リレーを盛り上げてまいりたいと考えております。また、ランナーの後方を地域の方々が追走するサポートランナーの実施を検討しており、コース等の決定後に関係機関と協議していく予定であります。なお、現時点におきまして聖火リレーの内容は未発表の部分が多いことから、今後も情報収集に努めるとともに、概要がわかり次第、市政だより、ホームページ、関係団体等を通して周知してまいりたいと考えております。 ○副議長(樋川誠) 観光商工部長。 ◎観光商工部長(佐藤光一) お答えいたします。 聖火リレー開催に合わせたPRについてであります。聖火リレーにつきましては、沿道での地域住民の応援など、地域が一体となって盛り上げていくものであり、引き続き東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会や県からの情報収集に努めながら、地域を挙げてさまざまな機会を捉え、会津のシンボルであり、セレブレーションの会場でもある鶴ケ城を初めとする本市の魅力を国内外に発信してまいります。 次に、会津花火へのかかわり方についてであります。平成28年度から開催されている会津花火につきましては、観覧者数も年々増加し、会津花火実行委員会によりますと、ことしは約7万2,000人の来場があったとのことであり、市民の皆様を初め、多くの観光客の方々にも浸透してきており、本市の観光誘客に寄与しているものと認識しております。これまで市といたしましては、会津花火実行委員会の一員として、情報発信を初め、会場設営や当日の運営にも協力してきたところであり、第2回及び第3回の開催時には財政支援も行ってきたところであります。今後につきましても、引き続き会津花火の開催に協力してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 内海 基議員。 ◆内海基議員 一定の答弁いただきましたので、再質問させていただきます。 まず、保育士確保の件ですが、本市では保育士は確保できているということですが、全国的に、特に都市部では待機児童が増加し、保育士不足が問題となっており、保育士確保のためにさまざまな支援策を実施しております。保育士を囲い込むために各地で保育士の取り合いになれば、条件のいいほうに保育士が流れてしまうことも想定されますので、本市でも今後保育士不足に陥る可能性も十分にあり得ると考えます。また、十分な保育士の数を確保するためには、保育士の人たちが安心して長く働くことができるような労働環境の整備を行っていく必要があると思いますし、そうした支援を考えたときに、民間の保育園の力だけでは規模的、体力的に難しいと思います。保育士の人材不足という課題に対して、行政と民間が力を合わせて、総合的な支援を行っていく必要があると考えますので、今後を見越して保育士確保については取り組んでいっていただきたいと思います。 質問に移りますが、聖火リレーですが、まだわからない部分が多いということですけれども、やはりこんな機会は二度とないと思いますので、しっかりPRにつなげていかなければいけないと思っております。スポンサーの関係などで、やれることは結構限られてしまうとは思うのですけれども、サムライシティなどで甲冑姿の武将が沿道を警備するとか、セレブレーションで日本酒や会津の食を振る舞うとか、本市の売りを発信する手法はいろいろあるとは思いますが、できる、できないは別として、県や東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が決めるのを待つのではなくて、どういうことができるのか、こういうことをやっていきたいというのをどんどん提案していくべきだと考えますが、見解をお示しください。 ○副議長(樋川誠) 観光商工部長。 ◎観光商工部長(佐藤光一) 今回の聖火リレーとセレブレーションにつきましては、当然全世界が注目している国際的なイベントというふうに考えてございます。そういった中で、本市らしさをアピールしていく絶好の機会でもございますので、会場が鶴ケ城周辺ということもありまして、今ほど内海議員のほうからもお話がありました、いわゆるサムライシティという本市の特徴を生かしながら、そういったPRに努めてまいりたいというふうに考えておりますし、そのための検討は進めてまいりたいというふうに思っています。 ○副議長(樋川誠) 内海 基議員。 ◆内海基議員 もう一点、聖火リレーですけれども、やっぱりPRにつなげていくためには、より聖火リレーを注目させていかなければいけないと思います。そのためには、やはり市民レベルでこの聖火リレーを盛り上げていかなければいけないと思います。そこで、提案したいのが子供の参画です。子供たちを運営側の手伝いとしてかかわらせることで子供たち自身が準備段階から活動にかかわり、自主性や主体性を育み、近年特別活動においても重要な力の一つに位置づけられている話し合い活動の力や、活動を計画、実行する力を身につけることができると思いますし、子供が地域の活動に参画することで会津に誇りを持つこともできると思います。何より恐らく二度と体験できないであろう世界的な大会にかかわれることが貴重な経験になると思います。 そこで、市内のより多くの小・中学生にボランティアなど何かしらの形で携われる取り組みを検討していただきたいと考えますが、見解をお示しください。 ○副議長(樋川誠) 教育部長。 ◎教育部長(菅井隆雄) 再度のおただしにお答えしたいと思います。 聖火リレーのイベントに子供たちのかかわりをというご質問でございますが、まず期間が決定しておりまして、春休み期間ということにはなるのですけれども、運営に直接小・中学生が携わるということについては、今後検討を要するものが多くあると思います。ただ、先ほど答弁で申し上げましたサポートランナーというランナーも配置するということでございますので、ぜひその辺には未来を担う子供たちに参画していただくような動きをしてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 内海 基議員。 ◆内海基議員 会津花火ですが、本市に与える影響を考えれば、大会を長く安定的に継続していくことが重要であり、そのために市と民間の協働のあり方についても今後も協議していかなければいけないと思います。今回大会の前日、当日、翌日の3日間にわたり、多くの市の職員の方が手伝いに参加しており、会津花火実行委員会の皆様も大変感謝していたところであります。しかし、どんなイベントでもやっぱりその段取りが一番大変だと思いますので、その当日だけでなくて段取りの段階から参加して携わっていくことが望ましいと考えますが、そちらの見解をお示しください。 ○副議長(樋川誠) 観光商工部長。 ◎観光商工部長(佐藤光一) 会津花火につきましては、これまで4回開催されてきたということで、市民の方初め、観光客の方にも浸透してきているということで、花火につきましては集客力もあるという大きなイベントでもありますので、観光誘客にも資する事業ということでありますので、市としても協力していきたいという考え方でございます。その中で、ことしにつきましては財政的な支援ということはございませんでしたけれども、いわゆる人的対応ということで、当日を含めて前後3日間職員が参加して協力をさせていただきました。事前のいわゆる各種行政機関への申請ですとか準備に向けたさまざまな検討、そういったものについても、市として会津花火実行委員会にも参画しておりますので、そういった部分についても協力をしてまいりたいというふうに考えてございます。 ○副議長(樋川誠) 内海 基議員。 ◆内海基議員 花火大会のほうは、ぜひこれから検討をいろいろしていただければと思います。 次に、庁舎ですけれども、これまで現有地に総合庁舎を建てるということで市民との合意形成が図られているとの答弁をいただいていますが、今回再検討で分庁舎になりましたが、それで本当に整合性がとれているのか、そちらの見解をお示しください。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 今回の見直しの中で、市民の皆様、それから市議会の決議等を踏まえまして、財政的な負担を抑えるという形での見直しをさせていただきまして、栄町第一庁舎を庁舎として使う考え方を示させていただきました。第7次総合計画で位置づけた本庁舎を中心とした庁舎整備、それから本庁舎旧館の保存活用という基本となる部分、基軸となる部分の施策の範囲の中で、よりよいあり方について議会並びに市民の皆様との議論の中で検討してきた結果、このような形とさせていただいたということでございます。 ○副議長(樋川誠) 内海 基議員。 ◆内海基議員 鶴ケ城周辺公共施設利活用構想では、栄町第二庁舎は子供たちや子育て世代の方のための施設として利活用を図るとしていますが、再検討計画では第一庁舎に検討していた市民活動の拠点として整備すると示されました。鶴ケ城周辺公共施設利活用構想と整合性がとれないと考えますが、見解をお示しください。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 鶴ケ城周辺公共施設利活用構想の中では、当時の考え方で第一庁舎については市民の活動の拠点というふうな形で構想させていただきましたけれども、その構想の中で、これを基本としながら、個別具体的に計画を進めるに当たっては、さまざまな市民の意見を踏まえて検討すべきだということが構想の中に書かれております。その範囲の中で、その考えの中で、今回市民の皆様のお考えも踏まえながらこのような形にさせていただいたということでございます。 ○副議長(樋川誠) 内海 基議員。 ◆内海基議員 昨年の6月定例会で、鶴ケ城周辺公共施設利活用構想と庁舎整備行動計画の整合性について質問した際に、栄町第一庁舎においてはほかに転用する場合の用途としては市民活動の拠点等を想定しており、また栄町第二庁舎のほかの用途への転用については子供たちに関連した施設を想定しておりますとの答弁をいただいております。庁舎整備行動計画で示されていない案を採用している段階でこれまでの議論と整合性がとれていないと考えますが、見解をお示しください。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 個別の施設の利活用について、さまざま変更はさせていただいております。ただ、整合性ということで答弁させていただきますけれども、まず庁舎検討懇談会の意見書では、基本的に本庁舎、栄町第一庁舎、第二庁舎、第三庁舎のサービスや機能集約して新たな総合庁舎を建設することが望ましいというようなご意見をいただいております。それを踏まえた第7次総合計画の中では、情報、防災、市民サービスの拠点、市民生活を支える中心施設として現在の本庁舎を中心に庁舎を整備するというようなことで議決をいただいているところでございます。最初にお示しした庁舎整備基本計画の中では、総合庁舎ということで統合を目指してまいりましたけれども、議会、市民の皆様から財政への懸念、特に市民アンケートにおける現在地での縮小した庁舎整備を望む声が大きいということを踏まえて見直しをさせていただく中で、どこが一番庁舎として残していったほうがいいのかという検討の中で今回お示しさせていただいたような形になったということでございます。 ○副議長(樋川誠) 内海 基議員。 ◆内海基議員 今までの計画の部分も違うところに、子育ての施設なんかは県立病院跡地に持っていっているということもあって、市民活動の拠点もほかのところに持っていくことも検討できるのではないかなと思います。総合庁舎でなくてもいいのだったら、栄町第二庁舎も庁舎として利用すればさらに規模を縮小できると思いますけれども、見解をお示しください。 ○副議長(樋川誠) 庁舎整備基本計画におかれましては、議論とされているのは整合性がとれているかという観点での質問をいただいておりますので、これに関連した形での質疑を再度お願いいたします。 内海 基議員。 ◆内海基議員 では、改めて。栄町第二庁舎の利用方法も変わり、葵高校の部室棟なんかも庁舎整備行動計画策定時には検討されていません。ベースとなる庁舎整備行動計画の16パターンまで変えてしまったら、これは精査の域を超えていると思いますが、今回の再検討は庁舎整備基本計画の完全な見直しと理解していいのか、見解をお示しください。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 今回の新たに出させていただきました庁舎整備基本計画の精査は、庁舎整備行動計画における16パターンの検討経過を踏まえて見直しをさせていただいたという、あくまでも庁舎整備基本計画の精査の範囲内というふうに認識をしているところでございます。 ○副議長(樋川誠) 内海 基議員。 ◆内海基議員 6月までの答弁では、市長との意見交換会で一定の理解を得たとしていたのに、今回変更したわけですから、もう一度市民の皆様に示し、説明する責任があると考えますが、見解をお示しください。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 今回の精査につきましては、市民の皆様のご意見を踏まえて精査をさせていただいた内容でございます。この内容につきましては、議員全員協議会を開催させていただいた翌日にホームページ等で市民の皆様にお知らせしているところであり、さらに年明け2月の市政だよりの中で市民の皆様にお知らせをしてまいりたいと考えております。 ○副議長(樋川誠) 内海 基議員。 ◆内海基議員 今回の再検討でプラスアルファの部分が、本市と同様の規模で庁舎整備を進めている自治体の例を引用して、20億円と示されましたが、この手法であれば市長との意見交換会の前に提示できたのではないですか。 ○副議長(樋川誠) 整合性という形の中で通告いただいておりますので、あくまでも整合性という段階での質疑という形で再度の質疑をお願いいたします。               〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(樋川誠) 議事進行どうぞ。 ◆内海基議員 市民意見を反映させるかと聞いているのですけれども、市長との意見交換会の中で市民意見を反映させているというふうに言っていたものですから、市民との意見交換会の前に20億円というのを出せたのではないですかということを聞いているのですけれども、だめですか。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 20億円のその他プラスアルファのお話でございますけれども、これは現在も、この精査の中でもあくまでも想定される額ということでございまして、ある程度の精査は行いましたけれども、これも確定はされておりませんで、市民との懇談会の段階ではプラスアルファの今回お示しさせていただいた想定の20億円積み上げるまでも至らない状況でございましたので、20億円というお話はさせていただいておりません。 ○副議長(樋川誠) 内海 基議員。 ◆内海基議員 その20億円がもし最初から出ていれば違ったかもしれないのですけれども、今回市長選において他候補が庁舎整備に100億円もかけるのかというふうに訴えたから、規模を縮小すべきという意見が多く上がったと思っています。今回再検討した結果、103億円という事業費が示されましたが、これは市民の皆様の理解を得られる額とお考えなのか、見解をお示しください。               〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(樋川誠) 成田芳雄議員。 ◆成田芳雄議員 まとまらなければ一旦休議していただいて、そして当局で打ち合わせして、そしてはっきりとした答弁していただきたいということで休議してほしいということです。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) プラスアルファでお示ししたものが今回20億円ということである程度精査をさせていただいたということで、これで市民の理解が得られないのではないか、なので整合性がないのではないかというおただしかと思いますけれども、私どもは市民の皆様のご理解はこれでいただけるというふうに確信しておりますし、ご理解をこれからもいただいていくように努力してまいりたいと考えております。 ○副議長(樋川誠) 内海 基議員。 ◆内海基議員 選挙時の福島民報のアンケート調査によれば、市の計画を支持するが20.7%であり、現在地で規模を縮小した計画にすべきが30.9%とありました。今回の再検討で規模を縮小すべきと答えた30.9%の方々の賛同をこれで得られるのか。そして、もともと賛同してくれていた20.7%の方々も引き続き賛同してもらえるのかって考えたときに、私は94億円プラスアルファから103億円になったのでは、やっぱり規模を縮小したとは理解してもらえないのではないかなと思いますし、総合庁舎にならない以上、これまで賛成してくれていた人だって賛成ではなくなってしまうということもあると思います。その場合、過半数の賛同が得られないことを意味すると思います。一方で、県立病院跡地については子育て世代の方々を中心に期待する声が広まっていますし、駅前についても先般行われた市議会と市民との意見交換会で上げられた意見などを見ても、期待している方々がふえてきております。そういった状況で無理に庁舎整備を最優先に進めるべきなのか。大型事業の優先順位についても、改めて今後まちづくりについて市民の皆様ともう一度議論する必要があると考えますが、見解をお示しください。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 庁舎整備と、それから県立病院跡地の利活用で、県立病院跡地の利活用のほうが優先ではないのかというおただしかと思いますけれども、それぞれ目的が異なります。さらに、答弁させていただければ、総合計画の中のまちの拠点の位置づけ、ご承知かと思いますけれども、市役所庁舎につきましては計画期間内の竣工を目指すというような表現でございます。庁舎を整備するというふうに言い切っております。未利用地の利活用検討におきましては、有効活用に向けた提案や協議を行うというような位置づけになっております。これから解釈いたしましても、当然スケジュール的には庁舎を優先させていきたいと我々は考えておりますし、県の耐震基準の通達からも令和7年度までに耐震化を図りなさいというようなことで指導を受けている中で、庁舎が危険にさらされている中で、職員だけでなくて来庁される市民の皆様の安全性を優先で確保しなければならないというふうに考えておりますので、庁舎を優先して進めていくという考えに我々は変わりはございません。 ○副議長(樋川誠) ここで、暫時休憩いたします。               休 憩 (午後 2時32分)                                                           再 開 (午後 2時45分) ○副議長(樋川誠) 休憩前に引き続きまして再開をいたします。 ○副議長(樋川誠) 次に、譲矢 隆議員に質問を許します。 譲矢 隆議員。               〔譲矢 隆議員登壇〕 ◆譲矢隆議員 私は、社会民主党・市民連合の一員として、さきに通告しました事項について質問させていただきます。 大項目の1つ目、会津若松地方土地開発公社、以下土地開発公社と省略させていただきます、のあり方について、主として今後の市としての課題や対応について質問いたします。初めに、土地開発公社から取得した土地などの実績と評価について伺います。土地開発公社は、昭和47年に成立した公有地の拡大の推進に関する法律に基づき、公共事業に必要な土地の先行取得及び地域の開発に必要な工業団地の造成等を行い、地域の秩序ある整備と住民福祉に供することを目的として、会津若松地方広域市町村圏整備組合を構成する10市町村によって昭和48年に設立され、構成市町村単位で事業所が組織されており、それぞれの事業所ごとに独立採算で運営されてきております。土地開発公社と市の会計との関係においては、市は土地開発公社の事業に係る債務保証と土地の先行取得に係る買い戻しとして、債務負担行為の設定及び償還金について予算措置がなされています。本市議会において、過去幾度にもわたって先輩議員が質問してきた経過がありますが、平成12年度以降、市の依頼に基づき土地開発公社が取得した土地の主なものについて、その実績と評価について改めてお聞かせください。 次に、土地開発公社から取得した土地の活用実態について伺います。平成29年12月定例会の同僚議員の質疑において、市長からは当初の取得目的で土地の利活用が図られなかった土地があることについては反省しているとの答弁がありました。また、担当部長からは、そうした反省のもと、平成12年度以降につきましては取得目的をまず明確にする。そして、取得目的を議会に示した上で、買い戻しの時期までを含めた債務負担行為をその都度予算として提案して議決をいただいてきたという経過にありまして、そういった意味でこうした反省のもとに事務の改善、こういった先行取得についての部分については改善を図ってきたということでございますので、その点についてはご理解をいただきたいと思いますとの答弁もありました。そこで伺いますが、これまでに土地開発公社から取得した土地が取得目的に照らしてどのような実態にあるのか示してください。 さて、今年度において土地開発公社より取得した土地の活用目的は道路となっています。私は、4年前に当該道路整備の緊急性や重要性について質問いたしましたが、ようやくこの道路の整備が実現するめどがついたと確信したところであります。今後は、取得目的どおりに整備活用されるのか伺いたいと思います。あわせて、取得した土地の活用時期についてもお示しください。 次に、中項目3つ目、土地開発公社の今後の活用見込みとあり方について伺います。市は、県立病院跡地について、平成29年3月、県からの取得意向の照会に対し、跡地取得を希望する旨を回答しました。その後、利活用について平成29年8月の市民提案の募集を実施、平成29年8月から11月にかけて、県立病院跡地利活用懇談会で検討がなされ、同年11月には県立病院跡地利活用の方向性に関する意見書、これを受け、利活用検討を進めてきました。その結果として、平成31年4月、子供の遊び場・子育て支援、これをメーン機能としながら、防災、駐車場機能などを想定した県立病院跡地利活用基本構想が策定され、今日に至っております。県立病院跡地利活用基本構想が策定、公表され、さらに8月の市長選挙を控えた直前とも言える5月から6月にかけ、市長みずからが地域に出向き、市内6カ所で庁舎整備基本計画説明とあわせた市長との意見交換会を開催し、一定の理解を得たとしているようであります。ちなみに、参加者数は166名と公表されているようでございます。しかし、取得にかかる時期や費用、さらには整備手法についても整理、検討しなければならない課題は山積しており、何かが決定されたのかといえば、そのような状況にはないと考えます。このような状態にある県立病院跡地なわけですから、現時点においては土地開発公社において先行取得することとし、実施計画等が策定されるまでの間、土地開発公社が取得した土地を活用することも選択肢として考慮すべきと思いますが、市の考えを示してください。 次に、土地開発公社の今後について伺います。平成27年9月定例会における質疑において、市長がこう答弁しています。現在市では、これまでに土地開発公社が先行取得した土地の買い戻しにかかる代金の償還中であり、また土地開発公社のプロパー事業として工業団地整備事業が実施されているところであります。そのため、現時点では廃止を予定しておりませんが、今後先行取得並びにプロパー事業の必要性を見きわめながら、土地開発公社のあり方について検討していかなければならないものと考えておりますと答弁しております。それから4年が経過しています。一方、全国的な動きではありますが、県、指定都市、市町村土地開発公社の解散が進んできていることは周知のとおりであります。しかし、平成28年度と平成29年度の比較においては、土地取得額、面積ともにそれぞれ17.9%、30.7%増加しているとの総務省による調査報告があります。このような動きの中、市として土地開発公社は今後どうあるべきと考えるのか示してください。 次に、大項目2つ目、持続可能な農業の充実策について質問いたします。初めに、人・農地プランが果たすべき役割について伺います。人・農地プランとは、農業者が話し合いに基づき、地域農業における中心経営体、地域における農業の将来のあり方などを明確化し、市町村により公表するもので、平成24年に開始され、平成30年度末現在、本市においては67地区において作成されているようです。人・農地プランは、担い手を育成し、集落農業を持続させることが大きな役割と考えます。一方で、単に担い手など受け手農家に農地流動化を進め集積することで、農家が減ってしまい、結果的に住む人までがいなくなってしまうのではないかと予想している方もいます。しかし、その担い手となる農業者がいない集落も多くあるのではないでしょうか。市としての今後の取り組み方策を示してください。 また、集落営農を維持することと集落機能を維持することは別物と考えますが、市の認識を示してください。 次に、人・農地プランの見直しについて考えを伺います。人・農地プランが策定され、5年以上が経過する地区もあります。この間、農地の受け手も出し手もそれぞれ高齢化が進んでいると思われるわけですが、国においては実効性のある人・農地プランとするために、実質化について進め方を打ち出しました。市としても、国の実質化に合わせて当初のプランを見直す必要はないのか、考えを示してください。 次に、人・農地プランと多面的機能支払交付金の今後の展開について伺います。平成26年度から開始された多面的機能支払交付金事業の取り組み集落が減少している実態にあるようです。この間の取り組み組織数の推移を示してください。 また、活動組織の方々から、交付金申請に係る書類作成が大変だという声が聞かれますが、減少する原因は何か示してください。 また、その原因を解消するためにはどうすればよいと考えるのか示してください。 昨年の米価は、生産目標数量がおおむね維持されたことや、主産地において豪雨などの災害による生産数量減少があり、作況指数はやや良となりました。結果、主食用米の価格は比較的高値で安定しました。そういっても生産者米価が引き続き低い価格に置かれていることには変わりはありませんし、TPP11、来年1月1日発効する日米貿易協定の影響により国内農産物価格の下落は確実だろうと言われています。先日国の支援策が一部報道されましたが、実効性を不安視する向きもあるようです。このような状況にあって、今年度2期目がスタートした多面的機能支払交付金事業は、農業者の収入を補填する最低限の日本型直接支払い制度であり、国としても積極的に推進しているわけですから、交付金を受けられない集落があることは見過ごしてはならないと考えますが、市の認識を示してください。 多面的機能支払交付金事業が制度化され、農道や用排水路などの土地改良施設の維持管理は、農家や土地改良区、非農家の方々などが主体となり立ち上げられた新たな組織によって実施されています。ただ、多くの組織においてその構成員は農業者が主体となっており、草刈りなどの作業負担が軽減されているとは言いがたく、加えて人・農地プランにおいて担い手となり、規模拡大した地域の担い手や認定農業者などには除草作業などその負担が大きくのしかかっており、このままでは土地改良施設の維持管理ができなくなってしまうのではないでしょうか。人・農地プランの実質化を進めることも重要な課題ではありますが、同時に集落機能を持続可能とするための取り組みとして、例えば農業に対して興味や理解を深めてもらうための仕組みや組織をつくるなど、近隣市街地住民の力をかりて農作業の支援や土地改良施設などの維持管理が実施できるようにし、農業者の負担を軽減し、支える方策を検討すべきと思うのですが、考えをお伺いし、壇上からの質問を終わります。(拍手) ○副議長(樋川誠) 市長。 ◎市長(室井照平) 譲矢 隆議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、持続可能な農業の充実策のうち、人・農地プランが果たす役割における担い手となる農業者がいない集落の対応についてであります。人・農地プランにおける中心的経営体となる農業者がいない4集落につきましては、近隣の集落で経営規模を拡大している認定農業者等を担い手として位置づけ、持続的農業の確立に向け、取り組んでいるところであります。今後も県や農業委員会など関係機関と連携しながら、集落の実情に応じ、複数集落での人・農地プランの策定などについて支援していく考えであります。 次に、集落営農と集落機能の維持に対する認識についてであります。集落営農は、集落を単位として、その合意のもとで農業生産を実施する生産活動であり、その一方で集落機能は、自然環境保全や水源の涵養及び農用地、水路、農道等の地域資源の保全管理など、農村が持つ多面的機能を維持、管理するための共同活動であると認識しており、それぞれ農業、農村が本来持つ機能を維持するものであることから、一体であるものと認識しております。 次に、人・農地プランの見直しについてであります。各集落で策定した人・農地プランにつきましては、農地中間管理事業を活用した担い手への農地集積等の取り組みのため、随時集落の実態に即した見直しを支援しており、また人・農地プランの策定から一定の期間を経過した集落についても、誰が将来にわたって集落の農地を担う経営体となり、どのように農地を集積していくのかを明らかにする人・農地プランの実質化に取り組んでまいります。 次に、多面的機能支払制度の組織数についてであります。本制度の活動組織数につきましては、制度が開始された平成26年度当時が93組織、平成30年度が115組織、活動の更新時期を迎えた今年度は103組織と推移しているところであります。更新に至らなかった組織の多くが担い手の高齢化や参加者数の減少、書類作成の煩雑さをその主な理由に挙げており、市といたしましては、各活動組織の状況に応じて組織の広域化や事務の外部委託の提案、活動内容の精査、組織運営、書類作成等に関する助言など、活動継続に向けた各種支援を継続してまいります。 次に、交付金を受けられない集落に対する認識についてであります。本制度は、農道や水路等の地域資源の保全に係る共同活動を支援する制度であり、地域資源の適正管理に向けた有効な手段の一つであると認識していることから、いまだ制度が活用されていない集落に対しましては、集落のまとめ役として期待される農事組合長等を対象に継続して説明会等を開催し、本制度の理解向上に努めているところであります。 次に、土地改良施設の維持管理に係る担い手への支援策についてであります。多面的機能支払制度においては、農業者だけでなく、非農業者や地域団体等も構成員になることが可能であり、既に多くの活動組織において農業者と非農業者が協力して共同活動に取り組んでいるところであります。今後も担い手の負担軽減を図るとともに、多様な主体で構成される集落全体による地域資源やコミュニティーの維持向上に向け、より多くの集落で本制度が活用されるよう推進してまいります。 なお、その他のご質問については、主管者よりお答えを申し上げます。 ○副議長(樋川誠) 総務部長。 ◎総務部長(目黒要一) お答えいたします。 土地開発公社が取得した土地の実績と評価についてであります。土地開発公社による用地取得に関して、国からの通知があった平成12年度以降、市からの依頼に基づき公社が取得した土地は、市道用地として5件、1万6,326平方メートル、約7,200万円、農道用地として1件、1万4,111平方メートル、約5,000万円、公園用地として3件、1万6,429平方メートル、約6,900万円、観光駐車場用地として1件、1万1,393平方メートル、約1億6,400万円、運動施設用地として1件、2万3,156平方メートル、約9億7,300万円、合計11件、8万1,415平方メートル、約13億2,800万円であり、それぞれ市の依頼に基づき適正に取得されたものと認識しております。 次に、土地開発公社から取得した土地の活用実態についてであります。平成12年度以降、市からの依頼に基づき公社が取得した土地11件中9件については、各所管課においてその取得の目的に沿った整備や活用が図られているところであります。未整備の2件についても、各所管課において取得目的に沿った活用を予定しているところであります。 ○副議長(樋川誠) 建設部長。 ◎建設部長(髙橋正光) お答えいたします。 会津若松地方土地開発公社から取得した土地の活用実態についてであります。今年度取得した土地は、東長原地区と広田地区を結ぶ市道幹Ⅰ―37号線の狭隘区間において、道路の拡幅を目的として取得したものであり、将来的に道路用地として活用する予定でありますが、その活用時期につきましては、既に事業に着手した道路の整備状況、ほかの幹線道路との優先順位等を踏まえ、見定めていく必要があるものと考えております。
    ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) お答えいたします。 土地開発公社による県立病院跡地の先行取得についてであります。県立病院跡地の取得につきましては、現在取得に関して県と協議を行っている段階であり、また地価の高騰など土地開発公社による土地の先行取得が必要となるような状況にもないことから、県市町村振興基金を財源として活用し、市が直接取得する方向で検討しているところであります。 ○副議長(樋川誠) 総務部長。 ◎総務部長(目黒要一) お答えいたします。 土地開発公社のあり方についてであります。土地開発公社につきましては、昭和48年の設立以来、設立市町村からの依頼に基づき、土地の先行取得事業及び工業団地造成事業等を実施してまいりました。一方、地価の急激な上昇が見られない状況においては、市町村の各種事業実施に先立ち、土地開発公社が事業用地を先行取得する意義は小さくなってきており、近年においては公社の主たる業務である先行取得事業は実施されていないところであります。このため、土地開発公社につきましては、今後のあり方を検討する時期を迎えているとの基本的な認識のもと、設立団体10市町村において担当課長会議による調査や検討を行っているところであります。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 譲矢 隆議員。 ◆譲矢隆議員 まず、土地開発公社の件についてお伺いしたいと思います。 今の答弁だと、適切に管理をされている2件については、まだそこまではいっていないけれども、これからおいおい適切に管理するように努力をしていく旨の話がありました。この土地開発公社ですけれども、近年はもう会津若松市しか活用していなかったという実態にあろうかと思います。10市町村で設立をしたということですが、単独の市で設立しているところも実はあります。そういう意味では、ほかの町村がこの公社がある、これに何となく縛られて、会津若松市のためにあるみたいな感じではないのなんていうような話はなかったのか、まず最初にそれをお伺いし、公社をこのまま存続をさせていくデメリット、解散をするメリット、それぞれお聞かせをください。 ○副議長(樋川誠) 総務部長。 ◎総務部長(目黒要一) 土地開発公社に関する再度のおただしでございます。 まず、10市町村で設立しているわけでございますが、ほかの自治体の利用がないのではないかと。これまでも決してゼロではありません。少ない部分でありますけれども、会津若松市のみが活用してきたわけではないという実態はございます。その上で、今後土地開発公社を存続させた場合のデメリット、解散した場合のメリットということでございますが、先行取得事業について申し上げるならば、存続させた場合のメリットとしましては、まずこれまでも果たしてきましたように、機動的な資金借り入れが可能な体制が引き続き続けられると。解散した場合のメリットでございますけれども、さきに申し上げたような業務状況の中で組織の運営、維持していくということがなくなってくるというふうに認識してございます。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 譲矢 隆議員。 ◆譲矢隆議員 庁舎整備の計画が実はあって、県立病院跡地の整備、いろいろ要望があり、構想ができたわけなのですけれども、この構想を実現するまでにはまだまだ時間かかるというふうに思うのです。そうすると、県立病院跡地をどういうふうに活用するのかというのが決まるまでの間は、やっぱり取得するというのはなかなか困難ではないのかなというふうに思うのですけれども、今金利も安い。先行取得もそういう意味では必要性は余りないのかもしれない。そういう意見もあるのだけれども、でも、先に土地開発公社に取得をしていただいておくというほうが私はメリットがあるのではないのかなと。その中で土地開発公社が運営をしていく、活用していくという形のほうが私はいいのではないのかなというふうに思うのですけれども、改めてお聞きします。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) まず、公有地の拡大の推進に関する法律並びに関連する通達等で、土地開発公社の用地取得につきましては、債務負担行為、5年以内の買い戻しをしなさいという規定がございます。それの範囲内で、方針といいますか、県立病院跡地の利活用に向けた方針がきちっとできるかというところが見通せないということがございます。では、その間あの土地どうしているのだということになりますけれども、今までもそうですが、県の病院局の了解いただきながら、観光繁忙期、あるいはイベント等での駐車場に使ったり、さらにことしは会津まつりと同時開催した日光東照宮の流鏑馬の会場としても使ったりしております。そうした有効活用は、本市のほうから病院局の意見を求めながら活用していきたいというふうに思っているところでございます。 ○副議長(樋川誠) 譲矢 隆議員。 ◆譲矢隆議員 取得時期が明確でない、いつまでも県の病院局に寄りかかっていいのかなという気がするのです。いつまで取得を待ってもらえるというふうに考えているのですか。いつ取得するかということなのですよね、つまり。 ○副議長(樋川誠) 譲矢議員、今の取得に対しては、当局に対するどの答弁に対しての再質問になるのか、もう一度お願いいたします。               〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(樋川誠) 議事進行どうぞ。 ◆譲矢隆議員 つまり私が提案するのは、土地開発公社に先行取得をしてもらったほうがいいのではないですかという話です。病院局も土地開発公社が取得しますよということであれば、金利の面もありますし、それは維持管理の面もありますけれども、むしろ市がそのリスクを負うよりは土地開発公社がやっぱり取得するべきだなというふうに思うのです。そういう点からして、では時期が決まらないままいくのですかという話なのです。病院局にお願いして駐車場とかそういう形で使いますなんて今答弁ありましたので、そういう観点からお聞きしています。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 病院局のほうとは種々協議をさせていただいているところでございます。ただ、県内部でもまとまり切っていない、つまり条件等でまとまり切っていない部分がありまして、まだ取得の時期等については見通せていないと。ただ、購入の方法につきましては、病院局とも、それから県の財政ともお話し合いをした中で、県の振興基金を財源として、要するに県の振興基金の条件として事業の着工、着手の時期に振興基金を財源として購入するというような基本的な考えは合意しているというところでございます。 ○副議長(樋川誠) 譲矢 隆議員。 ◆譲矢隆議員 そうすると、病院局のほうでは市がある程度固まるまではずっと病院局で持ったまま、市に活用をしていただくことは了としているというふうに理解をしてよろしいのか改めてお伺いします。 ○副議長(樋川誠) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) ご質問は、土地開発公社によって取得すべきではないかというご質問だと思うのですが、県がいつまで待ってくれるかどうかとかいうことについては、土地開発公社を使って購入するかどうかというご質問の趣旨とは異なると思うのですが、そのような反論をさせていただきます。 ○副議長(樋川誠) 譲矢 隆議員。 ◆譲矢隆議員 いつまでも県がそのような形で、市が整備手法も含めて明確にするまでの間、県のほうでいいですよということであれば、それはそれで、市の負担もふえるわけではないので、私もそれは賛成したいというふうに思います。 次に、取得した土地の整備時期について改めてお伺いします。整備を…… ○副議長(樋川誠) ちょっととめてください。 譲矢議員、改めて議長と呼んで質問してください。 譲矢 隆議員。 ◆譲矢隆議員 取得した土地の整備時期についてお伺いします。 先ほど建設部長答弁では、取得はしたけれども、整備時期はさまざまな道路整備の順位も含めてあるので、見通せないという話でした。見通せない土地を取得したということになってしまわないですか。お伺いします。 ○副議長(樋川誠) 建設部長。 ◎建設部長(髙橋正光) お答えいたします。 まず、平成21年度に東長原地区の補助整備事業に着手してございます。そこに市道幹Ⅰ―37号線というのが計画されていまして、それで平成24年度に非農用地の設定願を出して、平成26年度に公社のほうで非農用地を買収したというまず経過があります。この市道幹Ⅰ―37号線につきましては、計画延長が400メートルくらいありまして、そのうちの200メートルくらいが非農用地にかかるということで、その分の用地を今回買い戻したということなのですが、残りの約200メートルの整備に当たりましては市街化区域でありまして、家屋等にひっかかってくるので、今後詳細設計をして、家屋の補償とか土地の買収とかも出てきますし、その北側に県道の喜多方河東線というのがございまして、これがルートをちょっと変更するという、今そういう考えも出てきているものですから、その辺の交差点改良の協議等も必要でありますので、時期においてはちょっと先になるということで、あくまでも非農用地で買った部分が200メートルの部分であるということでございます。 ○副議長(樋川誠) 譲矢 隆議員。 ◆譲矢隆議員 非農用地設定願を出しているわけですね。もちろん事業の中で非農用地に設定して、農家の人たちが土地を出して、市は整備をしますよと約束したから計画決定されたのです。県営事業として計画決定されているわけです。さきの整備の変更みたいなのがあるから、できないという話なのですけれども、とりあえずこの200メートル区間を整備するという方向性がなければ、今るる家屋があり、市街化区域だから大変だという話がありましたけれども、整備するということだから、この土地を取得したのではないのですか。ここを明確にしないで、取得しました、整備はいつになるかわかりません、今草ぼうぼうになっている状態です。あの状態をずっと続けておくのですか。改めてお伺いします。ここは幹線道路です。幹Ⅰですよね。幹Ⅰの重要性というものをどういうふうに認識しているかということも含めてお伺いしたいと思います。 ○副議長(樋川誠) 建設部長。 ◎建設部長(髙橋正光) お答えいたします。 幹線の1級市道になっていまして、これは東長原地区と広田地区を結ぶ道路として重要だということで幹1級に認定されているところでございます。その整備に当たりましては、先ほど言いましたように、市街化区域内の用地補償とか、工事に対しても多額の費用がかかるということで、その整備時期につきましては、現在整備しています道路の整備の状況やほかの幹線道路との優先順位を考えながら見きわめていくということなものですから、今いつ整備するということをお答えするのはちょっと困難でございます。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 譲矢 隆議員。 ◆譲矢隆議員 ここしつこく聞くつもりはなかったのですが、今整備している都市計画道路の完了時期というのはおおむねわかっているはずなのです。これから整備する道路というのは、一定程度整理をされているはずです。ただ、非農用地設定して土地を生み出している区間が200メートルあるということは、整備の順序としては相当早い時期になるのではないのかな。ましてここはこの集落に入る幹線道路なのです。火事があったり事故があったりしたときに真っ先に広域消防が上ってくる重要な道路なのです。これがようやくできるのかというふうに期待も含めてあったのですが、そういうのは全く考えていない中で取得したということですか。 ○副議長(樋川誠) 副市長。 ◎副市長(齋藤勝) 譲矢議員に確認したいのですが、土地開発公社が行う先行取得に関係するご質問という理解でよろしいですか。 ○副議長(樋川誠) 総務部長。 ◎総務部長(目黒要一) 土地開発公社の先行取得の部分でもう一度答弁申し上げます。 まず、今回建設部のほうの土地の買い戻しがあったわけでございますけれども、これはさきに申し上げましたとおり、平成26年に土地開発公社のほうに建設部のほうから依頼がありまして買ったわけでございます。先ほども県立病院跡地の話の中でもございましたが、土地の買い戻しについてはきちっと5年後に買い戻すという約束をしていただいて、土地開発公社のほうでこの土地を取得したわけでございます。今年度その5年目を迎えているということで、建設部のほうでこの土地の買い戻しをされたということでございます。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 譲矢 隆議員。 ◆譲矢隆議員 つまりこれまで、平成12年度以降は買い戻しの時期も含めて、それは整備していくということが、当然それはついてくると思うのです、買い戻しをするということは。整備をするめどがついたから買い戻しをする。5年間だからというのもあるかもしれませんが、5年間のめどを持って取得するのではないのですか。何か整合性がつかないと思うのですけれども、いかがですか。 ○副議長(樋川誠) 建設部長。 ◎建設部長(髙橋正光) お答えいたします。 土地開発公社に初め買ってもらって、5年という期間の約束がございましたので、市のほうは5年後に買い戻しをしたということでございますので、買い戻ししたからすぐに整備に入るということではございません。 ○副議長(樋川誠) 譲矢 隆議員。 ◆譲矢隆議員 そういうことになると、これまで土地開発公社が取得して整備をしますよといったところがいまだに整備されていないという実態があるのは、なるほど、うなずけるなという気がします。これからもそういうふうにして答弁をしていくのか、全く残念な話だなというふうに思っています。 次に、人・農地プランについて質問させていただきます。農業は産業であります。大事な産業だというふうに思っています。産業政策というのは、やっぱり大規模化とか広域化とか、そういったことになっていくのかなというふうに思います。しかし、農村の政策というのは、多面的機能もそうなのですが、だから私は一体的だと言いながら、市長が一体的だと答えましたけれども、やっぱり別だというふうに思っているのです。だから、両方、農村政策もきっちりとやっていかなければならないというふうに思っています。多面的機能の組織がどんどん減っていくような事態にならないように、農政部はどのような活動をしていきますか、これから。 ○副議長(樋川誠) 農政部長。 ◎農政部長(齋藤浩) お答えをいたします。 先ほどの農村と農業の関係でございますが、住と職が一体化しているのが農村の最大限の特徴で、ですからそういった機能が2つあると。例えば多面的で農村の生産基盤をきちっと整理したり、除草をしたりということと、担い手がそういう過度の負担をすることなく生産を続けるということは一体だという意味でご答弁を申し上げさせていただいたところでございます。そうした場合、多面的について今後どうするのだということでございますが、答弁で申し上げたとおり、なかなか高齢化という実態は避けて通れないわけでございますが、そういった事務手続を代替してやっていただける方に説明会を開催したりしてございますので、そういった意味でしっかりと今の農村のコミュニティーを守っていけるように対応していく考えでございます。 ○副議長(樋川誠) 次に、横山 淳議員に質問を許します。 横山 淳議員。               〔横山 淳議員登壇〕 ◆横山淳議員 創風あいづの一員として質問します。 本年10月の台風19号は、県内において32人の死者を出すなど、各地に甚大な被害をもたらしました。本市においても、湯川沿い及び土砂災害警戒エリア等、一部地域に避難勧告を発令し、いわば本市初の大規模な避難を行ったことになります。幸いにも本市においては人的被害はなかったものの、避難所ボランティアにかかわった私を含め、同僚議員や市民はもとより、避難者及び支援に当たった関係者や行政機関からは、さまざまな気づきの声が寄せられました。会津若松市議会政策討論会第2分科会においても、災害対策を今後研究することになりますが、今回の質問の目的は、今後も予想される大雨への対応と今後の水害対策について市民とともに考えていくためのものです。 まず初めに、被害状況と認識についてです。郡山市や本宮市と比べれば、本市の被害は一見ほとんどないように思われますが、床下床上浸水、市道のり面崩壊、市道冠水、水路のり面崩壊、水路閉塞、田んぼへの土砂流入や浸水、倒木、停電、ブロック米倒壊、温泉配送ポンプ水没、浄水場被害等、被害は決して少なくありません。 そこで伺います。市道、水路、施設等の復旧に要する市の負担額はどのくらいか示してください。 次に、避難行動についてです。10月12日、市は16時15分に避難勧告発令、当日の若松測候所における降水量は、16時の時点で1時間当たり11.5ミリメートル、午前零時から16時までの雨量の合計は34ミリメートル、降水状況からすれば避難の必要性は感じないものの、その後予想される雨量や夜の避難には危険があることを考えれば、16時15分に避難勧告を発令したことは英断でした。結果的に空振りであったのかもしれませんが、空振りを恐れない指示が重要であることは水害から生命を守る教訓であり、市の判断を評価します。しかし、湯川の氾濫のみならず、市内には小さな川や水路も数多くあり、また西側には阿賀川もあり、事実阿賀川は12日の深夜にレベル3相当、避難準備・高齢者等避難開始発令の目安となる避難判断水位越えまで水位が上昇しました。 そこで伺います。10月12日の大雨暴風警報発令、さらには洪水警報発令を受けて避難勧告を発令しましたが、どの川がどのように越水し、どのように浸水する予測のもとに発令したのか。避難勧告発令の根拠と適否についての見解を示してください。 避難勧告発令を湯川沿いの地区に限定した理由を示してください。 阿賀川流域地区に避難勧告を発令しなかったのはなぜか、理由を示してください。 次に、避難所についてです。今回自主避難所として開設した一時避難所は、一箕、南、大戸、東、湊の5つの公民館。そのうち湊公民館は、避難者がいないという理由で閉鎖。東公民館は、避難者がいましたが、土砂災害警戒区域、いわゆるイエローゾーン内にあることから閉鎖。避難者は二中に移動。一方、一箕、南、大戸公民館は翌朝まで自主避難所として継続開設。また、飯盛自治会館は、町内会の運営により自主開設後、深夜未明、避難者全員自宅に帰宅しました。ここから見えることは、自主避難所は避難所として適するところとそうでないところがあるということ。そして、自主避難所はあくまでも一時避難所であることから、本来は市が指定した35カ所の避難所に避難すべきであるにもかかわらず、雨量の状況によっては利用不可能になるところが35カ所のうち15カ所もあることです。つまり雨量の状況によって自主避難所も避難所も限られてくるということです。今後、洪水、浸水による避難所、避難場所のあり方についてはさらなる検証が必要です。また、避難所によってテレビ、ラジオ等による情報提供に不十分な箇所もありました。 そこで伺います。避難所として適さない公共施設が自主避難所として一時開放されたところがありましたが、公共施設を自主避難所とする際の適否の判断基準を示してください。 大部分が浸水想定区域であるため、近くに避難所がない地区があります。水害避難所指定のあり方をどう考えているのか、見解を示してください。 情報提供が不十分だった避難所がありました。特にテレビを設置できない避難所がありますが、今後の対応について見解を示してください。 次に、避難行動要支援者への支援と福祉避難所についてです。避難行動要支援者名簿については、今年度版の作成を目指して今急ピッチで行われていることと認識しています。災害時に避難の手助けが必要な高齢者、障がい者らの避難先や手順を定める避難行動要支援者の個別計画については、市町村の努力義務とはいえ、本市は着手したばかりです。この計画を策定するには、要支援者1人につき複数の周辺住民による支援者、民生委員や消防団との連携など、地域の実情に応じたさまざまな工夫が必要ですが、本市においては、市民部、健康福祉部の両部署において検討していることと思われます。また、福祉施設などの利用者が川の氾濫による浸水等で避難する際の避難確保計画については、本市は本年3月末時点で143施設で策定済みであり、県内トップの策定率であることは評価に値しますが、まだ未策定の施設もあります。また、高齢者や障がい者等の避難所として福祉避難所の開設も必要です。 そこで伺います。避難行動要支援者名簿の現況について示してください。 避難行動要支援者の個別計画が未策定ですが、策定に向けた今後の方針を示してください。 福祉避難所のあり方や要配慮者利用施設における避難確保計画策定についての見解を示してください。 次に、ダムと川の水位に対する不安について伺います。今回湯川沿いの地区に避難勧告が出されたことにより、住民は東山ダムの水はあふれないのか、あふれた場合川の水位はどうなるのか、ダムの決壊の心配はないのかと不安でした。いただいた東山ダムの資料等と貯水量データから私なりに読み取ると、東山ダムの計画最高水流量が毎秒当たり350立方メートルであるのに対して、10月12日24時の時点の流入量は毎秒114立方メートルでしたので、十分に洪水調整能力は残っていました。また、サーチャージ水、つまり降水時最高水位407.5メートルに対して、10月13日20時時点で398メートルでしたから、東山ダムの危険はなかったものと認識しています。一方、阿賀川も水位が上昇しましたが、大川ダムが10月11日夕方から事前放流したことによって1.6メートルの水位低減効果があったため、この事前放流も正しかったことになります。この事前放流によって、その後の降水があったとしてもダムからは緩やかに放流できたため、緊急放流に至らなかったわけです。しかし、これらの情報は住民には伝わっていなかったため、川の近くに住む市民はダムの水位や放流などによって川がどうなるのか不安を抱いていました。 そこで伺います。ダムの緊急放流の可能性と川の水位の変化予測について、今回の大雨はどのような状況だったのか、市として把握できる範囲で示してください。 次に、ハザードマップの充実についてです。先月の市民との意見交換会において、城西地区、日新地区の市民からは、自分たちの地区内には、避難勧告の対象外だったとはいえ、避難したい人が避難するところがありませんでした。近所に声をかけ合って、市営住宅の2階に一時避難を呼びかけました。2階以上の避難可能場所をマップ化してほしい、垂直避難の啓発に力を入れてほしいなどの意見が出されました。 そこで伺います。会津若松市防災ガイドマップ2019年版のハザードマップに記載されている避難所の中には、浸水想定が1メートル以上となっている箇所がありますが、民間施設も含めた2階以上の垂直避難所も記載すべきであると考えますが、見解を示してください。 次に、水害ごみ処理対策についてです。台風19号の浸水被害を受け、郡山市富久山クリーンセンター焼却施設が稼働を停止しています。このため郡山市内で発生する生活ごみを全て処理できず、市外に搬出し、広域処理を委託しています。今月下旬に仮復旧の予定ではありますが、浸水によって2カ月以上稼働を停止していることは、郡山市の市民生活に大きな影響を与えています。 そこで、本市のごみ処理施設について伺います。仮に水害ごみが大量に発生したとして、現在のごみ処理施設は1メートル以上の浸水想定区域内にあることから稼働できないことも想定されます。稼働できない場合の対応について見解を示してください。 次に、自主防災会への支援についてです。水害から身を守るために、避難をするのに気象情報等、ある程度の準備期間があります。この時間にすべきことは、隣近所、町内、地区内の呼びかけです。必要なことは、連絡網です。これこそ住民による自主防災組織の役割です。 そこで伺います。水害から身体を守るために共助は不可欠であり、自主防災会の結成は急務と考えます。特に1メートル以上の浸水想定区域における水防自主防災組織の結成に対する支援についての見解を示してください。 次に、水害防止活動と水害避難訓練についてです。地震は一瞬で起こる災害ですが、水害はその準備さえしっかりしておけば防げる災害です。 そこで伺います。地震後の避難と異なり、水害から身を守ることはある程度予測と準備が可能です。水防訓練や水防避難訓練の実施と支援についての見解を示してください。 水害防止のためには、全市各地区清掃事業による水路に堆積した土砂の除去等による水路清掃活動の徹底が必要です。しかし、住民による水路清掃活動には、コンクリートふた下の清掃など住民だけではできない活動もあります。住民による水路清掃活動への支援について見解を示してください。 最後に、備品についてです。土のうが置いてある場所は12カ所です。少な過ぎます。大雨が想定される場合の土のう準備は、地区、町内ごとに可能です。地区ごとに土のうづくりが可能となるよう、事前に市として準備することが必要と考えますが、今後の対応の考え方を示してください。 1メートル以上の浸水想定区域の公共施設にはボートを配備すべきと考えますが、見解を示してください。 地区集会場等における放送設備は機能する状態になっているのか、見解を示してください。 放送設備が正常に稼働していなかったために、今回の大雨の際に注意喚起ができなかった地区がありました。放送設備の修繕に対する補助制度があれば事前に対応できたと考えますが、補助制度創設についての見解を示してください。 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手) ○副議長(樋川誠) 市長。 ◎市長(室井照平) 横山 淳議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、台風19号による公共施設等の復旧に要する市の負担額についてであります。現時点で把握している範囲では、林道、農道で約1,000万円、公園施設で約130万円、水道関連で約200万円となっております。 次に、避難勧告発令の根拠と適否の見解についてであります。今般の避難勧告発令は、気象庁が発表している土砂災害警戒判定メッシュ情報や洪水情報の危険度分布において、土砂災害や湯川の洪水の危険度が急激に高まったことを受け、発令の基準に達する前であるものの、日没後の避難は危険となることから早目に発令したものであり、適切な判断であったと認識しております。 次に、避難勧告の発令を湯川沿いの地区に限定した理由についてであります。避難勧告発令の時点においては、湯川を含めた広範囲に中小河川の洪水危険度が高まっておりましたが、ハザードマップにおいて命に危険を及ぼす規模の浸水が想定される湯川沿いの地域に限定して発令を行ったところであります。 次に、阿賀川流域地区に避難勧告を発令しなかった理由についてであります。阿賀川においては、水位の状況を注視するとともに、阿賀川河川事務所とは水位予測等に関する情報交換を適宜行っており、避難勧告発令の基準に達する見込みがないと判断したことから、発令には至らなかった経過にあります。 次に、自主避難所とする施設の適否の判断についてであります。自主避難所は、避難情報を発令する際に開設する指定避難所とは異なり、台風の接近などに伴い、事前に避難したいという方のために一時的に開設するものであり、立地や構造上の条件は定めておらず、地域防災計画においては指定避難所を開設した段階で閉鎖することとしております。今回土砂災害リスクを前提とする避難勧告の発令に際し自主避難所として開設した5つの公民館のうち、一基公民館、南公民館、大戸公民館につきましては、土砂災害や洪水、浸水の被害想定のある立地ではなく、既に多くの避難者の方々が滞在していたことから、引き続き指定避難所として継続したところであります。 次に、水害避難所指定のあり方についてであります。地域防災計画において、避難場所及び避難所の指定については公共施設を基本としながらも、民間事業者の施設についても事業者の協力を得ながら指定をすることとしており、一部の町内会においては事前に協議を行い、近隣の町内会施設への避難を初め、公営住宅や民間施設等への垂直避難をしたという事例が報告されたところであり、共助の取り組みの一つとしてこうした地域が主体となる活動の拡大に向け、出前講座等で事例を紹介するとともに、町内会等から相談があった場合には地域の実情に応じた協力をしてまいります。なお、災害時に命を守るための避難行動は、避難所への避難だけではなく、近隣のより安全な場所への避難や屋内での安全確保など、各自が行動可能な方法を選択することが重要であり、災害の種類や状況に応じた適切な避難行動をあらかじめ想定しておくことが必要であると認識しております。 次に、避難所における情報提供についてであります。避難所となった学校の体育館では、テレビを視聴できる環境ではなかったため、一部の学校においては、電子黒板を活用したインターネットニュースの放送や携帯ラジオを利用した避難者への声かけなどによる情報提供を行ったところであります。今後につきましては、災害対策本部と避難所運営班との情報共有や掲示板の活用に加え、避難所開設キットにラジオを入れるなどの検討をしてまいりたいと考えております。 なお、その他のご質問については、主管者よりお答えを申し上げます。 ○副議長(樋川誠) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) お答えいたします。 避難行動要支援者名簿の現況についてであります。本市では、平成28年度より、要介護度3以上の方や身体障害者手帳1、2級を所持されている方、難病をお持ちの方など、みずからの避難行動が困難と考えられる方の名簿を作成しております。また、当該名簿の中で本人の同意を得た場合には、町内会や民生・児童委員、警察署、消防署などの避難支援等関係者へも名簿を提供し、地域における要支援者の把握や見守り活動などに活用していただいているところであります。なお、今年度の名簿登録者は約9,000人であり、うち同意をいただいている方が約4,500人となっております。 次に、個別計画の策定についてであります。個別計画とは、氏名、住所などに加え、避難の支援者や緊急時の連絡先、かかりつけの医療機関などの情報をもって作成するものであり、昨年度より本人からの申請により策定を進めているところであります。このうち近隣の支援者が決定している方は約1,200人程度となっており、支援者の確保が課題と考えております。今後は、郵送による本人からの申請方式を継続しながらも、当該要支援者への支援に携わる方々の協力なども得ながら、地域の実情に合わせた支援体制の構築とともに、個別計画の策定を進めてまいります。 次に、福祉避難所のあり方と要配慮者利用施設の避難確保計画策定についてであります。福祉避難所につきましては、主に民間の社会福祉施設を指定しており、市の施設とあわせて現在31カ所ありますが、避難者の収容人数には限りがあるため、今後も民間の社会福祉施設への働きかけを継続し、拡充を図ってまいりたいと考えております。また、要配慮者利用施設の避難確保計画につきましては、対象施設の7割以上において既に策定されている状況であります。当該計画は、施設における避難方法等を主体的に策定するものであり、策定を通して入所者や利用者への避難支援などを見直す契機になるとともに、避難行動を確認する機会にもなることから、今後も未策定施設への策定を支援するとともに、既存計画をもとにした避難訓練の実践なども促進してまいります。 次に、ダムと川の水位の関係についてであります。阿賀川河川事務所が管理する大川ダムでは、ダム完成後最大となる流入量、洪水調節量を記録しましたが、事前放流等の対応により、ダム下流の馬越観測所においては、河川水位を約1.6メートル低減させる効果があったと推測されております。このことから、氾濫危険水位の超過見込みや緊急放流と言われる異常洪水時防災操作には至らなかった経過にあります。また、県が管理する東山ダムは、放流量を人為的に操作できない自然調節方式のダムでありますが、台風前の降水量が少なくダムの貯水が低かったことや、湯川の河川整備等により河川の水位の大幅な上昇とはならなかったものと認識しております。 次に、ハザードマップへの垂直避難が可能な施設の記載についてであります。大規模店舗等、多数の市民の方々が避難できる施設につきましては、市と垂直避難に関する災害時応援協定等を締結し、市民の方が避難できる環境を整備したいと考えております。なお、ハザードマップへの掲載につきましては、民間施設の性質上、夜間、休日等において施錠がされていることなどもあることから、掲載方法については今後検討してまいります。 次に、ごみ処理施設が稼働できない場合の対応についてであります。現在の施設においては、1メートル以上の浸水があった場合、地下及び1階設備が影響を受け、運転は困難となるものと認識しております。施設復旧までの期間、ごみの処理は、まず県内の廃棄物処理施設に依頼することになりますが、その調整につきましては県及び会津若松地方広域市町村圏整備組合、さらに受け入れ可能な自治体との間で行われることから、市といたしましては受け入れ可能施設までの廃棄物運搬手段の確保などに努めてまいります。なお、同整備組合において整備を進めている新たな廃棄物処理施設では、立地条件を踏まえた設計がなされ、浸水に対しても対応が図られるものと認識しております。 次に、自主防災組織の結成に対する支援についてであります。現在県支援事業を活用した1つの団体と市の補助制度を活用した3つの団体に対し、自主防災組織の設立等に向けた取り組みを支援しているほか、既存の組織の訓練や防災講話にも参加しているところであります。組織の設立に向けては、各地区においてみずからの住む地区のリスクを理解し、地区住民の間で共有し、できることから取り組んでいくことが重要であると認識しているところであり、特に土砂災害指定区域や浸水想定が深い町内会に対しては、重点的に設立を促してまいりたいと考えております。 次に、水防訓練や水防避難訓練の実施と支援についてであります。今年度の総合防災訓練では、自主防災組織や地区住民、消防団員に参加いただき、土のう作成などの水防訓練や住民避難訓練を実施したところであります。また、自主防災組織においても避難訓練などが実施されており、今般の台風19号でも町内会が声かけによる注意喚起を行うなどの防災活動がなされていたことから、このような取り組みが拡大するよう支援してまいります。 次に、水路清掃活動への支援についてであります。毎年主に4月から5月にかけて、市区長会及び各地区区長会主催により実施されている全市各地区清掃事業は、快適で住みよいまちづくりを推進するため、地域の道路や側溝等の清掃を行うものであり、町内会等が主体的に実施しているものであります。本市といたしましては、側溝のふた上げ機の貸し出しや固定されたふたの開閉などを行っておりますが、あくまでも町内会の方々が可能な範囲で実施していただいているものであり、暗渠など対応が困難な箇所につきましては、市が対応することとしております。今後も引き続き住みよいまちづくりに向けて当該活動を支援してまいりたいと考えております。 次に、土のうの配備場所についてであります。本市では、自助、共助による水害対策を目的として、今年度から中央公民館神指分館を新たに追加し、市内12カ所に土のうを配備しております。今回の台風19号においても一定数の活用がなされたことから、土のうの使用が多かった地区への配備数の増加や新たな配備箇所の検討などを行ってまいります。 次に、公共施設へのボート配備についてであります。災害時の特殊な環境での救助活動は、誰もが行えるものではないことから、その役割を担う消防機関と協議してまいりたいと考えております。 次に、地区集会所等における放送設備の状態についてであります。放送設備については、各町内会が住民への情報伝達の手段の一つとして独自に設置をしているところであり、個々の状態の把握までには至っていない状況にあります。放送設備への補助制度につきましては、髙梨 浩議員にお答えしたとおりであります。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 横山 淳議員。 ◆横山淳議員 質問順に沿って、再質問します。 まず、中項目の1、被害状況ですが、公共施設に関する被害額が1,330万円ですか。今回の補正で何ら修繕費が入っていませんが、これどういうふうにして直していくのですか。 ○副議長(樋川誠) 農政部長。 ◎農政部長(齋藤浩) 私のほうからは、林道と農道について答弁をさせていただきたいと思います。 林道におきましては、13路線、17カ所で路面の洗掘、路肩等の対応が必要となりましたし、農業用施設については土砂の流入等がございました。いずれも箇所は多いのですが、いわゆる公共土木の災害復旧に相当するような大規模なものがなくて、単独費で起債などを使いながら復旧するということでございまして、今年度においては既定の予算で何とか、できる範囲で対応していくという考えでございます。なお、今年度で対応できない分については、新年度で対応していく考えでございます。 以上でございます。 ○副議長(樋川誠) 横山 淳議員。 ◆横山淳議員 林道だけではなくてほかのところを直すのも必要だと思うのですけれども、考え方は今農政部長の言った考え方でいいのだろうと思いますが、そうでなければ、市民部長、後からまた答弁を加えてください。 2つ目、河川なのですが、湯川についても阿賀川についても市民は、やはりテレビ見ていると、テレビでリアルタイムでダムの水位等々がテロップで流れますよね。そのテレビすら置けなかったのですよ、場所によっては。ですから、ダムや川の水位というものは、これからどういうふうにして避難所に知らせていくのか。考えられる範囲でいいから、やっぱりそれが一番心配なのだと思うのです、川とダム。その辺これからどういうふうにして避難所に知らせていきますか。 ○副議長(樋川誠) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) お答えいたします。 避難所につきましては、今回いわゆるテレビを受信するための設備等について不足しているということでございましたので、この後さまざまな方法を考えるわけでありますが、いわゆる備品だけではなくて設備の改修等が必要になってくるということもございますので、まずは当面避難所開設キット等にラジオとか情報を取得するためのものを何とか配備をしていきたいというふうに考えてございます。 ○副議長(樋川誠) 横山 淳議員。 ◆横山淳議員 私も同僚議員もあちこちの避難所のボランティア、相当数の議員もみんなそのとき行きましたけれども、夜寝るときにラジオは邪魔になる。テレビは、つけておけばそれは見れる人は見れる。やっぱりテレビがないとだめなのです。聞いたところ、何か昔の会津若松市の財政再建プログラム自体で受信料すら削減しようということでアンテナまでとってしまった公民館もあるのです。だから、そもそもアンテナがないのですよ、もう。南公民館なのですけれども。二中の体育館もテレビがあっても受信できない。さっき答弁あった。夜ずっとテレビを見なくては、川の判断とか何かはだめです。やっぱりテレビは至急必要ですよ。だから、さっきの答弁、いや、ラジオはやりますなんて言って、テレビのこと何ら言っていないではないですか。テレビ入れなくてはならないと思いますが、どうですか。そういう環境を整備してください。 ○副議長(樋川誠) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) 再度のおただしでございますが、今横山議員まさしくおっしゃられたとおり、各小・中学校の体育館がメーンの避難場所となっているわけでございますけれども、体育館には、いわゆるテレビを受信するための取り出し口がないということでございますので、そういった環境整備も含めての対応ということになりますと、一定の期間と経費がかかるということになりますので、まずできることからやっていきたいというふうに考えてございます。 ○副議長(樋川誠) 横山 淳議員。 ◆横山淳議員 中項目4つ目、避難行動要支援者、答弁は、市民部長でしたよね。障害者手帳を持っている人、それから体の不自由な人等々、9,000人のうち4,500人が同意。しかし、それをサポートする地域住民が1,200人不足している。これ市民部でやろうとしたって土台無理なのではないですか。そういう情報が不足しているのではないのですか。そこで、健康福祉部ですよね、ここの得意分野。だから、ここの避難行動要支援者の個別計画と福祉事務所について市民部長が答えましたけれども、これは健康福祉部長の思いも入った答弁ですか。 ○副議長(樋川誠) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) ここの中につきましては、私のほうから答弁させていただきましたが、当然対策につきましては市民部のみが行っているということではございませんので、避難行動要支援者、あるいはそういったことにつきましては当然関連する健康福祉部とともに、例えば地域包括ケア会議等で地域の方にも入っていただいた中でそういったものを対応していきたいというふうに考えてございます。 ○副議長(樋川誠) 横山 淳議員。 ◆横山淳議員 市民の水防に対する意識は高まっています。11月の市民との意見交換会でも各地区で数多く出ました。一斉清掃活動、つまり水路の清掃活動ありますよね、4月、5月の。これ自分たちでは不可能なことがあるというのも認識していらっしゃる。そういう場合には役所に連絡してください、役所でやりますからと言ったけれども、では何日前くらいまで、例えば私の南千石町で、南千石町の横山学習塾の前の水路がコンクリートが重いから、これ上げておいてくれ、終わったらば下げてくれって、これ言えばスピーディーに対応できる体制になっているのですか。 ○副議長(樋川誠) 建設部長。 ◎建設部長(髙橋正光) お答えいたします。 道路維持課のほうでは、ふた上げ機をお貸しするということなので、市のほうで上げるのではなくて、お貸しして上げてもらうということでございます。 ○副議長(樋川誠) 横山 淳議員。 ◆横山淳議員 だから、一斉の清掃活動のときに、いついつやるから貸してくれと言うと、それは大体ニーズには応えられるだけの体制なり備品の数なりは十分、連絡をすれば、はいということで対応はできるのですね、建設部長。 ○副議長(樋川誠) 建設部長。 ◎建設部長(髙橋正光) そんなにいっぱいはないのですが、今の要望の中では対応できている状態でございます。 ○副議長(樋川誠) 横山 淳議員。 ◆横山淳議員 市民は、自分たちでかたい底を上げるぞと言っているのです。でも、それができないと言っているのですよ。市民との意見交換会で皆さんそう言っているのですよ。だから、そんなにいっぱいはないのですがではなくて、やっぱそれはそういう市民の声や町内会に、どのくらい、何カ所ぐらい必要ですかと。今度の一斉清掃の前に、区長会通して、どこどこの町内には何カ所あるから、これは3本ぐらいは貸し出ししておこうとか、先手打ってくださいよ。それについてもう一回答弁してください。 続けて、だんだん終わりますが、ボート、消防署との連携ということ言いましたけれども、消防署は城南消防署に2艇、坂下消防署に2艇、会津エリアで4艇しかありません。そのボートは300キロあるのですよ、重さが。これ町内の人は操作できません。でも、ちっちゃなボートは、ウレタンのボートでぶつかっても相手も沈まないボートがあるのです、何万円かで。安いもの、それだってこれから私は浸水想定区域には必要だと思います。さっきは消防との連携と言ったけれども、ボートは必要だと思いますけれども、どうですか。 ○副議長(樋川誠) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) まず、最初のほうのご質問でございますが、町内会の例えば清掃活動を行う前には、町内会のガイドブックということで各町内のほうに器具の貸し出しについても記載してございますので、改めてこういったことにつきましては周知をしていきたいというふうに考えてございます。 それから、ボートでございます。こちらにつきましては、本答弁でも申し上げましたが、災害時というのは極めて特殊な状況下にあるということはまずご理解をいただいた上で、その中で例えば一定の訓練等を行った人で初めてこういった避難行動ができるというふうに考えてございますので、具体的に例えば住民の方がみずからそういったものを操作しながらということは現時点では想定してございませんので、そういったものを整備をするというのは今ちょっとなかなか難しいのではないかというふうに考えてございます。 ○副議長(樋川誠) 横山 淳議員。 ◆横山淳議員 放送設備が使えなかったのは、河東町の大坪地区の集会所です。ぜひ調べて、対応をできる限りしてください。 終わります。 ○副議長(樋川誠) ここで、暫時休憩いたします。               休 憩 (午後 4時06分)                                                           再 開 (午後 4時15分)               〔議長(清川雅史)議長席に着席〕 ○議長(清川雅史) 再開いたします。 ○議長(清川雅史) 次に、渡部 認議員に質問を許します。 渡部 認議員。               〔渡部 認議員登壇〕 ◆渡部認議員 私は、フォーラム会津の一員として、さきに通告した事項について順次質問してまいります。 今回の大項目は、市の災害対策の現状と課題認識についての1件です。最初に、市内における台風19号等による被害状況について伺います。さきの台風19号は、県内にも大きな爪跡を残し、農林水産業や商工業、特に観光産業全体に大きなダメージを与えました。幸い1級河川阿賀川水系においては、大川ダムの洪水調節、事前放流と河川整備による下流、山科水位観測所の水位低下が約2.1メートル、また東山ダムの役割と国の防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策として実施された河道掘削により、湯川橋地点の水位を1.3メートル下げる効果があったようです。この湯川橋水位観測所では、ほかの水位観測所で見られた避難判断水位越えや氾濫注意水位越えに至らない水防団待機水位0.9メートル以下だったということですから、市内での水害を食いとめることができた大きな要因だと認識しています。 そこで、質問に移りますが、まず台風19号等による被害状況のうち、市の公共施設における所管部局ごとの被災状況と被害額をどのように把握されているのか、市の見解をお聞かせください。 2点目に、市内にある民間事業所や一般住宅等の被災状況と被害額の調査はどのように行われているのか。その調査結果と市としての支援策があればお示し願います。 3点目として、市内に本社等があり、台風や大雨で被災した県内各地や県外に支店、営業所などがある企業の被災状況と被害額を市として調査されているのかお尋ねいたします。 4点目は、緊急時に必要となる避難所の指定の開設及び閉鎖の決定は、どのような手順で決められているのか。また、その基準と避難所運営体制の実績を具体的にお示し願います。 5点目に、台風19号等における農業被害に対する市の認識と損害額の補償や支援について、国や県との連携はどのように進められているのか見解をお聞かせください。 6点目は、公共交通機関、JR、会津鉄道、バス事業者等や宿泊施設、その他の観光関連施設等において、台風関連で発生したキャンセル件数や人数とその観光被害額を市はどの程度把握されているのかお示しください。その上で、現在まで行われた調査方法とその結果、被害額に対する市の認識と救済措置や支援策の考え方について伺います。 7点目になりますが、台風19号等により醸造用原料米の生産地や精米工場が被災していますが、このことによる市内酒造業全体に与える影響について、市の認識をお尋ねいたします。 次の質問は、風水害及び火災、地震への対策と課題認識についてです。安心、安全を確保するため、備えを万全にしておくことは肝要です。そこで、想定外という事態に陥らないためにも、常日ごろから災害対策とその問題解決に向けた体制を市としても整えておかなければならないと感じています。進路予測が可能な台風の被害ばかりでなく、地震や火災などが発生した場合にもとうとい命や財産を失ってしまう可能性があることから、一分一秒を争う情報提供と防災に対する支援が何よりも必要と考え、以下、質問してまいります。 最初に、災害発生時、自治体間における本市の被災支援の現状と成果について、実績を含めた今後の課題を具体的にお示しください。 次に、学校内における危機管理体制を構築するため、緊急地震速報や気象情報等が流れる全国瞬時警報システム、いわゆるJアラートを校内での同時放送可能にするなど、緊急放送システムのあり方を再検討すべきと考えますが、市の見解をお聞かせ願います。 次に、歴史的建造物や有形文化財における被災状況や防災についての現状認識と今後の対策について、考え方をお聞かせください。あわせて、直近に行われた消防署や文化財パトロールによる査察、調査結果に対する市の認識と解決すべき問題点を具体的にお示し願います。 次に、既に市内でも外国籍消防団員の入団が見受けられますが、その実績と傾向を伺います。また、外国人観光客が増加している本市において、災害発生時の避難誘導や避難所の通訳として外国語、多言語が話せる団員確保が急務と思われますが、市の認識をお尋ねいたします。 次に、市では災害廃棄物置き場の想定と候補地を含む指定仮置き場の検討を現在までどのように進めてこられたのかお示しください。また、既に決定している場所があれば具体的にお聞かせ願います。 次に、会津若松地方広域市町村圏整備組合の災害ごみ受け入れ態勢と広域処理に対する市の認識と市としての考えがあればお示しください。 中項目3つ目は、防災意識の向上策と市民生活への影響についてです。先日、市議会政策討論会第4分科会では、国、県事業の調査研究のため、若松建設事務所に伺って本市における県管理河川の整備、維持管理の状況及び方針について、担当者からの説明をお聞きする機会を得ました。また、国土交通省北陸地方整備局阿賀川河川事務所から市役所にお越しいただき、国の河川整備方針、計画等、気象変動に対応した国の方針をテーマに意見交換をさせていただくことができました。大変参考になり、できれば建設部や市民部危機管理課の職員、同僚議員にも聞いていただきたい内容でありました。 そこで質問に入ります。最初に、現在実施されている市総合防災訓練の有効性と課題認識について、市の見解をお尋ねいたします。 2つ目に、市内を流れる河川の氾濫や堤防の決壊に対する市の現状認識と、大規模な洪水や浸水により避難が必要となる世帯数の最大想定値をお示しください。 3つ目は、防災情報メール「あいべあ」や、本年2月から情報発信を開始したYahoo!防災速報などの登録人数や活用状況と利用者数の推移を示すとともに、市民の防災意識向上にどの程度役立っていると考えているのか、見解をお聞かせください。 4つ目として、災害が起こり得る際に、市民からの問い合わせや即時対応できる職員の配置を市はどのような基準で行ってきたのか、具体的にお示しください。また、台風19号発生時の問い合わせ件数とその内容はどのようなものが多かったのかお尋ねいたします。 5つ目に、平成29年度から解体が始まっている市内各所の火の見やぐらですが、その果たしてきた役割と今後の更新や活用について、市の考え方をお聞かせください。 6つ目は、災害時の地域行動計画や個人行動計画作成に向けた取り組みを市としてどのように推進してきたのかお尋ねいたします。また、今後必要となる施策をどのように考えておられるのか見解をお示しください。 7つ目に、先進自治体で導入が進んでいる災害に応じた避難場所や避難所までの誘導に有効とされる電柱等を利用した誘導案内版設置について、市の認識と今後の取り組み方針を伺います。 最後に、市内の避難所の中には福祉避難所と呼ばれる施設が含まれていますが、今後大規模災害に備えて安全に垂直避難できる民間施設等との災害協定の締結も必要と認識していますが、市の見解をお尋ねし、壇上からの質問を終わります。(拍手) ○議長(清川雅史) 市長。 ◎市長(室井照平) 渡部 認議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、災害対策のうち台風19号における公共施設の被害状況と被害額の把握についてであります。公共施設の被害状況につきましては、施設の所管部局ごとに状況を確認し、防災部局に集約することにより、全体の把握を行っております。 次に、民間事業者や一般住宅の被災状況と被害額についてであります。市への通報を初め、警察署や消防署からの情報を収集するとともに、市内民間事業所につきましては、金融機関や経済団体へのヒアリングなどにより被災状況の把握に努めておりますが、被害額の調査までは行っていないところであります。なお、被災状況といたしましては、一般住宅の屋根の剥離などが4件、民間事業所につきましては作業場の浸水被害が1件、事業所の附帯設備の破損を2件把握しているところであり、また家屋等に被害があった方からの被害認定調査を伴う罹災証明書の申請はない状況であります。市といたしましては、被災者への直接的な支援は行っておりませんが、罹災証明書の発行を通して、被災者が保険や給付金など必要な手続が進められるよう対応してまいります。 次に、市内に本社がある企業の支店、営業所等の被災状況の調査についてであります。さきに申し上げたとおり、民間事業所については金融機関や経済団体へのヒアリングにより把握しており、一部の企業において、中通りにある工場や営業所が浸水被害に遭ったとのことでありますが、被害額については把握していないところであります。 次に、避難所の指定や開設、閉鎖の手順とその基準、避難所運営の実績についてであります。避難所の指定基準や開設等については、地域防災計画において定めており、原則として土砂災害警戒区域や洪水の浸水区域に該当せず、かつ耐震化などの安全性を満たす施設としておりますが、災害の種類や状況に応じて柔軟に活用できるよう、市内の小学校、中学校、体育館など、収容可能な施設を幅広く指定しているところであります。また、その開設に当たっては、事前に災害対策本部を設置し、気象情報などをもとに、災害発生の可能性を踏まえ、使用可能な施設を選定しており、閉鎖につきましても、気象や道路、水路等の状況、さらには避難者の被災状況を勘案し、判断するものであります。さらに、避難所の運営につきましては、災害対策本部の避難所運営班、要配慮者対策班等を中心に開設、運営に当たり、台風19号においては9カ所の避難所開設し、職員約70名の体制で最大400名の避難者を受け入れたところであります。 次に、農作物台風被害の状況につきましては、市民クラブ代表、戸川稔朗議員にお答えしたとおりであります。また、損害の補償や支援に関する国や県との連携として、本市といたしましては、被災された生産者の方々へ、国、県より示された営農再開の支援策の活用を促すとともに、次年度の生産に向けた必要な支援について検討しているところであります。加えて、引き続き収入保険や農業共済への加入を推進し、災害発生時に補償が受けられるよう取り組んでまいります。 次に、台風19号による観光関連事業者の被害状況と市の支援策についてであります。台風19号による観光関連事業者の被害状況といたしましては、公共交通機関については、東日本旅客鉄道株式会社、会津鉄道株式会社、会津乗合自動車株式会社のいずれも10月12日から数日間、全路線また一部路線が運休となり、市が観光入り込みデータの収集を行っている主要観光施設におきましても、入り込み数の大幅な減少が見られたところであります。また、宿泊施設においては、3連休で多くの予約が入っていたにもかかわらず、多数のキャンセルが発生したと伺っております。これらの状況の把握に当たっては、公共交通機関については各事業者に対し聞き取り調査を行ったところであり、主要観光施設については毎月の定例調査において報告を受けております。また、宿泊施設については、東山、芦ノ牧両温泉は各観光協会を通して、市内旅館、ホテルは県旅館ホテル生活衛生同業組合を通して、状況を確認したところであります。なお、観光被害額については、公共交通機関や観光施設は被害の影響範囲の特定が困難であり、宿泊施設についても回答が得られなかった施設があるため、市全体としての金額の把握は困難でありますが、台風19号は本市の観光関連事業者の経営に大きく影響を及ぼしたものと認識しており、風評による影響も懸念されることから、国や県による各種助成制度や融資制度等の周知とその活用支援を行っているところであります。今後につきましても、県による宿泊割引支援などの実施も予定されていることから、引き続き国、県等の動向を注視しながら、情報提供や相談対応等に努めてまいります。 次に、市内酒造業全体に与える影響についてであります。会津若松酒造協同組合への聞き取りによりますと、台風19号により本市における酒米の生産には影響がなかったものの、郡山市の精米工場が浸水被害に遭い、酒造組合加盟の一部の酒蔵においては、代替の酒米や精米工場の確保等の対応が必要になったと伺っております。現在は、各酒蔵において新たに精米工場を確保し、酒づくりが進んでいるとのことでありますが、中には酒米の確保や精米に係る輸送コストの増加、また一部銘柄の仕込みを見送るなどの影響もあったことから、今後状況によっては出荷時期や出荷本数などに影響が出てくる可能性もあるものと認識しております。 なお、その他のご質問については、副市長及び主管者よりお答えを申し上げます。 ○議長(清川雅史) 副市長。 ◎副市長(齋藤勝) お答えいたします。 災害対策のうち自治体間の被災支援の現状と成果、今後の課題についてであります。本市におきましては、台風19号で大規模な被害はなかったものの、浜通りや中通りにおいては深刻な被害があり、自治体等からの支援要請や県を通じた派遣要請に基づき、いわき市及び相馬市への給水支援や郡山市への職員派遣などを実施しているところであり、被災自治体の物資や人員不足を補う一助になったものと認識をしております。なお、被災支援に係る課題といたしましては、被災自治体が必要とする業務に適した職員の派遣などが考えられるところでありますが、自治体間の相互支援は極めて重要であり、可能な限りの対応を行ってまいりたいと考えております。 次に、学校における緊急放送システムのあり方についてであります。各学校においては、危機管理マニュアルを整備しており、緊急地震速報やJアラートにより情報を受信した場合について、教職員や児童・生徒のとるべき具体的な行動が示されております。緊急放送システムの導入に当たりましては、設備の改修等の課題もあることから、まずはマニュアルに基づいた実効的な訓練を実施し、児童・生徒の安全確保を最優先に取り組んでまいります。 次に、歴史的建造物や有形文化財における被災状況についてであります。台風19号では、鶴ケ城干飯櫓のしっくい壁の一部破損、天守閣の窓ガラスからの雨漏り、御薬園では御茶屋御殿の雨漏りなどがありましたが、いずれも軽微であったところであります。また、会津若松消防署と合同で実施した緊急防火査察の結果については、市民クラブ代表、戸川稔朗議員にお答えしたとおりであります。さらに、市文化財パトロール員による調査につきましては、主に管理者が常駐していない国、県、市の指定文化財の現地調査を行ったところであり、その結果、文化財に影響を与える被害はなかったものと認識をしております。加えて、調査結果に対する問題点でありますが、今回の緊急防火査察及び文化財パトロールの調査では、緊急に対応すべき事項はありませんでしたが、本市では個人が所有する歴史的建造物や有形文化財も多くあり、その防災対策に係る経費の自己負担や将来的な継承の担い手の不足に対する支援が課題であると認識をしております。また、文化財の防災に関しましては地域の協力は欠かせないものであり、地域全体で貴重な文化財を災害から守っていく意識を持っていただくよう、今後とも文化財に対する防災意識の啓発に努めてまいります。 次に、外国籍消防団員の入団実績と傾向についてであります。外国籍の消防団員は、過去に1名、現在1名の合計2名の実績があるところであります。災害発生時の避難誘導や避難所での外国人に対する通訳などの対応につきましては、災害時における外国人支援の協力に関する協定をもとに国際交流協会に要請する考えであります。また、通訳や防災意識の啓発などを行う団員につきましても、機能別消防団員制度の拡充の中で今後検討してまいります。 次に、災害廃棄物仮置き場の考え方と候補地の検討についてであります。災害廃棄物仮置き場につきましては、地域防災計画における災害応急対策計画として、枯れ木や粗大ごみ等の仮置き場は、住民の避難場所及び仮設住宅の確保に支障のない地区内の空き地、公共広場等に設置することとしております。実際に設置する段階では、市民の皆様の利便性、住環境への影響などを勘案し、速やかに場所を指定し、周知することとしております。なお、候補地につきましては、水害、地震、土砂崩れなどの災害の種類に加え、災害の範囲や規模により仮置き場の数や必要面積、配置地域が大きく変化することが想定されますことから、選定に当たっては国から示されたマニュアルを参考としながら、市民の皆様にわかりやすく、理解が得られるものとなるよう検討を行っていく必要があると認識をしております。 次に、会津若松地方広域市町村圏整備組合の災害ごみ受け入れ体制と広域処理についてであります。同整備組合では、11月25日より郡山市からの災害ごみのうち燃やせるごみを1日当たり最大10トンまで受け入れております。こうした災害ごみの処理や処分につきましては、同整備組合が受け入れを判断することとなりますが、構成市町村の通常のごみ処理に大きな影響を与えない範囲において災害ごみを受け入れて処理することは、被災された地域に貢献できることであると認識をしております。 ○議長(清川雅史) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) お答えいたします。 総合防災訓練の有効性と課題の認識についてであります。本市においては、毎年開催地域を変え、地域住民の皆様や防災関係機関とともに総合防災訓練を実施しており、多数の住民参加型の訓練の実践を通して、日ごろからの備えの必要性など市民の皆様の防災に対する意識の向上に努めているところであります。なお、より多くの方々に参加していただくことが課題と考えており、引き続き開催地区を初めとする市民の皆様が参加しやすい訓練の内容や来場しやすい環境づくりを検討してまいります。 次に、河川の氾濫や堤防の決壊に対する認識についてであります。国や県の管理河川においては、想定し得る最大規模の降雨により当該河川が氾濫し浸水が想定される区域や、水深を公表した浸水想定区域図が示されており、本市ではこれらをもとに水害等の危険箇所としてハザードマップへ掲載しております。また、ハザードマップにおける浸水想定が50センチメートル以上の世帯数は、現時点において約2万世帯弱となっております。 次に、「あいべあ」による防災情報メール及び防災速報アプリについてであります。防災情報メールの登録状況については、平成25年度では約2,700人、令和元年11月末現在では9,113人と推移しております。防災速報アプリの登録者につきましては、運営会社であるヤフー株式会社において公表を行っていないため、把握できない状況であります。なお、防災情報メールや防災速報アプリにおいては、気象警報を配信しているほか、台風接近時の事前の注意喚起、積雪期の除雪に関する注意喚起等も実施しており、防災意識の向上につながっているものと考えております。 次に、職員の配置基準とその問い合わせの内容についてであります。本市では、気象注意報、警報の発表などの状況に応じ、事前配備、警戒配備体制をしくこととしており、事前配備体制においては、市民部、健康福祉部、建設部、教育委員会の所属職員の10%が、警戒配備体制では、これに関係各部課を加え、所属職員の20%を動員する体制をとることとしております。また、台風19号発生時の本市への問い合わせ件数は、詳細には把握しておりませんが、内容といたしましては、土のうの配備場所や避難勧告に伴う対象エリア、避難の必要性や避難所の確認などの内容が多かったものと認識しております。 次に、火の見やぐらの役割と今後のあり方についてであります。火の見やぐらは、緊急時における消防団の招集や庁内への周知といった役割を担っていたところでありますが、現在は代替手段があることや老朽化による事故防止の観点などから、更新及び活用は難しい状態にあります。また、地区からも撤去の要望が出ていることから、現在危険性の高い火の見やぐらから順次撤去を行っており、平成29年度から本年度末にかけて8カ所を撤去しているところであります。今後も地区との調整を行いながら、計画的に撤去を進めていく考えであります。 次に、災害時における地域や個人の行動計画作成と必要な施策についてであります。本市では、これまで出前講座や防災カルテなどを通して、個人や家族の行動、備蓄など日ごろの備えの重要性を啓発し、特に避難においては、気象情報に応じて市民の皆様がとるべき行動などへの理解促進を図るとともに、地域の実情に沿った防災マップづくりなどの支援を行ってきたところであります。災害における避難行動については、自助、共助が極めて重要であることから、今後は自主防災組織の推進や防災マップに加え、気象情報を踏まえた行動計画の作成等について、地域への積極的な助言や提案を進めてまいりたいと考えております。 次に、誘導案内版の設置についての認識と今後の取り組み方針についてであります。地理に不案内な方を避難所や避難場所に誘導する手段として、誘導案内版の設置は有効な手段の一つであると認識しておりますが、誘導経路や手段に加え、導入及び維持管理の費用など、今後も調査研究が必要であると認識しております。 次に、垂直避難ができる民間施設との災害協定の締結についてであります。現在大型商業施設の駐車場を一時避難場所として提供を要請できる協定を締結しているところであり、今後もこうした取り組みにより避難場所の確保に努めてまいります。 以上でございます。 △時間の延長 ○議長(清川雅史) ここで、あらかじめ時間の延長をいたします。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 一定の答弁をいただきましたが、再質問させていただきます。 台風19号の被害、いわゆる悉皆調査に近いところまではいっていないということだと思います。ただ、これ市税の収入にも影響が出るぐらいだろうという、大きな被害だろうというふうに思いますが、悉皆調査そのものがいつごろまでにまとまるのか、予想でもいいのですが、ぜひお聞かせをいただきたいと思います。 あと農業被害について、代表質問でもあったのですが、国や県の支援がどの程度まで行き届くのかというのがまだ未知数というか、これからというようなお話だったのですが、現段階でいいのですけれども、どの辺までカバーできそうだというものがあればお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(清川雅史) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) お答えいたします。 悉皆調査というご質問頂戴しましたが、市内全域といいますか、市民の全体の調査ということで、悉皆調査ということでおっしゃっていられるのだろうということでございますけれども、これまで台風19号に関する被害調査につきましては、直後より関係部署、消防署や警察署、さらには町内の各部局における調査報告で把握をしているという状況でございます。これまで新たな被害報告はないというところでございますので、現時点においてはこれ以上の調査をするという考えはないということでございます。 ○議長(清川雅史) 農政部長。
    ◎農政部長(齋藤浩) お答えをいたします。 農業被害の現状における対応についてでありますが、パイプハウス等の支援については国のほうの支援メニューがございまして、基本が7割という支援を活用するように今申請の手続をしているところでございます。その他、冠水をした花卉とか野菜、あとは稲わらが堆積した除去等の費用については、国の要件を満たさないので、これは市において対応するというふうに考えてございまして、その検討を進めているところでございます。これによりまして、被害のあった生産者に対する支援については行き届いているものと認識しているところでございます。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 公共交通機関の乗車人数等をまとめた10月期の資料によりますと、JR会津若松駅の定期券を除く販売収入は対前年度比約20%減。会津鉄道は同期比の、会津高原尾瀬口通過人数ですけれども、これが対前年度49.6%です。これを見ると、原発事故の平成23年、関東・東北豪雨があった平成27年と比べても、桁が違う落ち込みなのです。会津バスが運行するまちなか周遊バスは対前年度79.6%、JRバスなどとの共同運行の高速バスですが、これは全体で対前年比、10月期が約85%になっています。つまり台風の影響が発生後も長く続いているという証拠ではないかというふうに思っています。この数字とその後の状況をどのように認識されているのかお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(清川雅史) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) まず、会津乗合自動車の高速バスが85%となった要因でございますけれども、聞き取りによりますと、3連休の利用者が多い期間において、新宿線、郡山いわき線の一部において行った運休が直接の要因であるというふうに伺っているところであります。ハイカラさん、あかべぇにつきましても、3連休時において高速バス、JRが運休したことによって、2次交通としての役割を果たしている周遊バスの利用が減ったというようなことを伺っているところでございます。会津鉄道につきましては、会津高原尾瀬口通過人数が5割減ということでございましたが、これは首都圏とのネットワークである東武鉄道側の運休が主たる要因というふうに伺っているところでありますが、いずれにいたしましても、この影響が長く続くかどうかというのは、11月以降の輸送人員の状況を踏まえなければ判断はできないかなというふうに認識をしているところでございます。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 先ほど宿泊先も調査されたと。ただ、全部はつかめていないと。被害額の算出は困難というような答弁をいただきました。公共交通とか宿泊施設においては、それは可能だろうというふうに思います、キャンセルが出た件数ですから。特に宿泊施設の場合、10月の連休ということになると平均宿泊単価が1年で最も高い時期なのです。仮に宿泊予約が運よく先に延ばされた場合でも、当然ながら単価が下がってしまう。ましてや仕入れた食材を先送りや返品するわけにもいきませんから、二重、三重のキャンセル被害が発生しているというのが事実です。キャンセル料が実質取れないというのに仕入れ業者への支払いが発生するということになりますが、このことについて観光商工部あたりはどのような認識をお持ちですか。 ○議長(清川雅史) 観光商工部長。 ◎観光商工部長(佐藤光一) 宿泊施設の被害状況に対する認識ということでございます。 今回の台風19号の影響につきまして、東山、芦ノ牧両温泉の複数の宿泊施設にお聞きしましたところ、台風19号につきましては秋の行楽シーズンの3連休を直撃したということでございまして、多大な損失を受けたということでございます。一方で、それをカバーするといいますか、キャンセル料につきましては、要は今回のような自然災害によって、例えば新幹線ですとかそういった公共交通機関が運休したことによって来訪できなかったという場合には、キャンセル料というのはなかなか取れないというようなこともございまして、そういった意味では宿泊施設において経営にも甚大な影響があったものというふうに認識してございます。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 そのキャンセル件数と人数ですが、復興庁では復興割を今月からスタートしますということでありました。その内容は、当然ご存じかというふうに思いますが、この事業に対する認識と市内への誘導というか、誘客というか、そういったことについて市はどのようにお考えですか。 ○議長(清川雅史) 観光商工部長。 ◎観光商工部長(佐藤光一) 国の宿泊割引支援制度、いわゆる復興割についてでございます。 この制度につきましては、被災地域における1泊以上の旅行、宿泊商品を対象に、1人泊当たり最大5,000円を支援するものでございます。県の観光交流局に確認いたしましたところ、本制度の事業主体は県になるということでございまして、制度のたてつけ、あるいは制度設計については、各県に委ねられているということでございまして、県におきましては現在その制度設計等について検討している段階というふうに伺ってございます。県としてもできるだけ早期に制度を創設したいということでございますけれども、現状におきましては、来年の年明けの閑散期に間に合うようには創設したいということでお話を伺ってございます。なお、本制度の対象地域でございますけれども、これ被災地域ということで災害救助法の適用を受けた地域が対象ということで、本市もこの制度の対象になる見通しでございます。 市内への誘客見込みについてでございますけれども、本制度を利用される方につきましては、観光客はもとより、被災地域の復興を支援しようという方もおられると思いますので、冬期間の閑散期における誘客につながるものというふうに考えておりまして、引き続き県からの情報収集に努めますとともに、宿泊事業者を初め、観光関係者と連携しながら本制度の活用に取り組んでまいりたいというふうに考えております。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 1回目の答弁で、国とか県の各種補助金とか助成金を何とか相談窓口をつくって各事業者にお知らせしたいなんていう答弁がありましたけれども、実際に問い合わせに来られている事業者があるのか、あるいはどんなことが行政で可能なのか、そのあたりについてちょっとお聞かせください。 ○議長(清川雅史) 観光商工部長。 ◎観光商工部長(佐藤光一) 現在のところ、個別の宿泊施設からのそういったお問い合わせという、相談といいますか、そういったところは直接はいただいていないところでございますが、今後今回の災害対応といたしまして、資金需要等が発生する場合には、国、県の支援制度も設けられておりますし、そういったものの活用ですとか、市の融資制度の活用等について対応してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 積極的に周知していただきたいと、これは指摘しておきたいと思います。 あと学校内における危機管理体制について答弁ありました。授業中の児童・生徒の安全確保という観点からは、情報伝達率という言葉があるかどうかわかりませんが、それを高める必要があるというふうに思っています。他市の事例も研究されているとは思うのですけれども、教室内に伝わる情報量とその伝達時間の短縮にはやっぱり限界があるだろうというふうに思っています。今後どのような取り組みだと今本市ではできるというものがあればぜひお聞かせをいただきたいと思います。 ○議長(清川雅史) 教育長。 ◎教育長(寺木誠伸) 今回ご提案いただきましたのは、緊急時にスピーディーに情報を子供たちに流すという意味では有効な提案だと思います。先ほど本答弁でありましたように、機器とか設備の課題はもちろんございます。あと以前中学校に勤務していたときに、Jアラートを想定した避難訓練を行ったわけですが、昼休みに抜き打ちでやったところ、非常にパニックになりました、予告してなかったものですから。それを考えますと、直接緊急放送、Jアラート等が学校の校内放送で子供たちに流れてしまうと、子供たちは余りにも不安でパニックになるおそれがあります。やはりいつも聞きなれた教員の声をクッションにして、そこできちんと情報を流して、避難の方法とか、あるいは待機という指示をしたほうが安全に子供たちを避難させることができるというふうに感じております。ただ、スピードについては非常に重要な課題ですので、どんな方法だと最も早く子供たちに伝わってミスなく安全に避難させられるか、そこについては今後研究をする必要があると感じております。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 学校も地域の拠点ということになりますから、校内放送というか、校庭に向いているスピーカーから近隣の町内に情報が流れればもっとこれはいいのではないかな、避難を促す効果も上がるのではないかなどというふうにも考えております。もしご意見があればお聞かせいただきたい。 あと歴史的建造物と有形文化財の被災状況をお聞きしました。特に答弁にあったように個人で持っている建物とか有形文化財、これがやっぱり心配だろうと思うのです。水害もあれば地震もあるのですが、防災全般について所有者の声をもっと丁寧に聞き取り調査すべきだというふうに思っているのですが、そのあたりどんなお考えがありますか。 ○議長(清川雅史) 前段はあればということですよね。 今の文化財の個人所有者の聞き取りについてご答弁お願いします。 教育部長。 ◎教育部長(菅井隆雄) お答えいたします。 個人所有の文化財に対する調査という防災対策ということでのご質問にお答えしたいと思います。今回被害は少なかったわけでございますけれども、国、県、市指定の文化財について、個人所有の文化財もあるわけでございまして、それらの概要でありましたり、所有者等については把握しているわけでございますが、防災対策に関する詳細な情報については不明な点も多いことから、今後文化財保存活用地域計画という計画を策定する予定でおりますので、そうした策定の中で防災対策についても調査していきたいと考えているところでございます。情報提供、助言などについても市から、国のガイドラインが示されておりますので、そういったものを活用しながら、個人所有の方々に防災意識の高揚ということで伝えていきたいと思いますが、何といっても地域で守るという姿勢が大事だと思いますので、個人の所有者に限らず、地域で文化財を守っていきたいと考えております。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 外国籍の消防団員ですが、現在2名カウントされていると。岐阜市とか草津市、函館市の事例だと、一定条件下で特定の活動担う団員の入団を認めているそうです。本市の場合、現在はどのような入団条件なのですか。 ○議長(清川雅史) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) 現在1名でございますので、よろしくお願いしたいと思います。 現在の資格といいますか、なのですけれども、基本的には消火活動の補助ということで、公権力の行使にならない範囲で活動していただくということで団長が任命をしているというような状況で活動していただいているところでございます。               〔「入団の条件」と呼ぶ者あり〕 ◎市民部長(森川慎一) 失礼しました。入団の条件といたしましては、いわゆる消防団員の身分ということになりますと、地方公務員法第3条第3項第5号の規定により非常勤特別職として位置づけられているわけでございますけれども、消防職員と同様にいわゆる公権力の行使の権限が与えられるということでございますが、外国籍ということでございますので、支障にならない範囲で活動していただくということでございますので、基本的に条件といたしましてはその他のいわゆる消防団員と同様の内容ということでございます。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 他市の事例、ここで紹介するまでもないのですが、いろんなケースの災害があって、会津若松市は外国人の来訪も多いわけですから、今後そういった活動に寄与できる人たちをやっぱり入団促進すべきではないかというふうに思うのです。その件について回答いただきたかったのですが。 では、大規模な洪水や浸水により避難が必要となる世帯数の最大想定値が約2万世帯弱という答弁でしたよね。これ避難所の床面積を合計して、避難した市民の方々はそこにおさまるのですか。間に合うのですか。その辺の認識をお聞かせください。 ○議長(清川雅史) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) お答えします。 2万世帯ということで申し上げましたが、人数にしますと約4万4,000人程度ということになってございます。こうした方々全員が避難するということになりますと、例えば現在避難所として指定しているうち、浸水想定が50センチメートル以上の施設を除きますと全体で42施設ということになります。この42施設の収容できる想定の人数ということになりますと、約1万2,000人程度ということになります。そのほか福祉避難所ですとかこういったものの合計をしましても4万4,000人と比べますと28%程度ということになりますので、全員の方を収容するということはなかなか難しいということになりますので、そういった最大限の被災状況ということになった際には、市以外の施設についてもさまざま、例えば県の施設であったりとか、災害時応援協定を締結している民間施設等などにお願いをしながら対応を図っていくというような形になっていくんだろうというふうに考えてございます。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 現時点ではそこまでの確保ができていないということなのだろうと思います。質問取りの2日後に、12月4日に実施された情報伝達訓練で、消防庁からのJアラートの情報を防災メールに送信されたというふうに思うのですが、市民からの反応などはありましたでしょうか。 ○議長(清川雅史) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) 直接的に市民の方からの反応については伺っていないところでございます。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 では、何のための情報伝達訓練だったのですか。 ○議長(清川雅史) 済みません、今どこの再質問でしょう、情報伝達訓練というのは。 ◆渡部認議員 議事進行でいいですか。 「あいべあ」とかそのほかの情報発信が危機管理課からされていますよね。それで、ついこの間、12月4日です、に実施された情報伝達訓練、皆さん受信された方多いと思うのです、登録者は。それがたまたまJアラートの情報を防災メールに流したのです。市民部長、ご存じないか。その件です。 ○議長(清川雅史) 防災速報等に含まれるという意味でしょうか。               〔何事か呼ぶ者あり〕 ○議長(清川雅史) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) 伝達訓練につきましては、通常登録をしている方に実際に届くかどうかというのが目的の大きなものでございますので、例えば登録をしているのに届かないというようなことを確認をするというものも大きな目的の一つでございますので、そういった部分で、例えば届きましたということが全部返ってくるというものではないというふうに考えてございます。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 何のための訓練だかよくわかりません。現在避難場所として災害発生時一時避難所に指定している15カ所のうち、県立高校、会津学鳳中学校を含みますけれども、5校や会津大学、短期大学部を含めて避難助に指定することも視野に入れるべきではないかというふうに考えておりますが、今後です。絶対的に避難者数の数からいっても間に合わないというふうに先ほど答弁ありましたので、その辺については、市民部としてどんなお考えですか。 ○議長(清川雅史) 市民部長。 ◎市民部長(森川慎一) 先ほどもお答えいたしましたが、例えば市の公共施設だけではなくて県の施設や、あるいは災害時応援協定を締結をしている民間施設等についても、協力できる体制についての協議を続けていきたいというふうに考えてございます。 ○議長(清川雅史) 渡部 認議員。 ◆渡部認議員 では、最後に市長に伺いたいと思います。 市の災害対策の現状と課題認識についていろいろとやりとりをしました。台風のさなか、実際に市役所に電話をかけたという市民の方からの声をお伝えします。その方は、パソコンやスマートフォンを所有しておられない高齢者ですが、私の住んでいる地区は避難したほうがよろしいでしょうかと問い合わせをしたそうです。聞いたところ、市のホームページをごらんくださいというふうに言われたそうであります。また、広報車が住んでいるまちに来て、湯川を越えた避難所に至急避難してくださいというふうに言われたのだけれども、水位が増している橋を渡る勇気がなかったという方が市民との意見交換会に実際に出席されていました。今回の被害状況では、目に見えない2次的、3次的な被害があったり、あるいは市民への情報伝達や避難所についても課題が見つかったような気がいたします。そこで、市長が考える災害に強いまちづくりという理念をお持ちでしたらぜひお聞かせをいただきたい。 また、その上で安心、安全なまちをつくるために何が重要だと認識され、今後どのような施策を重点的に取り組んでいくおつもりか、これをお聞きして質問を終わりたいと思います。 ○議長(清川雅史) 市長。 ◎市長(室井照平) 事前に伺っている質問かどうかわからないのですが、最後まとめますと、渡部議員からさまざまご質問いただいたものはそれぞれいろいろな対象物があります。それらに対してどのように対応してきたのか、現状についてのおただしがあったわけでありますが、それを改めて一つ一つ検証することが大事だというふうに思っています。ですので、ハードについては、これ当然国、県、いろんな、河川管理者も含めて、事前の対応をしっかりしていただくことと、日ごろの我々の状況に対する要望等もしっかり申し上げていく中で、災害に強い河川であったり、まちにしていただくことが1つであります。あともう一つは、やはり自助、共助、公助とありますが、我々公助の部分でいろいろ取り組みしていますけれども、それぞれの方が私はどうしたらいいのでしょうというものは大きなヒントだというふうに思います。ですから、日ごろからどのような災害、今回ですと水に係る災害であります。どこに住んでおられるかによって、ハザードマップによって想定される被害についてわかるわけでありますから、2階に逃げるのか、それとも早目の判断をしてそれぞれ身寄りのある方、例えば親戚のうちに、ハザードマップの白地のところに移動するというのも1つの手でしょうし、当然避難所が開設されればそこへ行けるかどうかという判断をすることも当然ですし、あと要支援の方たちの問い合わせもいろいろありました。これもいろんなシミュレーションをしていかなくてはいけませんので、ソフト的にもまだまだ充実しなければいけない。先ほど受け入れ人数については明確に4万4,000人とお答えしまして、実際受け入れられる可能性のある人数はそこまでいっていません。これは、全市避難の場合の想定に近いわけでありますけれども、起きないとは限りませんので、やはりそれは先ほど申し上げました自助という意味で、私はというのは置いて、確認をしていただくのと、さまざまな情報ツールを確認をしていただくことだと思います。Jアラートは、私はこれは訓練ですと来たので、どなたにも対応しませんでした。多分同じように皆さんそう思ったのかと思いますが、そういうことが起きる可能性があるということであります。やっぱり今回の大きなポイントは、明るいうちに要支援の人たちに対する指示も出さなければいけませんし、明るいうちに避難所に移動する、また安全なところに移動するということを市民の皆さんに情報としてお出しする必要があるのかなというのを改めて感じたところであります。そういう意味で、トータルで災害に強いということになるのかなというふうな認識を持っております。 ○議長(清川雅史) 次に、成田芳雄議員に質問を許します。 成田芳雄議員。               〔成田芳雄議員登壇〕 ◆成田芳雄議員 私は、3件通告しておきました。 まず、サテライトオフィス誘致事業についてであります。この事業は、国の地方創生交付金を利用して平成26年度3月補正で予算化し、平成27年度から事業化したもので、未利用施設や空き家、古民家を活用し、オフィス機能を整備することにより、本市への移転を検討するICT企業などを誘致し、会津大学との連携や商談、会議等をする場を提供することにより、新しい産業の集積を図るものです。 そこで質問ですが、サテライトオフィス、以下オフィスと言う、の貸し部屋数と現在の入居事業者数及び社員数。そして、その貸し部屋数は当初計画と変更はないのか。さらに、これまでオフィスに入居した事業者数及び社員数を示してください。 次に、これらの事業者は、退去後市内で事業をしているのか。その後の状況や、なぜ家賃は無償なのか、その理由。そして、これまで執行した建物解体や新築費、改修費、建物維持管理費、誘致活動費など、おのおのの事業費と総事業費。さらに、この事業は本市にどのような効果をもたらしたのか示してください。 オフィスへの誘致活動やオフィスの維持管理は、民間のノウハウを活用するため、当初から会津地域スマートシティ推進協議会へ、負担金として発注し、さきの会津地域スマートシティ推進協議会は、その負担金だけで事業をしています。負担金は、住民等から徴収する税金であるが、本市の補助金等の交付に関する規則の対象になっておらず、発注者の指示や命令に従い事業等を実施し、遂行状況の報告や調査、事業完了後でも実績を報告する義務はありません。なぜ負担金として交付しているのか、その理由と縛りのある委託料で予算計上してもよいのではないか認識を示してください。 また、この事業は古民家等を改修し、オフィス機能を有する施設としてICT関連企業等に体験していただき、新たなワークスタイルを提供し、本市での仕事づくりを進めるため、実証の場とするものです。そうであるなら、空き家対策の一環として地域活性化を図るべきと考えますが、その認識、さらにこの事業は今後も現在と同様な内容で継続していくのか示してください。 次は、負担金で執行する事業についてであります。負担金で執行する事業は、本市の補助金等の交付等に関する規則に明記されておらず、市のどんな規則等にも縛られていません。そのため、事業者は事業遂行状況や実績報告の必要はなく、当局にとっては使い勝手のよい補助金であります。そのため、私は負担金を縛りのあるさきの規則に明記すべきだと指摘してきました。その結果、令和元年5月29日、負担金の取扱いに関する要綱が制定され、告示されました。 そこで質問ですが、これまでの答弁では、負担金を会津若松市補助金等の交付等に関する規則への位置づけをするとしていましたが、なぜ規則でなく要綱となったのか、その経緯、そして要綱と規則とはどのように違うのか、その内容を示してください。 平成30年度当初予算では、負担金で執行する事業数は347件、予算額は約48億6,000万円でした。その中で法令や条例等に規定されている負担金は、35事業で約43億7,000万円、それ以外の負担金は312事業で4億9,000万円です。負担金支出のあり方として、どのような負担金に対して、どのような手続を行うべきか。負担金を規則の対象にするならばどういったものが対象になるのか。また、現在負担金という形で支出しているが、これは補助金として再整理すべきものがあるのではないかなど、財務部のほうと連携しながら協議し、調査研究してこられたようですが、その中でどのような事業がどのように整理されたのか、具体的に示してください。 最後は、会津若松地方土地開発公社、以下公社と言う、についてであります。平成30年度の公社決算を見ると、公社を構成する10自治体の中で本市だけ未収金としてまちなか広場整備用地の約3,300万円、公有用地として河東町東長原地内の市道幹Ⅰ―37号線の道路整備事業用地約324万円が計上されています。その中で、さきの市道は令和元年度に本市へ売却する計画で、残はまちなか広場整備用地の未収金だけとなります。また、ここ数年、構成自治体では公社を通しての土地取得はなく、本市もありません。 そこで質問ですが、まちなか広場整備用地の未収金はいつ支払うのか。また、公社のあり方として本市はどのように考えているか、認識を示してください。 例えば、工業団地等の用地を先行取得し、造成する場合は、これまで公社を通して整備してきましたが、今後はどのように考えているか認識をお尋ねし、壇上での質問を終わります。(拍手) ○議長(清川雅史) 市長。 ◎市長(室井照平) 成田芳雄議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、会津若松土地開発公社へのまちなか広場整備用地取得費の償還についてであります。まちなか広場整備用地取得費につきましては、4月26日の支払いをもって償還を完了したところであります。 次に、土地開発公社のあり方につきましては、譲矢 隆議員にお答えしたとおりであります。 次に、本市における今後の先行取得等の考え方についてであります。土地開発公社につきましては、今後のあり方を検討する時期を迎えているとの基本的な認識のもと、現在設立団体10市町村において、担当課長会議による調査や検討を行っているところであります。そのため、この間土地開発公社による用地取得及び造成を進めてきた工業団地造成事業については、今後土地開発公社のあり方の検討と並行して市としての調査研究も必要であると認識しております。一方、その他の事業用地については、近年土地開発公社による先行取得は行っておらず、今後とも市による取得を基本に対応してまいりたいと考えております。 なお、その他のご質問については、主管者よりお答えを申し上げます。 ○議長(清川雅史) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) お答えいたします。 サテライトオフィス誘致事業のうち、サテライトオフィスの部屋数、現在の入居事業者数及び社員数についてであります。行仁町サテライトオフィスは、会議室を含めて2部屋、11月末までの入居事業者数が1社で、社員数は2名、また12月以降に入居を検討している事業者が1社あります。旧黒河内医院サテライトオフィスは、会議室を含めて6部屋、入居事業者数が2社、社員数が5名であり、市長公舎サテライトオフィスは、会議室を含めて3部屋、入居事業者数が1社、社員数は2名となっております。なお、サテライトオフィスには貸し部屋という概念はなく、オフィス、会議室等を含め、入居者のニーズに応じて柔軟に活用できる仕組みとしております。したがいまして、部屋数につきましては当初からの変更はないところであります。 次に、これまでオフィスに入居した事業者数及び社員数についてでありますが、平成27年度から現在まで計11社、47名に入居いただいております。 次に、これまで入居した事業者の市内での事業の継続状況についてであります。サテライトオフィスの入居期間が終了した8社のうち4社が、当初の29名から本社機能の一部移転などにより200名を超える規模でスマートシティAiCTに拠点を構え、市内での事業を継続しているところであります。また、現在サテライトオフィスに入居中の3社のうちの2社につきましても、本市での事業継続を具体的に検討していると伺っております。 次に、家賃が無料である理由についてであります。サテライトオフィスは、永続的な入居を前提としたものではなく、首都圏等から本市への機能移転を考えている企業や、本市への移住を検討し、かつICT関連の事業開始を検討している個人などに体験的に利用していただく場として提供することで、本市への本格進出の足がかりとしていくものであります。そのためには、多くの事業者に体験的に入居をしていただくことが重要であることから、その呼び水となるよう、家賃を徴収せず、光熱水費などの実費負担のみを求めるものとしてきたところであります。 次に、事業費についてであります。平成30年度までの決算額として、整備費は約2,441万円、改修費は約1,845万円、解体費は約631万円、維持管理費は約1,410万円、誘致活動費は約564万円であり、総事業費は約6,891万円となっております。 次に、事業の効果についてであります。本市の地方創生の取り組みの大きな柱の一つであるアナリティクス産業やICT関連産業の集積に関して、企業誘致の柱となる拠点がスマートシティAiCTであり、入居企業の誘致に向けての呼び水となる取り組みがサテライトオフィス誘致事業であります。これまでの実績として、サテライトオフィスをきっかけにスマートシティAiCTへの入居といった機能移転等につながっており、今後この流れがさらに拡大することで、ICT産業だけでなく、居住や生活、飲食、サービスなど多業種にわたる新たな仕事づくりや雇用の拡大など、地域の活性化につながっていくものと考えております。 次に、負担金で事業を実施している理由についてであります。本市は、会津若松市スマートシティ推進協議会の構成員になっていることから、事業費等につきましては委託料ではなく負担金として交付しているところであります。なお、負担金の執行につきましては、平成29年度の定期監査を踏まえ、市が事務局を担うことで財務処理などが検証できる体制で執行しており、さらに今年度からは市として新たに制定した負担金の取扱いに関する要綱を踏まえ、適切な対応に努めているところであります。 次に、民間の貸し家やビルなどの空き室の活用についてであります。これまで首都圏から機能移転を検討している企業から、空き家となっている古民家を紹介してほしいといった問い合わせもあり、空き家などを活用したサテライトオフィスが市内に広まっていくことは、空き家の有効活用による人の還流やまちの活性化につながるものであることから、会津若松市定住・二地域居住推進協議会や不動産団体などと情報を共有しながら、本市で整備したサテライトオフィスと空き家などを活用した形の両面での推進を図ってまいりたいと考えております。さらに、今後の事業内容についてであります。サテライトオフィス整備に関しては、地方創生推進交付金で申請した実施計画期間が令和2年度で終了となることから、民間の空き家などの活用によるサテライトオフィスの拡大を目指すとともに、令和3年度以降の市のサテライトオフィスの運用については、受益者負担も含め全国の事例を研究しながら検討してまいります。 ○議長(清川雅史) 総務部長。 ◎総務部長(目黒要一) お答えいたします。 補助金等の交付等に関する規則ではなく要綱により負担金の取り扱いのルールを定めた理由についてであります。これまでの成田芳雄議員のご指摘を踏まえ、負担金について、より一層の説明責任の向上を図る必要があるという視点から検討を進めてまいりましたが、本市においてはさまざまな負担金があるものの、いずれも補助金のような財政支援的なものではなく、相当の反対給付を受けるものと整理されるものでありました。また、市が任意に加入する団体に対し、特定の事業の実施を目的として支出する負担金については、市は交付先の団体における総会等に構成員として参画し、事業計画、予算等の審議を通じて団体の意思決定に関与しており、その上で負担金の交付目的や金額の妥当性、市と進捗状況、事業結果等を確認しているものであります。このことから、本市が支出する負担金については、反対給付のない補助金と同一の規則によって事務手続を行うことはなじまないとの結論に至ったところであります。しかしながら、反対給付のある負担金についても、より一層の説明責任を果たしていくため、新たに要綱を制定し、負担金支出の担当課において守るべき全庁統一のルールを定めることとしたものであります。 次に、要綱と規則の違いについてであります。一般に規則及び要綱は、いずれも地方公共団体の執行機関などが法令に反しない範囲でその権限に属する事項を規律する規範であり、このうち規則は地方自治法に基づくものであり、要綱は事務執行上の必要に応じて制定するものであります。 次に、負担金の整理についてであります。今般の負担金の整理の中で、市が支出する負担金について、法令等に基づき負担するもの、または国、県及び一部事務組合に対し負担するもの、市の他会計に対し支出するもの、他市町村と連携して負担するもの、各種会議の出席者負担金、研修会の参加費等、施設の使用等による維持管理に要する実費相当分を支出するもの、市職員、市の事業に参加する者等のための保険料、共済費等として支出するもの及び市が任意に加入する団体に対し交付するものに整理したところであります。これら負担金のうち市が任意に加入する団体に対し交付するものについては、負担金の取扱いに関する要綱によって、担当課は支出の根拠となる関係書類を確認した上で負担金を支出すること、負担金の支出後、当該事業に大幅な変更が生じた場合、その状況を確認し、財政部局と協議することや、必要に応じて事業の遂行状況を調査、確認すること、さらに交付先の団体において負担金に係る事業が完了したときは、速やかにその実施内容を客観的に示すことができる書類を備えることなど、必要な事務を定めたものであります。 以上でございます。 ○議長(清川雅史) 成田芳雄議員。 ◆成田芳雄議員 まず、サテライトオフィスについてでございますが、まず貸し部屋って、私のほうで言いますけれども、オフィスと会議室というのは、要するに例えば借りる人がいなくなると会議室を多くしたりするのです、おたくらのやり方は、そしてこれは会議室だから、貸すところではない、だから満室だというやり方なのです。その点はどう思われますか。これまでやってきたのですよ、そのように。これが1つ。それについてお尋ねします。要するに適当にやっているのですよ、初めから決めているのではなくて。それが現実なのです。その点どういうふうに思っておられるか。 それから、オフィス退去後市内で事業をしているのは4社と言いましたね。それで、二百何名だと言いましたけれども、その一部はアクセンチュア株式会社です。アクセンチュア株式会社が一番初め市長公舎に入っていて、それが今度またでかくなったからといって会津大学の近くに移転して、だってアクセンチュア株式会社が入らなければどうしようもないでしょう、スマートシティAiCTに。それで効果があったと言えるのですか。私はないと思います。それは、会津若松市スマートシティ推進協議会の仲間なのですよ。それも負担金をもらっているのですよ。いいですか。その構成メンバーですよ。それで効果があったのですか、これが。その点どういうふうに思っているかお尋ねします。 それから……               〔何事か呼ぶ者あり〕 ◆成田芳雄議員 そうだ、そうだ。 ○議長(清川雅史) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 会議室につきましては、非常に狭いのです。狭いので、ここをオフィススペースというふうな形での誘致というのはやっておりません。あくまでもオフィスとして、適切な面積のある部屋をオフィススペースとしてお使いいただけるような提案を今まで入居企業の方にはしておりました。 それから、200名のスマートシティAiCTへの効果につながったということでございますが、アクセンチュア株式会社におきましてもサテライトとしてお使いいただきました。その中でそれをステップとして、そのサテライトの中で実証事業を行ってきたその結果としてスマートシティAiCTでの事業につながったということでございますので、これは効果があったというふうに認識をしているところでございます。 ○議長(清川雅史) 成田芳雄議員。 ◆成田芳雄議員 スマートシティAiCTは、会津若松市スマートシティ推進協議会の構成メンバーなのです。いいですか。その中に……               〔「AiCTじゃなくてアクセンチュア」と呼ぶ者あり〕 ◆成田芳雄議員 アクセンチュア株式会社。大変失礼しました。アクセンチュア株式会社は構成メンバーなのですよ。その構成メンバーのところに負担金を出しているのです。それから、サテライトオフィス事業も受注してるのは会津若松市スマートシティ推進協議会なのです。これも負担金なのです。それで、先ほど言ったように、個別名出してしまって申しわけなかったのですが、アクセンチュア株式会社が入って、大体110名くらい入っているみたいなのですが、それで効果があった、200名残っているのだ、それが効果と言えますか。私は、全くそういうふうに思っていませんよ。だから、このサテライトオフィス誘致事業というのは考え方は立派です。これは、すばらしいと思っています。私も大賛成。だけれども、やっていること自体がおかしい。そのかわり会津若松市のために本当に役に立っているか。私は、立っていないと思います。みんな退去して、みんな出ていってしまいます。それを私は危惧しているのです。そのために、企画政策部長が言いましたように、今後は民間の空き家対策の一環としてもやっていきたいという答弁ですが、これはもちろん当然やるべきです。そのためには支援が必要です、民間だって。いいですか。誘致活動も必死になってやらなくてはまずい。そういう点を思っているわけです。その点どういうふうに考えておられるかお尋ねします。 ○議長(清川雅史) 今のご質問は、効果についての再度のおただしですか。 ◆成田芳雄議員 そうです。 ○議長(清川雅史) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) 効果についてでございますけれども、先ほどのアクセンチュア株式会社がサテライトオフィスに入って、実証の結果効果があったと、スマートシティAiCTに入っていただいたというような答弁をいたしましたけれども、アクセンチュア株式会社は会津大学前に事務所を持ちながら、さらにサテライトオフィスに入って事業の実証をやって、その結果として、これは本格的なスマートシティAiCTへの入居がかなうということでの効果ということで答弁をさせていただいたところであります。成田芳雄議員、効果がないというふうにおただしでございますけれども、私どもはこれは雇用者も含めて効果があったというふうに認識をしているところでございます。 それから、サテライトオフィスで民間が実施していくということに対してその支援が必要だろうということでございますが、どの程度の入居者の負担ということになるかということとのバランスでの考え方をしていかなければならないというふうに考えております。これにつきましては、将来的なあり方については、引き続き検討をしていきたいというふうに考えております。 ○議長(清川雅史) 成田芳雄議員。 ◆成田芳雄議員 サテライトオフィスの効果の件ですが、会津若松市スマートシティ推進協議会は、アクセンチュア株式会社は一番初めから入っているのです、構成員として。いいですか。そこからスマートシティAiCTの基本設計をつくったり、視察をしているのです。いいですか。それで、今答弁あったように、市長公舎に入っていて、それから会津大学前に行って、それからその間に会津若松市スマートシティ推進協議会の発起人というのですか、初めから入っているのです。それで基本設計をつくったのでしょう。その方がサテライトオフィスに入って効果があった、私は言えないと思います。その理由としては、会津若松市スマートシティ推進協議会というのは負担金もらっているのです。今まで、これは別なICT関係の会津若松市スマートシティ推進協議会にはもう何億円と行っているのです。そんなの見かけ倒し、私から言いますと。私はそう思っていますが、その点どういうふうに考えておられるか。それで効果があったということだったら、サテライトオフィスなんか一つも役に立ちませんよ、こんなことやっているのなら、と思います。その点お尋ねしたい。 それから……               〔「1つずつ」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清川雅史) 企画政策部長。 ◎企画政策部長(福島一郎) サテライトオフィスからスマートシティAiCTに入居された企業は、アクセンチュア株式会社だけでなくてそのほか含めた4社の企業に入っていただいて、地元の若い世代を雇用していただいてというようなことで、これが効果はないというふうには私は思いません。効果があったというふうに思っております。なお、会津若松市スマートシティ推進協議会のメンバーとしての立場と、それからスマートシティAiCTで事業を展開する企業の立場というのは、これまた別でございますので、そこはご理解いただきたいというふうに思います。 ○議長(清川雅史) 成田芳雄議員。 ◆成田芳雄議員 では、その点については、スマートシティAiCTの基本設計をつくったり、だからということでただ入っているだけだと私は思っています、アクセンチュア株式会社は。そういうふうに思っています。それだけは、発言しております。 それから、土地開発公社についてでございますが、今課長会議で土地開発公社のこれからのあり方、例えばどういうふうにしていくかとやっているそうでございますが、でも、市長、管理者会ではもう解散という方向付けに決まっているのではないですか。それを、私は話ちょっと聞いたものですから、その点お尋ねしたいと思います。 先ほど言いましたように、工業団地の用地を先行取得というのはできなくなってしまうのです。その場合、市みずからが今度は買っていかなくてはまずいのです。果たしてそれができるのかということです。例えば工業団地つくるにも五、六年かかってしまうのです、造成して分譲開始するためには。五、六年以上かかるわけでしょう。そしたら、今大型事業がどんどん、どんどん始まる。そこに今度工業団地を、企業誘致をするために工業団地もつくっていかなくてはまずい。果たしてそれで大丈夫ですか。お尋ねしたいと思います。 ○議長(清川雅史) 総務部長。 ◎総務部長(目黒要一) まず、土地開発公社の解散が既に決定しているのではないかというおただしでございますけれども、決してそのような状況にはまだなっておりません。まず、今土地開発公社を設立した10市町村でそのあり方を先ほど申し上げたように検討しているところでございますので、結論が決まっているというような状況ではございません。 さらに、土地開発公社が解散した場合の工業団地の造成の事業の今後の進め方どうなのかという部分でございますけれども、これもさきに市長から答弁がありましたように、現在その土地開発公社のあり方を10市町村と一緒に検討すると並行して、市内部におきましても関係部課で鋭意検討を進めているところでありますので、ご理解を願いたいと思います。 ○議長(清川雅史) 成田芳雄議員。 ◆成田芳雄議員 ただ、管理者会では、そういう議事録を見させていただきますと、一応そういう方向性というのですか、平成2年度あたりはもう、まだ決定はしていませんよ。そういう方向性に行きたい、行くというふうな、議事録を見ますとそういうふうなことでございましたから、発言させていただきました。 それで、負担金の執行に関する事業についてでございますが、壇上でも言いましたように、要綱関係ができたのです。負担金の取扱いに関する要綱ができたわけですが、これで負担金については確実に、反対給付を受けるものに限定しているみたいでございますが、間違いなく執行できるわけですか。 それと、私がもう一つ危惧するのは、要綱ですから、内部でおたくらのほうで、要綱というのは勝手に、極端な話、勝手に決められるわけですが、果たしてこれが5年後、10年後、またそういうときに改正すること、私らにわからないで、議会を通らないで改正することができるのです。そういうことも維持されていくということで考えてよろしいですか。お尋ねします。 ○議長(清川雅史) 総務部長。 ◎総務部長(目黒要一) 負担金の取扱いに関する要綱についてのおただしでございます。まず、今回要綱という形で定めさせていただきました。この要綱につきましては、対外的な意味での法的拘束力はないものでございます。ただ、庁内統一のルールとして定めたわけでございますので、職員はこれに従って事務処理をしなければならないものと考えております。 また、これから先のことということでございますけれども、この要綱につきましては、先ほど成田芳雄議員のご質問の中でも触れていただきましたが、告示を行いまして、例規集にも登載しておりまして、今後も継続的に事務執行上のルールとなっていくものと認識しております。 以上でございます。 △散会宣言 ○議長(清川雅史) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。 これをもって散会いたします。               散 会 (午後 5時47分)...